ボクシングの東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ(17日、東京・後楽園ホール)の前日計量が16日、日本ボクシングコミッション(東京都文京区)で行われ、王者・清水聡(32)=大橋=と挑戦者・河村真吾(28)=堺東ミツキ=がともにリミットちょうどの57・1キロで一発クリアした。
岡山県総社市出身の清水は、高校卒業まで過ごした同市内の実家が西日本豪雨で流された。手元にあった2012年ロンドン五輪銅メダルは無事だったものの、他の記念品は8割がた失われたという。「一度(実家に)帰ったが、片付けるとかいうレベルじゃなかった。(ショックで)練習に身が入らないこともあったが、市長さんに『必ず世界王者になって総社を元気づけてくれ』と言ってもらい、気持ちを切り替えました」とモチベーションに変えた。
WBC、IBFでともに6位にランクされ、この試合を世界前哨戦としたい清水は、故郷への思いを胸に17日のリングに上がる。 (藤本敏和)