新マークになって気になってたことがある
2011年、スターバックスコーヒーのマークが変わった。「STARBUCKS COFFEE」という文字が書かれていた周囲の輪がなくなって、女性とおぼしき絵柄のみになった。
よりシンプルになったとも言えるだろう。このマークを見ていて、気になっていたことがある。囲っていた輪がなくなり、絵柄の続きが描けるようになったんじゃないかということだ。 ※2012年2月に掲載された記事の写真画像を大きくして再掲載したものです。
1973年東京生まれ。今は埼玉県暮らし。写真は勝手にキャベツ太郎になったときのもので、こういう髪型というわけではなく、脳がむき出しになってるわけでもありません。→「俺がキャベツ太郎だ!」
前の記事:「ブルボン製品のモヤモヤを見つめる(デジタルリマスター版)」 人気記事:「義父がペッパーを買った」 > 個人サイト テーマパーク4096 小さく息切れ 輪から解き放たれたセイレーン1996年に日本上陸をして以来、新しい雰囲気のコーヒーショップということで人気のスターバックス。いろんなアレンジのコーヒーがあったり、やわらかい椅子があったりして、私もよく利用する。
こちらは2010年までの旧マーク
スターバックスのマークと言えば、冠をかぶった女性の絵を、店名の入った輪で囲んだもの……だったのだが、2011年にマークが変わり、周囲の輪がなくなった。
ちなみに上の写真は、先日スタバに行った際に出てきたマグカップ。店内で飲むときに出されるマグには、2012年現在でも旧タイプのマークが付いている。 こちらが現行マーク
紙コップで出てきた場合に描かれているのが現在のマーク。色はグリーンのみとなり、文字がなくなった。「もうみんな、このマークだけでスタバってわかるでしょ」と言っているようにも見える。
変更当初は少々違和感も感じたが、個人的にはすっかり慣れた。そして、じっと見ていて気づいたことがある。 右の方は自由になってうれしそうにも見える
周囲を囲んでいた輪がなくなり、絵が完結しない描き方になったため、マークの周りがどうなっているかを想像できるようになったということだ。
こうするとよりわかりやすいだろうか。 白い部分は自由
女性の姿全体が描かれておらず、囲いのないデザインになっているので、マークの続きが描けるのだ。
見つめていると、さまざまに想像がふくらんでくる。特に気になるのは、女性が両手に何かを持っているように見える部分だろうか。 ねえ、何持ってるの?
魚?
上部が裂けたような形をした、謎のしましま。自分の場合はまず、この部分が魚の尾びれのように見えた。
頭の中で想像した続きを、実際に描いてみる。その部分がぴったりはまると、自然と他の部分の続きも見えてくる。 急に魚屋のおかみさんになるスタバの彼女
「いい魚入ってるよ!安いよ安いよ!」という感じだろうか。さっきまでちょっとすまして微笑んでいたマークも、鮮魚店で客を呼び込む威勢のいいおねえちゃんに見えてくる。
試しにひとつ描いてみたのだが、調べてみると実はこの遊びには一応「公式な正解」がある。 スタバでもらった豆の小冊子
ハウスブレンドの絵に秘密がある
マークに描かれている女性の絵は「セイレーン(セイレン・サイレンとも)」という西洋の伝説上の生物がモチーフになっている。上半身が人間の女性、下半身が魚という、いわゆる人魚の一種だ。つまり、両手それぞれに持っているのは、自分自身の尾ということになる。
しかし「でも、2つあるけど?」と、今ひとつ納得できない気持ちになるのも自然だろう。その答えは「2つあるんです」ということになる。それは、店内で配布されていた豆のパンフレットからもわかる。 最初見たときは「なんだこれ!」と思った
「ハウスブレンド」という豆の説明には、タッチの違う絵でセイレーンの全身像が載っている。実はこれ、スターバックスが初期に用いていたマーク。尾が2つあるのだ。
な、なんかリアル。胸もあらわになってるようだし、結構本気で怖かったりもする。 そののち、1987年に全身像であることは維持しつつ、絵のタッチが現在と似たものとなる。さらに1992年にはセイレーンがアップになり、尾の大部分がマーク外にはみ出していった、という経緯になる。(参考記事) ともあれ、それはそれとして、見た人がマークの周囲を想像するのは自由。私が描いているのを見た妻が、面白そうだと思ったらしく描き始めた。 なんか色っぽいぞ
「こちらが今年の新作便座でございます」
私とは違う雰囲気の絵。手にしているものが何なのかわからなかったので聞いたところ、これは便座であるらしい。
本来は魚の尾であった部分が便座。ずいぶん奇抜なデザインの便座だと思うが、見た人がそれぞれこうして勝手に想像できるのが楽しい。
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