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【スポーツ】

[高校野球]大阪桐蔭は根尾だけじゃない 4番・藤原も負けじと豪快弾

2018年8月14日 紙面から

沖学園-大阪桐蔭 8回裏大阪桐蔭2死三塁、左越えに本塁打を放つ藤原=甲子園球場で(中西祥子撮影)

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◇大阪桐蔭10-4沖学園

 大阪桐蔭(北大阪)はドラフト1位候補の根尾昂内野手、藤原恭大外野手のアベック弾が飛び出すなどして10-4と沖学園(南福岡)に打ち勝った。西谷浩一監督(48)は歴代3位タイの甲子園通算51勝となった。高岡商(富山)は佐久長聖(長野)との北信越対決を5-4で制し31年ぶりに3回戦進出。近江(滋賀)は前橋育英(群馬)に4-3でサヨナラ勝ちし、4年ぶりに3回戦に進んだ。

     ◇

 根尾が打つなら俺も打つ-。大阪桐蔭の4番・藤原が、チームメートの一撃に発奮し、この夏の甲子園で会心の1号を放った。

 8回だ。2死三塁から初球の外角直球を思い切り振り抜くと、豪快な打球が左翼席に突き刺さった。リードを6点に広げる2ランは高校通算30本目の本塁打。昨春センバツ決勝・履正社戦で2本塁打を放って以来、甲子園通算3本目のアーチだった。

 憧れのソフトバンク・柳田のように、逆方向へ引っ張ったような打球だった。「今日は完璧。でも、あそこ(柳田)まで豪快なスイングはできない。まだまだ」と謙遜したが、どよめきと拍手が衝撃度を物語っていた。

 開幕2日前には、父・史成さんから黄金のバットが届けられた。史成さんは「金メダルと同じ色なので」と春夏連覇へ期待を込めてプレゼント。恥ずかしさもあって1回戦・作新学院戦の3打席目から使用しているが、以降は7打数4安打。今や欠かせぬ相棒だ。

 4番の心を燃えさせたのは、やはり根尾。7回、バックスクリーンに突き刺さる根尾の一発を見たら、目つきが変わった。近くにいた2番の青地に「俺も打つ」と宣言し、その通りに打った。「根尾の一発にも喜んでいなかった」と青地。強烈なライバル心をバットに込め、根尾だけでなく、自分も主役になった。

 試合後は、藤原も「根尾は投手もしているので負けたくない」と言った。ライバルに負けじと、4番としてのプライドを見せた藤原。今秋ドラフト1位候補が刺激し合い、生み出すエネルギーは、悲願達成への原動力となる。

 

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