Kyoko Shimbun 2018.08.17 News

残業ゼロ、会議短縮… 「ゼロトイレ」企業、業績拡大 これは嘘ニュースです

社内トイレには「終日使用禁止」の貼り紙が貼られる
 オフィス内のトイレを全て閉鎖し、勤務時間中ずっと我慢させたところ、業績が劇的に改善した――。山梨県の石材店が試験的に採用した「ゼロ・トイレット方式」の効果に注目が集まっている。

 若者の墓石離れによる需要の低迷から、長年経営不振にあえいでいた雪隠石材の雪隠鬼一郎社長(73)は、今年4月、社内に3カ所あるトイレを全て閉鎖し、勤務時間中のトイレ退席を禁じる訓示を発表した。社員の行動を分析したところ、トイレに費やす時間が一般企業に比べて2倍近く長いことがことが分かったためだ。

 「日常の些細な怠惰が、会社全体の緩みを招いている」と考えた雪隠社長は、1990年代、学級崩壊を防ぐため、問題行動を起こす生徒に厳罰で臨む米国の「ゼロ・トレランス方式」になぞらえた「ゼロ・トイレット方式」を実行に移した。窓ガラスの小さなひびが全体の崩壊を招く「割れ窓理論」に対して、チャックの緩みを取り締まる「社会の割れ窓理論」と呼んでいる。

 ゼロ・トイレット方式の発表後、すぐに社員から「どこのブラック企業だ」「オムツをはかせるつもりか」など猛反発の声が上がった。訓示後1カ月で半数近い社員が会社を去ったが、雪隠社長の決意は揺らがなかった。

 会社に残った男性従業員は、方針の採用後、社内の雰囲気が「劇的に変わった」と話す。「定時で帰宅したい」という危機意識を社員全体が共有した結果、毎回1時間かかっていた会議が5分以内に収まるようになった。男性従業員は「上司の決断が速くなりました。みんながそわそわし始める夕方に近づくほど、稟議(りんぎ)が通りやすくなりますね」と話す。残業もなくなったという。

 1日に行われた同社の4月~6月の業績発表によると、売上高、営業利益、純利益の全てで過去最高を記録。地銀関係者は「ゼロ・トイレットによって、無駄な人件費を抑えることにつながった結果、高収益体質に変化したのではないか」と分析する。トイレを我慢すると判断力が向上することは、オランダの大学の研究によって証明されていたが、改めて研究を裏付けたかたちだ。

 業績改善を受け、同社では今後もゼロ・トイレット方式を続ける意向だ。社内には「社外秘は漏らすな」「滅私膀胱」などの啓発ポスターが掲げられ、一層の徹底が図られているという。

 今月リニューアルした同社のホームページには「終日使用禁止」の貼り紙をしたトイレの写真や、「ご自由にどうぞ」と書かれた大量のお茶入りペットボトルが写った写真が並ぶ。「我慢しなければいけないのに、よく飲めますね」と男性従業員に尋ねたところ、「飲むのではなく、詰めるためのボトルです」と説明してくれた。

新しいアプリで記事を読む

App Storeからダウンロード Google Playからダウンロード

虚構新聞友の会

本紙友の会へ入会すると、会員専用掲示板に書き込みができます。

おすすめリンク

<BOOK>すごい効率化

 PDCAはもう古い!爆速で結果が出るCAPDメソッドを公開。やらないことを決めるだけで全てがうまく回り出す。最強の「働き方改革」が一人で実践できる1冊。

社主ピックアップ

ハクメイとミコチ
ハクメイとミコチ。緑深き森で暮らしている、小さなふたりの女の子。木の洞(うろ)に家を造ったり、葉っぱを傘にしたり、昆虫や鳥の背に乗ったり……身長9センチメートルなら、そんな事も出来るのです。そーっと覗いてみませんか? 穏やかで愉快で、とびきり愛らしいその生活を。
いたいお姉さんは好きですか?
彼氏イナイ歴=年齢のOL・板井栞(26歳)は無気力そうな見た目に反して実はモテたくて仕方ない。無駄にこまめな情報収集、果敢に挑戦。しかし持ち前の無器用さとイタさ加減により毎度残念な結果に…残念だけど愛おしい独身OLの日常生活!

経済

人気記事ランキング