最近の日経平均の動き ―― 《カナル24》は語る (最近日の1日分の記事) |
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■■ 条件表の使い方・設定のしかた の連載に当たって ■■ 《Qエンジン24》Ver.6の仕事がひと区切りついたので、《Qエンジン》で条件表を設定する過程でわかったことを述べていきます。今回のバージョンアップは《Qエンジン》の最後のバージョンアップです。すでに《カナル24》などのソフトのバージョンアップはもうしないと決めているので、今後大規模なプログラムを組むことはありませんが、最後の最後に条件表はこうやって作ればよいのだということが解ったのは、天啓というか僥倖であったとしか思えない。 わかったことを箇条書きにすれば、
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(2018.8.10) TOPIX 1720P (-20) 日経平均 22298円 (-300) 15.0億株 (2兆61624億円) 昨日の海外株は、 (1)中国上海 -1.27% (2)英FT100 +0.75% (3)独DAX -0.12% (4)NYダウ -0.18% (5)ナスダック +0.06% 160億ドルのかんぜい引き上げの応酬はもはや材料にならず。世界の株価はう動きが乏しくなる。 ナスダックは8月8日に終値が7859Pの高値引けとなり、先の小波動のザラバ高値7933Pwの奪回までワンチャンスの位置まで戻っていました。 ところがこの3日間は連続して陽線を出しながらほとんど上昇せず。3日間で32P上昇したにすぎません。株価が強ければすぐにも小波動のピークを奪回して、新高値に出てもよいのに、かぶか上昇に躊躇するものがあるのでしょうか。たとえ新高値にでてもそこから大きく上昇することに自信が持てないのか。 上海総合は隔日で大きな予選を2本立てました。当面の底値は出たようですが、前回の大陽線の出方をみると、この後の上昇は大幅なものになりそうにない。 前回はa,b,cの3本の大きな陽線を出し、底値圏を抜け出たのですが、そこからの上昇は力強くはなかった。75日線が下降中であるので、75日線を上抜くことは無理だが、本当に株価の下降トレンドが終るのであれば、75日線近辺までまで戻ってもよかった。 やはり中国の過大な負債リスクという国内問題と、中国に不利な米中の貿易戦争という国際問題を抱えていては、75日線まで戻ることは無理です。 日経平均は7月24日に22949円が小波動のピークであることを表示しました。 このときは、株価が25日線・75日線・200日線の上位にあったので、75日線まで下げれば小波動のボトムになるだろうくらいの感触でしたが、そこから13日間株価は横這いとなり、上にも下にもいけない膠着状態に陥りました。 どこかでこの小幅な揉み合いを抜けることは確かでしたが、抜けるとすれば上方にであろうと思うのが素直です。膠着状態にあっても株価は相変わらず25日・75日・200日線の上位にあったからです。 ところが今日はユーロ安をきっかけに大幅安となり25日・75日200日線をまとめて下抜きました。しかし、それ底が抜けたと思うのは早計でしょう。 この下げの材料は何であったのかを考えると、①ユーロ安、②日米の貿易協議(FFR)が始まったが合意できないという予想、③ナスダックをりードしていたFANG(フェイスック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)に高値感がでていること、など材料としてはインパクトがありません。 今日の日経先物のd出来高は46000枚でした。最近の出来高の2倍です。これを見ると、週末を狙って短期筋が先物を売ったのが原因と思われます。今日以降下げが続くかどうかの判断は株価が75日線を連続3日間割り込むかどうか。を確認してからでよいのではなかろうか。 |
【3-1】 どういう売買ルール(何日間で何%が)よいのか? (寄り道)・・・6【2】では(20D20%) 20日間で20%の利益 について検証しました。【4】では(10D10%) 10日間で10%の利益について調べますが、実際のところ(何日間で何%の利益)を目的にすればよいのかは、これまで誰も真剣に考えていません。 使う人や資金の性格によって、自分の都合のよいような目的を定めているだけです。例えば、
