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石川

ツバメ総調査 過去最少 成鳥9815羽・巣9523個

 県健民運動推進本部は十三日、県内の小学生が参加した「第四十七回ふるさとのツバメ総調査」の結果を発表した。参加児童数は増えたものの、確認した成鳥の数は前年比六百四十一羽(6・1%)減の九千八百十五羽、使用中の巣の数も九百七十個(9・2%)減の九千五百二十三個と、いずれも一九七二年度の調査開始以来、初めて一万を切り、過去最少となった。

 ツバメが飛来する三月の気候は安定していたにもかかわらず、確認数が減少。日本野鳥の会石川の平野賢次・記録研究部長は「餌となる虫や巣作りの泥、巣を作る場所など、ツバメの生息条件の悪化が強まっている」と指摘した。

 地域別で成鳥の減少数が多かったのは小松市で、二百七十一羽減の千百四十四羽。加賀市でも百九十七羽減り、九百十五羽だった。手取川周辺の旧辰口では七十四羽増え、三百三羽となった。

 使用中の巣の数でも、小松市が二百八十六個減って千二十個、金沢市では二百四十一個減り、千六百六十六個だった。一方、旧白山麓五村では二百八十八個と四十六個増えた。

 調査は愛鳥週間の五月十~十六日に実施。全公立小学校と小中一貫校計二百五校の六年生ら一万一千四百八十三人が参加し、校区内で巣の付近や電線などに止まっているツバメを目視確認するなどした。 (並木智子)

 

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