おつまみがこの夏、可愛くなります
アイスクリームを丸くすくうための器具がある。みんなアイス屋の店頭で一度は見たことがあるだろう、アイスクリームディッシャーというものだ。
あの器具の使い道を考えた結果、おつまみが可愛くなったのだ。
埼玉生まれ、神奈川育ち、東京在住。会社員。好きなキリンはアミメキリンです。右足ばかり靴のかかとがすり減ります。
前の記事:「アルコールだけが飲み会か~牛乳編~」 人気記事:「“トマトソースとマスタードが一度に出せるあれ”の工場見学」 > 個人サイト のばなし アイスをすくう器具を手に入れたさっそくだが見てほしい、アイスクリームディッシャーを手に入れたのだ。
その名の通りアイスクリームをすくうために生まれた器具である
握るたびにジャギ、ジャギと噛み合う音がして大変格好良い。こういう用途の狭い器具が好きだ。
さてこれを何に使おうか。この記録的猛暑、アイスクリームをすくうのもいいけれど、この愛すべき器具にもっと活路を見出したい。 そう思い製品の用途に目を向けると「ポテトサラダにも」と書いてあった。確かに半球のポテサラを居酒屋で見ることがある。これだ!ポテサラ以外にもおつまみをアイスクリーム型にしてやろう!というのが今回の趣旨である。 何を作るか考えるのが楽しいさてじゃぁどんなメニューにしようか、と考える前準備がとても楽しかった。
ポテトサラダがいけるのならあれくらいの固さのものだったらすくえるのだろう。ペースト状のもの、おつまみになるもの… まずメニューを”硬度”で選ぶことがはじめてだったのでそれがとても新鮮で、ひとりごとをつぶやきながらスーパーでカートを何周も走らせた。 わざわざ設計図まで書いたところからも筆者のワクワクが漏れ見える
さぁ半球おつまみを作るぞいくつかのスーパーを回ってうまく形になりそうなものを調達した。さっそくおつまみを用意していこう。
本当にうまくあの半球になるのか未知数だ、何せそんな用途で書かれたレシピがどこにもない。期待4割、不安6割といったところである。 と、はじめに伝えておきたいのはこの記事のメインは「料理を作る」ではなく「すくって盛る」ことだということ。なので既製品もどんどん頼っていきます。 我らが西友、お世話になります
グリーンのアイスをつくるせっかくなので何品かは自分で用意してみよう。まずアボカドディップをつくる。あのペースト感ならうまくすくえそうだし、アボカドはおいしいから。
今回は粉砕するけど、穴にはアイスクリームを詰めると美味しいらしいです
滑らかにすればするだけ良いっぽい
木の棒しかなかったのでそれですり潰す。
ひとりで撮影をするとこういう作業の写真が撮りづらい。「右ひじからもう1本右腕が生えてくれ」と祈る気持ちで汗だくになり撮影をする。 手の数は今後の課題だ。 マヨネーズとレモン汁、塩胡椒で整える
普通にディップを作ったらゆるかったためアボカドを追加して調整した。これでアイスの形を保てるか…?こういう調整をできる点が手作りの利点だろう。
茶色いアイスをつくる早く盛ってみたい、というはやる気持ちを抑えもう一品。コンビーフのペーストを作ろうと思う。
ニューコンミート(以下:コンビーフ)
コンビーフペーストと言いながら、手に入れたのはニューコンミートだ。馬肉を混ぜた廉価版コンビーフである。こんな種類があるなんて知らず思わず手に取った。日頃どれだれコンビーフに目を向けてなかったかを思い知る。
この記事ではこのハイブリッドな肉をコンビーフと言い張ることにします。安くてきっとおいしいから。 食べ物がこんな形をしてるのがそもそも楽しいと思う
すり潰して、クリームチーズ、玉ねぎ、塩胡椒を入れさらに混ぜる
玉ねぎ、過去に水にさらしただけでポテトサラダに入れたらめちゃくちゃ辛くて泣きながら一粒一粒避けて食べた思い出がある。今回は水にさらした上で電子レンジに入れ加熱した。せっかくなら美味しく食べたい。
おつまみ盛るならアイスクリームディッシャーでさて、必要なパーツが揃ったのでいよいよ盛り付けである。まずはこれまで唯一実績のあるポテトサラダを盛ろう。頼むポテサラ!みんなの手本を見せてくれ!
袋にそのままディッシャーを突っ込んで
すくって…これがダメなら解散だ…
パカっと握る、緊張の瞬間
できた!?
できたのか!?できたと言えばできたが、粗いと言われれば粗い。まぁでもこんなアイスもありますよね。あるある、素材感を売りにするやつ。初回だし、75点くらいはあげてもいいだろう。
もっと粒を細かくした方がいいんだろうな、その点では次のかぼちゃサラダはより滑らかなので期待できそうだ。 早くも100点が出るというわけでかぼちゃサラダ(おつまみ度は低いが)。ひとつくらいは綺麗なのできるのといいなと思っていたけれど、その”綺麗なの”がさっそく出た。
すくった時点でさっきより手応えがある
なんというか、ディッシャーの球部分にうまく入り込んでいる感じがあるのだ。その直感は当たった。
できたー!
これには思わず「できたー!」と声が出てしまった。いきなり100点が出たのだ。形も綺麗だし色も大変に可愛い。これはもうサーティーワンだ。秋限定メニューである。
こうなると後ろのポテトサラダがもう山にしか見えなくなってきた。しまったな、75点もあげてしまった。 大変盛り上がってまいりました。わかるだろうか、筆者はいまだいぶ盛り上がっている。 やっぱりうまくできると嬉しいな、このままの勢いでアボカドディップを盛り付けしよう。 かっわいい
これもまたうまくいった。パステルに近いグリーンが爽やかな春の新色だ。
そしてここにブラックペッパーをふりかけると、 チョコミントアイス!
ご覧ください、チョコミントアイスができた。おれにはそう見える。
どんどん行くぞ
もう失敗する気がしないぜ、という気持ちでコンビーフを詰める。みじん切りの玉ねぎが少し粗いがどうか。
どーん
チョコナッツアイスだ。どうだろう、眼鏡をかけているひとは一旦外して、裸眼のひとは一旦数メートル離れてこの写真を見てほしい。
チョコナッツアイスだ。 アイスたちが揃ったのでトーストしたバゲットを添えたらプレートの完成である。 逆時計回りにチョコナッツ、チョコミント、オレンジ、バニラ、に見えるおつまみ
不器用なりに頑張って盛り付けた。パーティなどでこれが出てきたらちょっと嬉しいのではないか。
おつまみであるからして、隣にビールなどを置かねばならない
これはあくまで撮影用のビールだ。撮影のためなのでコップにビールを注がなくてはいけない。仕方ないなー。
ふつうにおいしい
ちなみにコンビーフのペーストが抜群に美味しかった。アボカドディップの青臭さと酸味も気持ちがいい。バゲットが進む進む。
ビールでもいいし、ワインでも合うだろうな。 いやー
撮影のためだからなー
一口だけです、仕方がないのです。
エンジンがかかってきたのでもう一皿作ってみよう、次はもう少し和のテイストを入れてみるぞ。
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