ここでいう条件表の目的とは、最も利益が多くでるような売買ルールのことです。 相場(値幅と時間)は予想できません。できませんが、事実にのっとってするトレードは、事実を無視したトレードの何倍もの利益を上げることができるし、損失をだしているときは、事実無視のトレードの何分の1かの損失で食い止めることができます。 相場とは株価の変動のスケールの変化です。例えば小波動のボトムからピークまでの株価の上昇率が+5%しか上昇しない時期もあるし、+30%上昇する時期もあります。これは(株価のスケール)です。 また小波動のボトムからピークまでの時間はたったの5日間である時期もあるし、30日間も上昇を続ける時期もあります。これは(時間のスケール)です。 いうまでもなく株価の変動幅のスケールが大きくて、時間のスケールが大きければ、誰でも簡単に利益をだすことができます。ただその時期は10年に1回(の上昇相場)と10年に1回の下降相場でおいてです。日頃の相場のスケールは大きいものではありません。 相場のスケールが時期によって変動するので、売買ルールを固定していると、利益が出たり損失が出たりします。そこで相場のスケールを予想して、あるときは短期小幅な売買ルールを採用してみたり、別のときには長期大幅な売買ルールに変えてみたり、と売買ルールをコロコロと変えるのが多くの投資家の手法です。これは「迷い」ですが相場の変化に合わせようとすれば迷うのは当然です。 時期時期に応じて売買ルールを変えないと、本当に利益はでないのだろうか? それぞれの条件表は最も多くの利益がでる売買ルールを内在しているに違いない。それは最適な売買ルールと呼んでよいでしょう。最適な売買ルールは《Qエンジン24》の「最適売買ルール」を使えばわかります。条件表は内在している最適な売買ルールを採用してこそ生きてくる。そう思って最適な売買ルールを調べてみました。 次図はNo.379「小波動(3日)」の条件表です。内容は極めて簡単なもので、①小波動が下降から上昇に転換した日に買い、②小波動が上昇から下降に転換した日に売り、というものです。オートマによってチャートを追加して成績を高めることはしていません。まったくシンプルな条件表です。こんだがシンプルな条件表ではあるが、売買ルールが違えば、成績(特に平均利益率)は大きく異なります。 右図では(A)(B)(C)で買いマークが、(a)(b)(c)で売りマークが出ています。買いマークが出て翌日の始値でしかけたとき、10日間のうちの最大の上昇率は
( 1 )「最適売買ルール」を使ってNo.379「小波動」の売買ルールを調べるここでの売買ルールは、(時間切れ)と(利食い%)の要素だけです。このほかに付け加えるなら(損切り%)ですが、まずは(時間切れ)と(利食い%)の2つを売買ルールとして検証します。 条件表No.379はどのような売買ルールのときにもっと大きな利益をだすのか調べてみました。右図の指示は、
売買ルールによってレード数は変わります。変わる原因は、①(利食い)することによって、次の仕掛けができるので、仕掛けが増加する。②(時間切れ)の期間が長くなることによって、仕掛けが減少(建玉が決済していないと仕掛けはできない)する。のどちらかです。 「全数」仕掛けと「1日1トレード」の仕掛けの違いは、仕掛けの数を調整するだけです。仕掛けを調整してトレード数が違うと、①累計利益%、②平均利益%、③勝率に影響しますが、売買マークがでた日は同じです。「全数」の成績よりも「1日1トレード」の成績は少し悪化しますが、最適な(時間切れ)や(利食い)は全数であっても1日1トレードであっても同じです。 ①評価得点の順にソートする 30分ほどで売買ルールの最適化ができました。これを「評価得点」でソートしたのが右図です。 図には「評価得点」の高いベスト20が表示されています。その内訳を見ると
②平均利益率の高い順にソートする 次に「平均利益率」でソートしたのが右図です。平均利益率は成績のうちで最も重要なものです。ベスト20の平均利益率は1.09%~0.95%で、だいたい平均利益率は+1.0%がNo.379「小波動」のトリガーの限界のようです。(その他のトリガーも似たようなものですが) ベスト20の(時間切れ)と(利食い)を見ると
③平均利益率の低い順にソートする 次に「平均利益率」が小さい順にソートしたのが右図です。平均利益率は成績のうちで最も重要なものです。平均利益率が悪いものは、誤った売買ルールを基準にしているからです。(だからここはベスト20ではなく、ワースト20です) (時間切れ)と(利食い)を見ると
