安倍晋三首相は例年通り、8月11日から14日お昼過ぎまで地元・山口県を昭恵夫人と訪問した。
11日には、山口市内のホテルニュータナカで自民党山口県連の集会に出席(冒頭左写真=本紙スクープの安倍首相重大疑惑の相手である小山佐市氏と安倍氏が一緒に写ったこの写真も、同ホテルで開かれた自民党県連パーティでだった)。12日午前中には父・晋太郎氏の長門市の墓参り(冒頭右写真)。同夜はかつて前出・小山氏らに火炎瓶を投げ込まれた下関市内の自宅に宿泊。13日夜には関門海峡花火大会(下写真)を観賞し、14日午後に帰京した。
地元事情通によれば、この間、山口県内、特に下関市内はかつてない厳重警備が敷かれ、それは小山氏が何らかの行動に出る可能性を考慮してのことだったと見る。
「特にそれが如実に出たのは、12日午後5時過ぎに下関市内の生涯学習プラザで産経新聞の路線に賛同する任意団体『長州「正論」懇話会』開催の設立5周年記念講演会で安倍首相自らが講演。憲法改正を訴えた時のことでした。
3000円出せば誰でも講演を聞けるということで、山口県警、機動隊も出て徹底警備していました。小山がやって来ることを警戒したに違いありません」
今年1月にも安倍首相は下関市入りし、別の会場で挨拶を行っている。しかし、地元事情通によれば。、今回の「『正論』懇話会」の主席者は1000人程度で1月の3分の1以下の規模だが、逆に警備する者の数は倍以上だったという。
「壇上、会場の前にも多数の警備員が立って目を光らせ、そんなにあちこちに立つ必要があるのかと思うくらい。実に厳重体制でした。こんな過剰警備、これまで見たことがありません」(前出・事情通)
それは会場入り口のチェックも同様。
1月の時は金属探知機のゲートは一度通ればよかったが、今回は2度通らせる念の入れよう。
1度目のゲートを通過したところで荷物検査があった。荷物検査は1月にもあったが、今回は金属探知機の反応がなくても、荷物を持っている者は開けさせ、すべて内容を調べる厳重体制だった。
「小山は冤罪を主張しています。その言い分は怪しいですが、しかし安倍首相のために下関市長選挙でライバル候補に対する選挙妨害をしてやり、見返りをもらうはずが、約束は実行されず、ともかく13年も実刑を食らい今年3月にやっと出て来たんですから、恨んでいるのは間違いないでしょうから」(同)
安倍首相が下関市にいる間、地上だけでなく、空からも山口県警のヘリ『あきよし』(上写真)がパトロール。目を光らせていたという。
「12日、周防大島で、帰郷中家族の2歳児が行方不明になり県警が必死で捜索しています(横写真)が、首相警備優先で『あきよし』は出動できなかったということはないのか? ドローンは使っていたが、『あきよし』は捜査や犯人追跡用でもあり、そうした器具も揃っています。人員にしても、首相が帰京する前にもっと割けていたら、無事が確認されたということはないのでしょうか!?」(同)
小山氏は服役中、冤罪を訴えた手紙を安倍首相宛てに40通以上も書いていた。それを思えば、出所後、安倍首相に接触して来ても確かにおかしくはない。しかしながら、ともかく安倍首相側が不正な選挙妨害を頼まなかったらそんなことにはならなかったわけで、いわばその原因は安倍首相側にもある。万一、こうした過剰な警備のとばっちりで、不明の2歳児の捜査に支障を来たすようなことがあったとしたら、そんな悲劇はない。