トップ > 岐阜 > 8月15日の記事一覧 > 記事

ここから本文

岐阜

鵜飼の船頭体験いかが 人材発掘へ、参加者募集

観覧船の出航準備をする船頭たち。人手不足解消のため、体験教室が企画された=岐阜市の鵜飼観覧船乗り場で

写真

 岐阜市教委などは長良川鵜飼の観覧船の船頭の仕事を体験する教室を企画し、八月二十五日と九月十五、二十九日の三回それぞれの参加者を募っている。船頭は観客をもてなす重要な役割を担うが、高齢化と人材不足が続き、将来のなり手を発掘するのが狙いだ。

 船頭は観覧船の操縦や鵜飼いの解説、船の清掃などを行う。市によると、現在の登録は百三十七人。このうち、百二十日以上乗船して試験に合格した上級船員が約七十人、学生などのアルバイトが約四十人、七十歳の定年を超えた再雇用者が約三十人となっている。

 だが、実働は百人に満たない。船を操るには最低でも二人が必要で、繁忙期は全四十五隻の観覧船が出航するため「ぎりぎりの状態で回している」(市の担当者)のが実情だ。

 バイトは市の広報誌やハローワークで募っているが、シーズンが五~十月の半年、夕方からの出勤という勤務形態が足かせとなり、特に社会人の採用には毎年苦労しているという。

 市鵜飼観覧船事務所の林素生所長は「このまま船頭が減れば、観覧予約を制限する事態にもなりかねない」と話す。こうした危機感から、市教委は十年以上前に開催したことがある体験教室を復活させた。

 鵜匠でつくる岐阜長良川鵜飼保存会との共催。ベテラン船頭の操縦で長良川を遊覧するほか、実際のさおなどを使って操船を体験してもらう。

 対象は市内在住の小学四年生以上(小学生は保護者同伴)。各日の定員は十人程度で、応募多数の場合は抽選となる。参加無料。各開催日の十日前までにメールなどで申し込む。(問)市教委社会教育課=058(214)2365

 (近藤統義)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内