敏感の彼方に

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男性 HSP の結婚:家事・育児を「敏感」気質と絡めて分かった8つのこと

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自称「カジメン」なボクが家事に積極的な理由を、「生い立ち」「性格・気質」「環境」の観点から自己分析してみたことがありますが、

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今回は、HSP の観点で家事・育児を考えてみたいと思います。

HSP とは、病名のことではなく、感受性が生まれつき強く、ちょっとした環境の変化や他人の気持ちにとても敏感なため、五感の強い刺激や他人とのコミュニケーションに圧倒され、すぐに疲れてしまうタイプの人を表す心理学用語です。

 

 

ボクが結婚して今に至るのは、まったくの偶然でしかないと思っています。たまたま出会い、たまたま付き合うことになり、気が合いそうだから長い時間をともに過ごし、気が合うから一緒に齢を重ねる誓いを立てました。

 

そこまでは良いのですが、いざ結婚となると、それまでは基本的に別々の人生を歩んできた2人が一緒に生活するわけですからね。当然、もめることも多々あります。

 

おまけに子どもが生まれようものなら、夫婦の絆なんて、嵐の中の「クモの糸」みたいなもの。大風に激しく揺さぶられ、グチャグチャになったりこんがらがったり、実に頼りないものです。とは言え、見た目以上に頑丈なので、意外と簡単には切れません。

 

そんな「クモの糸」をより頑丈なものとするには、互いの内面の理解や相手への思いやり、家事・育児への互いの協力が不可欠なわけですが、自分の HSP という気質が結構これに役立っているのではないかと思う今日この頃です。

 

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相手の気持ちに敏感

HSP の一番の特徴と言えるのが、他人の体調や感情を必要以上に感じ取ってしまう資質です。怒っている人に接すると自分もイライラしてきたり、風邪の人に出会うと自分も悪寒を感じたり、パートナーが妊娠したら自分もツワリを感じてしまったりと、変に共感してしまうのです。

 

これは、HSP 本人には結構きついことですが、結婚生活の中では、相手の気持ちに高い確率で寄り添えるため、かなり高く評価してもらえると思います。

 

相手が男性であれ女性であれ、一緒に過ごしていて気持ちいいのは、やはり自分の気持ちをある程度察してくれる人でしょうからね。

 

不安傾向で優柔不断

もちろん個人差はあるものの、一般的に女性は不安傾向が強く、優柔不断と言われます。男性は、その逆です。この相違は、「決断力があって素敵!」となる面もありますが、結婚生活をする上では、意外に支障となってしまいます。一方が「クヨクヨ」で他方が「即断即決」では、ずれが生じるのも当たり前です。

 

これに対して、HSP は、先々のことを必要以上に考えてしまい、なかなか決断しません。将来の変化に素早く対応するための生物的特性と言われています。

 

なので、夫婦ともに優柔不断となり、結果的にペースが合うような気がします。

 

ただし、どちらも優柔不断では、いつまで経っても何も決まらないので、優柔不断を治す努力は続けています。

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真似が得意

気が付いたら、他人の仕草やクセを真似していることがよくあります。HSP は一般的に、人の言動を模倣するのが得意と言われています。このことは、家事や育児にかなり役立ちます。

 

昔から、父母がこなす家事の様子を見るだけで、自分もだいたい出来るようになりました。口頭であれこれ説明されるよりも、目で確認できれば十分なわけです。「百聞は一見に如かず」を地で行く人間です。

 

男性の多くは、家事・育児のあれこれを口頭で指示・注意されるのがイヤなんだと思いますが、HSP のおかげか、ツマがやっている通りに見よう見まねで家事・育児をこなすことができます。仕事でも結構役に立っています。

 

細部の変化に気付く

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HSP は、気付きたくもないのに、自分の周りの微妙な変化にもすぐに気が付きます。モノが移動していたり、向きが変わっていたり、汚れていたりすると、すぐにピンときます。

 

おまけに、やや潔癖症な部分も持ち合わせているため、部屋が散らかっていたり汚れていたりすると、かなり気になって落ち着きません。

 

ただ、パートナーが鈍感力を誇る LSP(Less Sensitive Person:敏感じゃない人)の場合、自分の気になったことを単刀直入に口に出してしまっては、煙たがられるのがオチです。HSP は、自分が他人より気付き過ぎていることを自覚する必要があります。

※ 「鈍感力」は、素晴らしい資質だと心から思っています。

 

なので、自分で部屋を片付けますし、汚れも掃除してしまいます。これが、角を立てない最善の方法でしょう。相手にも喜んでもらえますしね。

 

誰かが困っている「状況」が苦手

基本的に、困っている人がいると助けてあげたくなりますが、これは、困っている「人」を助けたいという気持ち以上に、誰かが困っている「状況」の気持ち悪さから、手を貸してあげたくなるわけです。HSP は、そういう傾向があるみたいです。

 

まぁ理由はどうあれ、家事や育児は困ったことだらけですから、そのような状況を放っておけるはずもなく、自然と手が出ます。

 

よく「あて」にされる

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なぜか分かりませんが、ツマや子どもたちから、いろいろと頼まれることが多いですね。「頼まれる」というよりは、「あてにされている」と言った方が当たっているように感じます。

 

頼みやすい雰囲気なのかもしれませんが、それよりも、「1」言われれば「10」分かり、相手の気持ちを汲み取りやすい HSP の性質から、「便利屋」と思われている節があります。ただ、それがイヤなわけでもなく、そう思われるのも甲斐性かなと感じています。「あて」にされるがまま、家事・育児に専念します。

 

瞬間的に噴火する

普段は受け身で「あて」にされるばかりなのですが、あまりに理不尽な頼み事であったり、依存が強すぎたり、アンバランスな現場(たとえば、弱い者いじめ)を見掛けた際などには、瞬間的に噴火して強めに注意したり、熱く語り始める傾向があります。そのギャップが、育児をする上での「重し」の役目になっているとは思います。

 

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ただ、非 HSP の立場から見れば、普段は温厚で気軽に「あて」にできるのに、ある時いきなり噴火するわけですから、ちょっと理解できないかもしれませんね。HSP は死火山ではなく休火山なので、たまに噴火することを忘れないでほしいものです。

 

人畜無害

カゲが薄く、空気のような人間だと自分では思っています。普段は静かに、半透明になって亡霊のように家中を彷徨っているだけですが、誰かがボクを「あて」にした時だけ、カゲが濃くなって存在に気付くようです。

 

いつもはなるべく人の邪魔にならないように過ごしていますので、特に害はないと思います。人畜無害であることは、害がない反面、影響力もないことになり、少し寂しい気もしますが、そのような中庸の精神も捨てたものではありません。

 

人間に対してはカゲが薄いのですが、逆に動物にはよく見えるようで、文鳥の「おもち」嬢は、ボクに一番なついています。不思議なものですね。

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さいごに

HSP の気質が家事・育児に貢献できそうなことを主観的に8つ挙げましたが、HSP も十人十色。それぞれの特性には強弱がありますので、誰にでも当てはまるわけではありません。

 

ただ、HSP は些細な変化にもすぐ気が付き、相手の気持ちになって考えることができるため、自分が「気付き過ぎ」であることをしっかりと自覚しさえすれば、結婚や家事・育児に結構向いているんじゃないでしょうか。HSP は割りと繊細なので、人生を振り返ってみると、女性の共感を得られる場面が多かったように思います。

 

5人に1人が HSP と言われていますが、HSP がどのような結婚生活を送っているのか、統計などがあれば面白いんですけどね。結婚対象として意外と人気が出るかも。

 

 

 

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