ニジマスをサケと表示して販売可能に 中国
サケを食べているはずが何かおかしい? それはサケではないのかもしれない。
中国当局は6日、国内でニジマスをサケと表示し販売できるとの新規則を発表した。
数年前からニジマスがサケと偽装表示されていたという報道が話題となり、今回の決定につながった。
当局は偽装表示を禁止するより、合法化した方が良いと判断した。
ニジマスは淡水魚だが、サケは淡水で生まれるものの、その海水で長い時間を過ごす。
この2種は外見上は異なるが、両方とも赤身で、お互いに良く似ている。
国営テレビ局のCCTVが5月、中国でサケとして売られた魚の3分の1が、実際には西部の青海省でとれたニジマスだったと明らかにした。
マスは寄生虫の宿主になりやすいため、中国の消費者は報道に激しく反発した。
水産業を規格化するため、中国水産加工流通協会はこのほど、新規則を発表した。新規則の下で、サケという単語は「サケ科の魚の総称」と考えられるようになった。
このサケ科という科学的分類には、マスや他の類似する魚も含まれる。
「ザリガニもロブスターに?」
新規則は人々を欺いているとの批判もあるが、改名させられるニジマスに同情する声もある。
ハッシュタグ「#RainbowTroutBecomesSalmon(ニジマスがサケになる)」が中国のソーシャルメディア微博(ウェイボ)で流行している。
微博のある利用者は、「マスは混乱しているはずだ。ずっとマスとして過ごしてきたのに、いきなりサケに変えられてしまったのだから」と投稿した。
多くの人が、次に名前を変えられるのはなんだろうと、様々な意見を出している。
「海を湖は同じものだという表示はどうだろう? 実質的には同じなのだから」とあるソーシャルメディア利用者は書いた。
別の利用者は「ザリガニをロブスターと表示することにしよう」と提案した。
「もし業界の標準が生産者によって決定されるなら、学生も試験の得点を自分で決めていいのか?」と問いかける人もいた。
何人かの消費者は、寄生虫への恐怖を再び語り、中国で一般的なサケの生食は安全なのかと心配した。
しかし中国漁業協会によると、国産のニジマスは安全で検疫された環境で育っているので、心配の必要はないという。
「サケが寄生虫を宿しているかどうかは、その魚が海水で育ったか淡水で育ったかで決まるのではない」と同協会は述べた。