たぱぞうの米国株投資

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誰でもできる投資信託の選び方とコツ

だれでもできる投資信託の選び方

 誰でもできる投資信託の選び方と買い方をご紹介します。投資信託は株式の集合体で、ETFと似ています。しかし、投資信託は上場していないという点で異なります。本来は株式投資につきものの個別株の倒産、値下がりリスクを分散するために作られたものです。

 

 しかし、高額な売買手数料を載せたり、信託報酬を高額に設定することで利益を出しやすい商品でもあります。特に投資初心者さんにはこういった高額な商品を売りやすいです。

  • 投資に関しての知識が少ない
  • ネットで情報を集めることになれていない

 こういう方は気を付けたほうが良いでしょう。標準的な安くて良い商品からかけ離れた商品を買う羽目になりがちです。銀行や証券会社は利益を出すのに必死です。特に銀行は慢性的なオーバーバンキング状態で、厳しい経営が続きます。

 

 積立定期をさせたり、はたまた高額な投資信託を買わせたり、そういったノルマと無縁ではありません。そこを理解しておくことが肝要です。誰が悪いということではなく、自分自身が事情を知っておくという観点は大事ですね。

誰でもできる投資信託の選び方とコツとは

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 細かいことを抜きにして、シンプルに選び方を提案します。

信託報酬の相場を知っておく

 まず、投資信託は固定費である信託報酬に注目することが第一です。信託報酬が安いものは、売買手数料がかからないものが殆どです。逆に信託報酬が高いものは、万事その調子です。信託報酬以外にも諸手数料が乗ってくるケースが多く、割高です。

  1. 海外株投資信託なら0.1%
  2. 新興国投資信託なら0.2%
  3. 日本株投資信託なら0.2%
  4. バランスファンドなら0.25%

 このあたりが最安付近ですから、この数字からあまりに乖離しているものは「割高な商品」である可能性があるということです。

海外投資が基本であることを知っておく

 次に、投資先に注目します。投資信託の場合、基本的には海外投資がコアになります。日本に住んでいるからという理由で日本株ファンドばかり買うのはよろしくありません。米国投資か国際分散投資か、いずれにせよ米国および世界を投資先に含むべきですね。

 

 株式指数に連動するように作られているインデックス投資は、大外れはありません。逆に言うと大当たりもありません。そのため、経済発展しており、しかも株式指数にそれが反映されている、そういう国を選ぶのが基本になります。私はコアになる国として米国をおすすめしています。

コアにするのは広く支持されるファンドにしておく

 投資信託はたくさんあります。しかし、信頼できる人気のファンドは限られます

  • 楽天バンガードシリーズ
  • eMaxis Slimシリーズ

 この2つが今は人気があります。日本で唯一VTIという米国ETF相当の商品を出していたり、信頼できるS&P500連動の投資信託で最安なものを出しているからです。次に、5つの投資信託も広く支持を受けています。

  • ifreeシリーズ
  • exeiシリーズ
  • ニッセイシリーズ
  • ひふみ
  • 日本株の中小型系(ジェイリバイブ・ニッポン中小型など)

 これらを比べてみると良いでしょう。いずれも、パフォーマンス面や信託報酬面で支持されるものです。ここまで挙げて、「ややこしい」ということならば、最初に挙げた2つから信託報酬などを見ながら選べばよいですね。

 

 細かいことを言うと、投資先の企業や国に注目し、ごにょごにょしたくなります。その前に、大筋である3つのことを押さえておくと、グッと選択が限られるので楽になります。そこから細かい選択肢を入れていくと良いでしょう。

 

 さて、こうしたことを踏まえてご質問を紹介します。

証券会社で勧められた投資信託が気に入らないので選びなおしたい

 はじめまして。いつもブログを拝見しております。
 お問い合わせコーナーに、お気軽にご利用くださいとありましたのでお言葉に甘えさせていただき、たぱぞう様のご指導をいただきたくメールさせていただきました。


 現在証券会社の窓口ですすめられた商品を、たぱぞう様ならどのように組みなおされるか、ご意見をいただければと思います。


 今保有している商品ですが

  • 2014年から世界高配当株ファンド年2回/ヘッジなし/投資額200万円【1.27%】
  • 2014年から米国成長株集中投資ファンド/為替ヘッジなし/NISA枠/取得単価10125円/投資額100万円【1.22%】
  • 2018年3月から世界成長株式ファンド/ヘッジなし/取得単価15749円/投資額100万円【1.8%】
  • 2018年2月から新興国成長株式ファンド/為替ヘッジなし/取得単価11128円/投資額100万円【1.8%】
  • 国内株式を2015年から某小売業株を取得単価1202円で120万円ほど
  • 2018年3月~某銀行株をNISA枠で取得単価190円で100万円ほど

 今iDeCoの手続きを進めているところです。


 今まで証券会社の窓口で進められるものを言いなり購入してきてしまいましたが、たぱぞう様のブログを拝見したり、ニュースを見たりしているうちに、自分の投資スタイルを確立できないものかと考えるようになりました。

 

 近いうちに2014年のファンドは売却してETFの積み立てにシフトするのがよいか、他も組みなおすべきか悩み中です。たぱぞう様にご指導いただきたくお願い申し上げます。

 

 また私のような初心者でも安心して参加できるセミナーやオフ会などありましたらご紹介いただければ幸いです。

 

 御多忙のところ、長々と勝手なことばかりお願いして申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

投資信託の選び方の柱に沿わないものをどうするか

 まず、【】内に信託報酬を書き加えましたが、いずれも参考に示したものと比べると割高ですね。これは「インデックスと違い、アクティブなものだから」という言い方もできます。しかし、これらの商品の近年のリターンはいずれも先進国インデックスを下回っており、アクティブの意味をもちません。

 

 ここは、相場環境も良いですから今のうちに私ならば乗り換えます。乗り換えるにあたっては、先に示した「投資信託の選び方のコツ」などを参考にしていただければと思います。

 

 個別株は難しいですね。どうして某老舗小売業株と某銀行株を選んだのか。その説明が難しいならば、逃げておくのも手ですね。いずれにしても、個別株の場合は安定して配当を出しているか、あるいは成長をしているか、そして割安か。いずれかが大きな動機になります。もちろん、前提としては業績の裏付けが欠かせません。

 

 いずれも業界としては厳しい業界です。某老舗小売業株は業態自体が特殊性のあるものではなく、小売りという時代の変化に従って変容が求められる世界です。この20年を振り返っても多くの小売業態が登場しました。その変化についていく、あるいは先頭を切っていく、そういう可能性を感じるかどうかということですね。

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 某銀行株は、成熟国の銀行というのは低金利だけでなく、ファイナンスの方法も多様化した中で営業活動をしており、これまた厳しい業界です。国内における口座数、取引先数もすでに飽和状態であると言ってよいでしょう。やはり変化に対応し、業界を引っ張るような可能性を感じるかどうかというところです。

 

 いずれにしても、下手をすると「替えの効く」業態であり、競争相手も多いです。値幅どりはできますが、長期にわたる成長というのはいずれも難しい業界であり、今後勝者と敗者のくっきりする業界であるというのは知っていて良いと思いますよ。

 

 ご質問ありがとうございました。

 

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