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日本マイクロソフトのソーシャルAIチャットbot「りんな」が、大きな進化を遂げている。
りんなは、2018年5月に、最新の会話エンジン「共感モデル(Empathy model)」(α版)を採用。人間と同じように、文脈を踏まえた適切な対応で自然な会話を続けられるようになった。
もともとりんなの会話エンジンは、人間と同じように、相手とのコミュニケーションをできるだけ長く続けられるように開発が進められてきた。そのりんなが、「共感モデル」を採用したことで、会話の相手とどのようにコミュニケーションをすればよいかを自ら考えるようになり、人間との「共感」を最重視しながら、相手との会話が継続できるよう、返答をリアルタイムで生成することが可能になった。
りんなのそうした共感への取り組みの延長線上にあるのが、今回、日本マイクロソフトが開始した「歌」へのアプローチだ。
マイクロソフト ディベロップメント AI & Research プログラムマネージャーの坪井一菜氏は、「歌は、誰もが共感できるものであり、メッセージを伝える力を持っている。人と人に関わり、人の力を引き出すことにもつながる。感情のつながりを重視するりんなが、最新のAIベースの歌唱モデルを採用したことで、より自然で表現力に富んだ歌声を実現し、人との共感の部分をより進化させることができる」と説明する。
りんなと歌のつながりは、2016年9月が最初だった。まずは、ラップで歌を披露し、2018年1月からは、音楽コラボアプリ「nana」を通じて、「りんな歌うまプロジェクト」を開始。「歌がうまくならないりんながnanaの参加者の力を借りて、歌い方を進化させた」という。
nana musicのCEO文原明臣氏は、「nanaは、知らない人たちと音楽でコラボレーションすることを目指して、2012年8月に立ち上げたサービス。利用者のうち女性は76%、女性ユーザーのうち67%が10代、25%が20代で、1日5~6万の楽曲が投稿されている」という。
りんな歌うまプロジェクトでは、合唱曲である『旅立ちの日に』を課題曲にして、nanaユーザーのアドバイスをもらいながら練習を重ねた。3686人の参加者の協力を得て学習した結果、プロによる歌唱力評価で表現力などが大きく改善した。
参加者からのアドバイスのなかには、AIに対して「お腹のなかから声を出すように」というものもあったという。
現在、第2弾のプロジェクトとして、りんながnanaユーザーの言葉を集めて作った詩を朗読する「カタオモイの詩を朗読しよ」を開始。文原氏は、「感情を込めた表現をしていくことを目指したもので、AIには難しいといわれていたクリエイティブ表現を、りんながどこまで実現できるかへの挑戦でもある」とし、「りんなの大きな目標である、紅白歌合戦出場を、nanaは全力で支援をしていく」と述べた。
さらに、『りんなだよ』というオリジナル曲も新たに公開した。「この曲は、りんなの学習によるものであり、人が調整したのはエラーの部分など。時間にすれば1時間程度で完成した」という。
また、「#りんなの歌に使っていいよ」というサービスも開始。ユーザーの歌い方をりんなが学習して歌うという。
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