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「週刊文春」の記事について


日本ボクシング連盟
 関 係 者 各 位
一般社団法人日本ボクシング連盟
  会   長     山 根   明
資格審査委員長  吉 森 照 夫

「週刊文春」の記事について

1.
 8月3日発売の週刊文春に「村田諒太を私物化するボクシング連盟のドン」と題して当連盟の山根明会長を誹謗中傷する記事が掲載されました。
 もちろん、事実と反することばかりでありますので、当初は週刊文春経営の文芸春秋社に対する抗議や反論も考えたのですが、日本連盟としてはその反論が記事とされ、更に週刊誌の販売増の餌食になることを心配し、今迄静観していました。
 しかし、告発者と称する澤谷廣典氏(以下澤谷氏)はあれだけ山根会長から恩情を受けていたのに、上記記事以外にも、SNSにより、虚偽情報を流し、会長ひいては日本連盟の名誉を毀損しようとしていることが分かりましたので、これは看過や放置できない、と考え、本日は以下週刊文春の記事について連盟としての公式の反論を掲載することにします。

2.
 はじめに、澤谷氏が日本連盟を批判する態度に出たのは次の理由からです。ご存知の通り、近畿大学ボクシング部は8年前に選手の恐喝事件を理由に大学より廃部処分を受けました。その後、同大学ボクシング部の復部について日本ボクシング界の普及発展の大所高所の観点から、近畿大学ボクシング部復部のために大学に陳情し同OBの赤井英和氏を監督として迎え入れるよう働きかけるなど、並々ならぬ尽力をしたのは他ならぬ山根会長でした。その赤井氏が澤谷氏の人的保証をしたことがきっかけで澤谷氏は県連盟及び日本連盟の役員に登録し、その後近畿大学ボクシング部より同部の総監督の委託を受けたのです。
 澤谷氏は総監督委託を受けたものの、ボクシング経験はおろかボクシング指導や連盟運営の実情に疎いためか、選手のスカウトにあたり、強引に過ぎるとして、ここ数年他大学監督から顰蹙(ひんしゅく)を買っていました。
 その澤谷氏は本年3月18日午前、近畿大学ボクシング部道場内で金銭問題を原因としてコーチの米田貴裕(たかゆき)氏の言動に対し激昂し、練習中の選手達の見ている中で同人に対して、殴る蹴るの暴行を加えました。
 米田氏の父親がこのことを近畿大学ボクシング部OB会 岩本会長に対し訴え出たことにより、その後日本連盟は本年7月頃、上記事件を知りました。
 日本スポーツ界においてパワハラを含む暴力は厳に慎むべきものとして、各スポーツ競技団体はJOC及び日本体育協会から厳しく指導を受けています。
 そこで日本連盟は7月初め、急遽緊急執行部会を開催し、米田氏から事情を聴取し事件の内容を把握しました。
 米田氏からは、澤谷氏とはその後話ができている、との説明はありましたが、この暴力事件は、近畿大学ボクシング練習場の練習中のしかも部員の面前での暴行であることに鑑み、いずれJOC及び日本体育協会はもちろん、社会の批判を受けることは目に見えていました。日本連盟としては、この件はボクシングの強豪大学である近畿大学のボクシング部としての活動の中での暴行事件であること、以前も選手が恐喝事件により刑事処分を受け廃部となった経歴があること、しかし、日本連盟としては選手達が懸命にボクシング練習に励んでいることは承知しているので、選手に影響を及ぼすようなことは何としても避けたいと考えたこと、これらを総合的に考慮し、澤谷氏を除名処分とすることは避けられないものの、澤谷氏が自発的に総監督を辞任すれば社会的制裁を受けたと評価できるものと考え、本人が総監督を辞任した際には日本連盟による除名処分は公表しないものとする、という方法を考えました。
 その上で、山根会長が近畿大学の中島茂スポーツ振興担当理事と面談し、この旨説得したものです。その後、澤谷氏は約束通り総監督を辞任しました。
 ところが、澤谷氏は自己が辞任に追い込まれたのは日本連盟及び山根会長のためであると自分勝手な推測をし、その逆恨みから以後マスコミに対し、あるいは自身のSNSを通じ自己の知人らに山根会長の誹謗中傷や虚偽情報を発信するようになったのです。
 澤谷氏は「(会長のみならず)連盟執行部の者達には例えどんな破廉恥なことであっても、例えどんな非社会的手段を使ってでも全員一人も残らず道連れにして終止符を打たせます」と公言して憚りません。非社会的手段とは、反社会的勢力も含みます。澤谷氏は自分の責任を反省し顧みることなく、単なる逆恨み感情から、このようなことを公言する人物なのです。

