“Dev” とは?
“Dev” は OSS の公平な収益化を実現します。
手数料も利用料も不要です。
トークンエコノミーを活用することで、開発者は開発に集中し、投資家は OSS を効果的に支援することができます。
OSS は基本的に無償で提供されています。OSS の開発者は OSS とは別の収益源を確保することで、OSS でのアクティビティを維持しています。
代表的な収益源には次のようなものがあります。
- 社員として働く
- フリーランサー
- 寄付
- OSS を SaaS で提供
- エンタープライズサポート
[1], [2] は OSS そのものの収益ではないので、OSS には限られた可処分時間が割り当てられることになります。
[3] の収益は OSS の価値とは乖離した額になりやすく、その原因は恣意性の高い評価モデルにあります。OSS 開発者はその評価を上げ続けることができるよう、技術以外のフィールドでも努力することが求められます。
[4] と [5] は本質的に OSS による収益化を実現しますが、これができるのはごく一部の限られた巨大プロジェクトだけです。
“Dev” は OSS の価値に比例した収益を実現します。さらに、OSS 自体への変更も要求しません。疎結合であり、単純で強力な評価ロジックにより OSS を評価し、その評価に応じた収益化を実現します。
“Dev” のしくみ
まずは簡単な図式で表します。
“Dev” は Ethereum のエコシステムにより成り立っています。ブロックチェーンへの理解があると分かりやすいですが、そうでなくても構いません。
“Dev” は、Ethereum や Bitcoin のように市場で売買取引することができます。 “Dev” は Ethereum の規格( ERC20 )に準拠しているので、1DEV の価格は 1ETH とのレートによって決まります。
概要は次のとおりです。
- 投資家が “Dev” を取引することで価格が決定されます( これはリアルタイムに変動します )
- devtoken.rocks は毎月 “Dev” を造幣します
- devtoken.rocks による増分が OSS に配分されます
OSS 開発者は自分の “Dev” を Ethereum に替えることで、”Dev” が換金可能になります。
“Dev” は造幣し続けるトークンのため、”Dev” 自体の価値の希薄化を抑制する仕組みがあります。それは評価ロジックに関わります。
“Dev” の評価ロジック
OSS への配分を決定するための計算には、次の変数が使われます。
pdl = 前月 20 日から当月 19 日のパッケージ( OSS )のダウンロード数
adl = 前月 20 日から当月 19 日の全パッケージ( OSS )のダウンロード数
t = 配布先アドレスの保有トークン数
d = OSS 登録からの経過日数
p = t / d
ta = 全アドレスの p の合計
m = 年間造幣数
計算式は次のとおりです。
x = (p + pdl) / (ta + adl) × m / 12
OSS のダウンロード数に、その OSS の保有する “Dev” トークン数の日割りを足します。同様の計算を OSS 毎とすべての OSS で行なって、OSS 毎の割合を算出します。
毎月の造幣数にその割合を掛けて、配分数が決まります。
OSS が保有するトークン数を加味するのは、“Dev” の価値の希薄化を抑制するためです。
OSS の保有するトークンが多いほど、毎月配分されるトークンが増えます。つまりトークンを買うか貯めておくことで、配分数を増やすことができます。これにより、トークンが一気に売られて価値が希薄化することを抑制します。投資家はトークンの価値が希薄化することを望んでいません。
この仕組みの応用として、あなたが支援したい OSS に “Dev” トークンを送付すれば、その OSS へのトークン配分数を増やしてあげることもできます。
計算ロジックは GitHub( frame00/dev-distribution ) で公開しています。
将来的にはコントリビューターへの配布も予定
現在、”Dev” はアルファ版です。トークンの配布先は OSS オーナーになります。
OSS のコントリビューター個人への配布も実現したいと考えています。コントリビューターは、自身のコントリビューションに応じた対価を得ることができます。
早く機能開発を進めるためにも、”Dev” を積極的に使っていただけると嬉しいです。
“Dev” との関わり方
いろいろな方法で “Dev” の OSS コミュニティに関わっていただくことができます。
OSS を収益化したい
自身で OSS を公開している場合は、devtoken.rocks に OSS を登録することで収益化を実現できます。
OSS に変更を加える必要はなく、簡単ですぐに始められます。
現在はアルファ版のため、登録できる OSS は npm で公開されているものに限定しています。
OSS を支援したい
“Dev” トークンを運用することで OSS への貢献ができます。
OSS がもっと活発に開発される世界を実現するために、”Dev” で効果的に貢献することができます。
“Dev” の売買には devtoken.rocks から Order Book を開くことができます。メインの取引所には EtherDelta を使っています。
直接応援したい OSS がある
応援したい OSS が ”Dev” にも登録されている場合は、その OSS のウォレットアドレスに “Dev” を送付することができます。
OSS の保有するトークンが増えれば、その OSS への毎月の配布数を増やすことができます。毎月支援をしなくても、継続的な支援をすることができます。
OSS のウォレットアドレスを調べるには GitHub( frame00/dev-distribution ) を参照します。OSS の情報は config/packages.ts に格納されています。
“Dev” の成長は、OSS 開発者と投資家が積極的に利用することで加速します。
質問は Twitter までご連絡ください。日本語でも英語でも構いません。