( 2 )No.379を「1日1トレード」でトレードしたときの成績(1)は全数のトレードをしたとき成績です。これは簡単に最適な売買ルールを教えてくれます。だが現実のトレードに近い「1日1トレード」による最適売買ルールを求めることはできません。敢て「1日1トレード」の成績を知りたいなら、①「検証」を行い、②「損益経過」で1日1トレードの指定をする必要があります。まず検証」を先に行います。ところが「検証」は決まった売買ルールに基づいて行われるので、売買ルールが定まっていない条件表の検証はできません。従って例えば10通りの売買ルールを仮に決めておいて、1本の条件表を10通りの売買ルールによって検証します。その中で最もよい売買ルールを最適な売買ルールとするわけです。 「1日1トレード」の検証をするにはやや手間がかかります。手順は3通りあります。
「連続検証」の指示は次のようになります。
急ぐ旅でもないので、 ①全数トレードの成績、 ②1日1トレード(株価が高い銘柄)、 ②1日1トレード(前日比が最も大きい銘柄) の3通りの成績対比表を出してみます。条件表No.がそれぞれどういう売買ルールがついているかは、上図の「条件表の一覧表」を見て下さい。
No.381は(45日・45%)の売買ルールによる No.382は(40日・40%)の売買ルールによる No.383は(35日・35%)の売買ルールによる No.384は(30日・30%)の売買ルールによる : : : No.389は(10日・ 5%)の売買ルールによる No.390は( 5日・ 5%)の売買ルールによる ①全数の成績 出た売買マークの全てによるトレードです。 (ただし買い建玉中に買いマークがでたときは仕掛けないし、売り建玉中に売りマークがでたときは仕掛けない) (時間切れ)が短いものがほどトレード数は少なく、長いものほどトレード数は多くなります。同じように(利食い%)が大きいものほどトレード数が少なく、(利食い%)が小さいものほどトレード数は多くなります。 これは(時間切れ)が短ければ時間切れの決済が早く、(利食い%)が小さければ利食いが多くなるので、トレード数が増えるためです。
②>株価最高の成績 「1日1トレード」の現実的なトレードをしたときの成績です。同じ日に複数の銘柄が売買マークを出しているとき、株価が最も高い銘柄を仕掛けます。 「1日1トレード」にしたときのトレード数は1736回~2191回に減り、最少と最の差も小さくなっています。 過去10年間には2500日しかないので、トレード数は2500回に近づくが2500回を超えることはありません。
③前日比最大の成績 「1日1トレード」の現実的なトレードをしたときの成績です。 同じ日に複数の銘柄が売買マークを出しているとき、前日 比(売買マークを出した当日の終値と前日の終値との比較)が最も大きい(+2.5%高などのように)銘柄を仕掛けます。 (株価最高)と(前日比最大)のトレード数はまったく同じです。ただ選ぶ銘柄が異なります。 (前日比)を基準にしたトレードの成績は、私がこうあるべきだと思っていたものと同じになりました。これまで検証では(株価最高)を基準にすることが多く、だいたいはそれで間違ってはいなかったのですが、この検証の結果には驚きました。わたしの理屈と検証結果が同じであったことが第1、成績が(全数)や(株価最高)よりも飛び抜けてよかったのが第2です。 平均利益率の順にみると、
最も成績がよく、理屈に合っている(前日比)基準の成績を基にして、本章で得た結論は
( 3 )No.379の年別成績優れたトリガー条件表はどのようなものであるかといえば、いうまでもなく①リターン(累計損益や平均利益率)が大きいものです。前項(2) No.379を「1日1トレード」でトレードしたときの成績」で、最もリターンが大きかった(50日・50%)のリターンは以下のようになっていました。は、
しかし利益を上げた年が過去10年間で6回、損失になった年が4回あるときは、成績は年によってブレており安定性はありません。 10年間で損失になりなる年はできればないほうがよい。年ごとに利益がでたり素質になるのはリスクです。 年別成績はメニューの「検証」→「新規検証」→「損益経過」で知ることができます(右図) また「検証」→「検証家tt検証結果の連続印刷」で知ることもできます。 2007年~2016年の10年間の年別成績を掲げます。 以下の3つのトレードによる年別成績は同じ傾向をもっています。
①全数の年別成績 ②1日1トレード(株価基準)の年別成績 ③1日1トレード(前日比基準)の年別成績 目次へ.. 中勢モデル波動.. 製品紹介 株式会社 東研ソフト2012.4.20 から... |