3.
 澤谷氏の多くの虚偽情報について一々反論することは今のところ控えますが、週刊文春で記載された記事内容につき黙っていることにより、ボクシング関係者が誤解を招くことは好ましいことではありませんので、本日はとりあえず、週刊文春の上記記事について以下の通り反論をします。
(1)山根昌守氏(現会長代行兼副会長)は勿論ボクシング経験があり、樋山茂現芦屋大学ボクシング監督(当時 王寺工業高校ボクシング部監督)の指導を受け、高校時代に奈良県の国体選手候補にノミネートされたことがあります。
 昌守氏はその後その実力を買われ、UJボクシング委員長としてUJの合宿はもちろん、ナショナルチーム合宿にも指導者として参加し、ボクシング指導をしています。
 ロンドンオリンピックのとき、山根昌守氏はチームリーダーでした。そのチームリーダーがセコンドにつくことについて何の問題もありません。

(2)村田諒太選手は、自分が金メダルを獲ることができたのは、日本ボクシング連盟、特に山根会長のおかげであると、感謝しています。高校時代のボクシング指導者の恩情にも感謝しています。このことは、どの選手にももっている気持ちです。
 山根会長は国内外の合宿及び海外遠征につきその選手の高校時代の指導者が随行するよう改革しています。そういう考え方をしている山根会長そして日本連盟がどうして村田選手の高校時代の指導者に対する気持ちを逆なですることがあるでしょうか。

(3)選手がテレビやマスコミ出演する際、交通費程度を越え、報酬を取得することがあります。オリンピック選手に関してはオリンピック終了まではJ O Cは各選手がマスコミ取材などにより取得する報酬について管理しますが、オリンピック終了後はその管理は各競技団体に任されています。
 そして日本連盟を含め多くの競技団体では選手のマスコミ取材については、その団体が管理し、取得する収入の一部を協力金として連盟が取得するということにしています。
 村田選手は多忙の為か、マスコミ取材について日本連盟に対する報告を怠っていたことがあったので、そのことについて日本連盟が村田選手に対して注意の通知をしたことはあります。
なお、上記協力金はあくまでも連盟に対する協力金なのであって、山根会長に対するものではありません。従って、週刊文春の記事では、「山根会長が『わしに一銭ももってけえへん』と話した」との内容になっていますが、このような話をすることはありえないことなのです。

(4)村田選手への引退勧告は事実です。
 この件は、会長個人がしたことではなく、日本連盟の理事会による正式決定によるものです。
 当時、村田選手は再度オリンピックを目指すか、プロに転向するのか迷っていたため、日本連盟はその言動に振り回されるということがありました。
 そこで、日本連盟は村田選手に対し態度を明確にするよう求めるため、引退勧告という方法をとったものです。
 村田選手が山根会長に謝罪したことは事実ですが、謝罪したことによりプロ転向が認められた、ということはありません。プロ転向はあくまでも村田選手の意思によるものであり、日本連盟ないし山根会長がこれを認めたから転向できたとの表現は大きな間違いです。

(5)次に、週刊文春が言うプロ転向者の移籍金のことについて説明します。
 国内外の合宿や海外遠征では日本連盟は随行する監督やコーチの分も含め、渡航及び宿泊費その他につき莫大な出費をします。(その資金の大半は全国の都道府県連盟及び選手役員からいただく維持金や登録料なのです。)
 また随行する監督コーチは仕事を持っている人が大半ですが長期日程の時間を割き労力を提供しますが、交通費等以外は無報酬です。
 このようにして派遣され又は合宿参加した選手が、日本連盟及び参加監督及びコーチらから多大の費用と時間そして愛情を受けたにも関わらず、プロジムがあっさりその選手をプロ転向させるということは、日本連盟にとっては正に鳶に油揚げをさらわれるようなものです。
 それは余りにも理不尽です。そこで、プロ転向は選手の意思によりますが、プロ転向を勧誘するプロジム側が、日本連盟に対し協力金の提供があれば、日本連盟はそれを受け入れることを制度化したのです。
 再度強調しますが、プロ転向はあくまでも本人の自由意思によるものですので、日本連盟がこれを妨げることは一切ありません。

(6)村田選手が所属する帝拳ジムからの協力金も上記の趣旨からいただいたものです。平成25年7月及び平成26年5月に協力金として各1000万円を日本連盟の銀行預金に入金し受領しています。当然日本連盟の各年度の決算書にも計上してあります。

(7)日本連盟がプロ選手について、アマチュア登録を認めていないのは事実です。
 日本連盟は、ボクシングを愛し楽しむこと、競技者又は役員としての行動につき金銭を求めない、ということを根本原則とし、このことを通じ青少年の教育に協力しようとしているものです。
「アマチュアボクシング憲章」でこのことを明記し、選手手帳や審判手帳、セカンド手帳の冒頭部にこのことを記載し、選手及び役員の行動の基本原則としています。ですから、金銭収入を目的とするプロボクシングとは根本的に考え方が異なるのです。
 このことは、一競技団体の会長個人の意見ではなく、当連盟の根本原則なのです。高山勝成選手にアマチュア登録を認めないのはこの根本原則に従っただけのものです。
  
 上記のように週刊文春の記事には、多くの間違いがあります。
 日本連盟の役員選手の皆さん、ご家族のみなさん、どうぞ、同記事に惑わされることなく、ボクシング及びボクシング連盟を正しく ご理解されるようお願いします。                        

以 上
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