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ついに予約受付開始! 任天堂の新型ゲーム機「Nintendo Switch」の評判は?

任天堂「Nintendo Switch」

任天堂「Nintendo Switch」

1月21日の予約受付開始日には大きく盛り上がるが、その後はピークアウト。やや弱い出だし

2017年1月13日(金)、任天堂から新型ゲーム機「Nintendo Switch」の詳細が発表された。発売時期は3月3日(金)で、本体価格は29,980円(税別)。販売予約を1月21日(土)から受け付けるということで、同日、価格.com上でも本機の販売情報などを求めるユーザーが殺到した。

「Nintendo Switch」は、据え置き型と携帯型の両方のスタイルで遊べる点が最大の特徴。携帯ゲーム機として遊べる本体には、6.2型液晶(1280×720)が搭載されており、この左右に「Joy-Con」と呼ばれるコントローラーを装着してプレイする。据え置き型として、家のテレビと接続して遊ぶ場合は、専用ドック「Nintendo Switchドック」に差し込むことで、テレビ画面上に映像を表示して遊ぶことが可能だ。なお、この場合、「Joy-Con」は、左右1つずつ別々のコントローラーとして使えるほか、「Joy-Con」のモーションコントロール機能を使ったゲームも用意されるなど、これまでになかったゲームの楽しみ方が提案されている。

図1:「Nintendo Switch」のアクセス推移(過去1か月)

図1:「Nintendo Switch」のアクセス推移(過去1か月)

図2:「Nintendo Switch」のクチコミ数推移(過去1か月)

図2:「Nintendo Switch」のクチコミ数推移(過去1か月)

図1は、「価格.comトレンドサーチ」で、価格.comの「Nintendo Switch」詳細ページへのアクセス推移を示したものだ。これを見ると、やはり予約受付が開始された1月21日に大きくアクセスが跳ね上がっている。この日、任天堂の公式サイトをはじめとして、大手家電量販店のECサイトや店頭などでも予約が受け付けられたが、ほぼ同日中に予約受付分は終了となった模様で、現在はほぼ予約受付できない状況だ。このため、この日は、どこに行けば、予約を受け付けてもらえるかといったクチコミ情報がひんぱんにやり取りされ、アクセスも急激に数字を伸ばした。図2は、「Nintendo Switch」のクチコミ数の推移だが、1月21日には148件のクチコミが投稿されており、注目度が一気にピークを迎えていることがわかる。ただ、その後は急速にピークアウトしており、さほど長続きしているわけではない。

図3:「Nintendo Switch」ほか、人気ゲーム機3機種のアクセス推移(過去3か月)

図3:「Nintendo Switch」ほか、人気ゲーム機3機種のアクセス推移(過去3か月)

図3は、「Nintendo Switch」のほか、ソニー「Play Station 4 Pro(CUH-7000BB01 )」、そして昨年秋に発売された任天堂「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ 」(以下、ミニファミコン)という、人気ゲーム機3機種のアクセス推移を比較したものだ。これを見ると、今回の「Nintendo Switch」のアクセスの盛り上がりも、さほどではないことが見て取れる。昨年秋に発売され、大きな話題を呼んだミニファミコンのほうがはるかに大きなアクセスを集めており、現在もまだ品薄状態が続く「Play Station 4 Pro」も、コンスタントに高いアクセスを集めているが、これらと比べると、現状「Nintendo Switch」の盛り上がりはやや低めといったところだ。

「Nintendo Switch」の前評判はまちまち。カギは人気ゲームタイトルの投入時期

さて、予約自体はそこそこ盛り上がった感のある「Nintendo Switch」だが、肝心のの評判のほうはどうだろうか。価格.comのクチコミ掲示板に集まったクチコミから、その状況をひもといてみよう。

「Nintendo Switch」に関するクチコミ頻出ワード。やはり「予約」や「在庫」といったワードが多くなっている

クチコミの中で多いのは、発売されるゲームタイトルに関するものだ。「Nintendo Switch」が発売される3月3日に同時発売されるタイトルとしては、人気タイトルの「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」ほか8タイトル。ただ、完全新作と呼べるのは、上記「ゼルダ」のほか、「Joy-Con」のモーションコントロール機能を使った体感ゲームの「1-2-Switch 」くらいで、これが賛否を呼んでいる。

「ゼルダはWiiUでも遊べるし、わざわざ発売日にハード買う必要性が薄いですね。Wii、WiiUと迷わず発売日に買ってきましたが、今回初めて発売日見送ることになりそう」「三万はコスパ良いけど 、スマブラ(スマッシュブラザーズ)の移植版でもいいから早めにスマブラが欲しいです、あとポケモン」「ローンチでドラクエ11だったら大爆発だったんでしょうけどね~。それだったら私も買います」など、発売開始と同時に遊べるゲームタイトルが今ひとつ少なく、話題性に乏しい点が心配視されている。「Wii U」でも大ヒットし、「Nintendo Switch」でも有力タイトルとなりそうな「スプラトゥーン2」は、2017年夏の発売となっており、「SUPER MARIO ODYSSEY」は2017年中、「ドラゴンクエストXI」については発売時期未定と、人気タイトルの発売はまだ半年くらい待たなくてはいけず、3月の本体発売時にどれくらいの売れ行きになるかは依然不透明といったところだ。

また、ハードウェア面でも、いくつか懸念されている部分がある。ひとつは、内部のアーキテクチャの問題。「Nintendo Switchで使われるSoCのGPUアーキテクチャーが『Pascal(新世代)』と『Maxwell(旧世代)』のどちらかが気になります」「私もどちらか気になります。でもアーキ的にはあまり差がなくて製造プロセスが違うのが大きかったです。あとはメインメモリがせめて4GBあることを望みたいです」など、採用されているNVIDIAのGPUが、どのバージョンなのかを気にする声もあるほか、「私が気になるのはバッテリー持続時間ですね。約2.5~6.5時間なんてモバイル機としてはありえないでしょう」と、携帯ゲーム機としては、バッテリーの持ちが悪いという意見もある。

また、本機の目玉機能のひとつでもある「Joy-Con」についても、「『ウルトラストリートファイターII ザ・ファイナルチャレンジャーズ』をJoy-Conでプレイする映像が公開されていますが、格闘ゲームは操作し難い様に感じてしまいます」のように、通常の据え置きゲーム機用のコントローラーとしてはいささか小さすぎで、結局、別売の「Nintendo Switch Proコントローラー」(税別6,980円)を購入しなくてはならなくなるのではないかという懸念もある。

このように、現在出ている情報だけでは、新しいプレイスタイルに対する期待と不安が大きく、ユーザー側としても、購入を若干ためらっているような部分も見受けられる。3月3日の発売開始までにどれだけの本体が生産されるかにもよるが、キラータイトルがそろわない3月時点での発売初速の数字はやや低めに推移するかもしれない。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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