山メシ山行のきっかけ・楽しみ・目的のヒント
簡易な調理器具を携行してササッと作る山のごはん「山メシ」。日帰り登山・ハイキングだと凝った料理は面倒だけど、お湯を沸かしてカップ麺や熱々のスープ、フリーズドライやレトルト食品を上手く利用すればステキなランチを楽しめます。景色を眺めながらの一息も熱々のコーヒーを飲みながら♪
山メシの基本は加熱するだけ
軽量でコンパクトな作りで携行性に優れた山用のコンロ「ストーブ」、より扱いが手軽な「固形燃料」のいずれかを用い、山岳で加熱・調理する食事を「山メシ」と呼びます。
お湯を沸かしてインスタントやレトルト食品に注ぐか暖める程度の簡単な調理が基本、近年はアウトドアでの食事を楽しむことも目的のひとつと考える方々による凝った料理の山メシもネットでよく見ますが、カップ麺だって山で食べるといつもと違って何故かとっても美味しい♪
特に景観に乏しく気温の上がらないシーズン始まりの早春、シーズン終盤の晩秋にはピッタリ。
超簡単!山メシレシピ
とにかく簡単にできるもの、持参・調理の参考になるような料理を並べてみました。参考・画像©ヤマメシ
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鍋焼きうどん無水
コンビニの鍋焼きうどんを加熱するだけ、鍋も不要w
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インスタントラーメン
即席ラーメンにソーセージを豪快に乗せて栄養価UP
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ハンバーガー無水
レトルトのハンバーグを温めレタスと共にバンズに挟む
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トマトスープパスタ
茹時間90秒のマカロニとトマトリゾットの素を沸かすだけ
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キムチ鍋うどん無水
キムチ・うどんほか用意の具材をキムチ鍋の素で煮込む
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カップ麺
これだけならポットで熱湯を持って行く方が楽ですよ
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豚汁無水
自宅で豚汁を完成させて冷凍。火にかけて沸かすだけ
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ホットドッグ無水
ソーセージをソテーし、用意の具材とバゲットに挟む
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サンドイッチ無水
ハムやチーズ、ツナ缶などなんでも好きな具材で♪
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缶詰缶詰
カレー、焼き鳥、蒲焼など、お好きな缶詰を温めるだけ♪
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オイルサーディン缶詰
ニンニク1片を入れて温めればアヒージョの出来上がり♪
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スープ缶詰
チャウダーやミネストローネなども寒い時期はごちそう♪
火力・コンロを持って行く
調理に必要な火力を携行しなければ話になりませんね。携行性に優れた2ツのタイプがあります。
バーナーは形状・燃料・燃焼方式にいくつか種類があります
シングルバーナー
家庭のガスコンロに近い感覚で調理できる山用のコンロ。火力が強く調節も可能、燃料の調達も比較的容易な山のスタンダード。
煮炊き、炒め物などある程度自在、例えば普段のBBQの時などにも使えて汎用性に優れています。
ガスカートリッジ式のシングルバーナーは安全で扱い易く、一度購入すれば一生物♪(形状・燃料・燃焼方式にはいくつか種類があります)
固形燃料
タブレット形の燃料で使いやすいエスビットポケットストーブ
缶の蓋を開けてそのまま火をつけるタイプ、旅館で小鍋を暖める用のアルコール燃料、消しゴム大のタブレットタイプなど、固形燃料にもいくつか種類はあります。
おすすめはタブレットタイプの固形燃料。海外の軍隊でも使われている定番燃料で、使用個数で火力が調節できる、五徳の向きで風の調整が可能、軽量コンパクトなど、アウトドアでは断然使い易く、1回あたりの経済性にも優れています。
これから山メシを楽しみたい、アウトドアでの調理に興味や機会があるなら、シングルバーナーの購入をおススメします。サッサッと湯を沸かしてコーヒーブレイクなんて、コレが有ればちょっと上級者気取りで鼻高々♪興味はあるけど滅多にそんな機会も無さそうなら、固形燃料が手軽で良いでしょう。
調理器具も多少は必要
コッフェルは容量以外に収納も考えて選びます。
車横付けのキャンプやBBQではありません。調理器具は全て担いで歩くのですから、出来るだけ荷物を軽く、嵩張らないようにしたいので、山ではコッフェル(鍋)1ツでの調理が基本になります。
コッフェルは大小セット物もありますが、毎回大抵1ツしか使いません。また、小さすぎると結局扱い辛いです。一緒に食べる人数次第で適したサイズは異なるでしょうけれど、まずは汁物3~4人分相当、炒め物もこなせる1.5~2ℓ程度のコッフェル1ツを購入してお試しください。
作る料理次第ではフライパンが扱いやすい、菜箸やお玉なども必要かもしれませんが、メニュー・調理を工夫する、食器ほかも上手く流用して荷物は極力減らしたいものです。同行者と分担するのも一案です。
食べるための食器は専用ものの必要はありません。スープやコーヒーなら紙カップでも良いでしょう(シェラカップも合わせて購入すると玄人っぽくてカッコイイですね)。
調理器具や食器を洗うことはできません。持ち帰る、帰ってから洗うのに汚れたままもイヤなので、ペーパータオルやティッシュを多少多めに持参して、汚れはサッと拭き取って帰りましょう。
現地調理はできるだけ簡単に
最初はインスタントラーメンから試してみて♪
現地での調理が出来るだけ手早く簡単に済むよう、可能な限り食材・具材の下ごしらえを済ませて携行するのは言うまでもありません。場合によっては完全に調理した料理を持参し、山では温めるだけというのもアリです。
調理に熱湯が必要なら、コースは少なくとも道中に水場があることが必須条件。コーヒーやカップ麺用にわざわざ水を持って行って沸かして…なら、熱湯をポットで持って行く方がずっと手軽で荷物も軽く、湯沸しの時間も省けます。
レトルトを温めるだけなら飲用・安全に確証のない沢水でも煮沸しますし口には入りませんので大丈夫です。野菜の水分だけでの蒸し物料理なんて水を必要としない料理も様々に考えられます。
山メシを楽しむ極意は「柔軟に、状況に応じて」。まずはインスタントラーメンから試してみて♪