こどものころ、夏になると家族でキャンプにでかけました。
父は自営で運送の仕事をしていたので、2トントラックの荷台をキャンプ用に改造して、家族4人で1週間の旅行にでかけます。
その年は、和歌山半島を一周する旅にでかけました。
あれから数十年たちますが、あの時の天の川を超える星を見たことがありません。
家族で回った和歌山半島1週間の旅
和歌山半島は、海があり・山があり、川もある。1週間あれば、海・山・川といろいろなところで遊べます。
一生に一度きりの美しい『天の川』
その日は、川沿いにトラックを止めて眠ることにしました。トラックの荷台で家族4人並んで寝るのですが、虫除けに網を張っても、蚊が入ってきました。
口元をさされたのか、かゆくてがまんできなくて眠れません。たまらず、トラックから外にでて、空を眺めると・・。満天に星空が広がっていました。
星がまるで、絨毯のように。
母を起こして、
「おかあちゃん、お星さますごいよ。見たことある?」
眠そうに、面倒くさそうに起きてきた母は、しばらく声をだしません。
「きれい・・」
母も思わずつぶやいていました。
「天の川だね。こんなにきれいなの、おかあちゃんも、見たことないよ・・」
「そうなんや」
といいながら、妹もよんきて、3人でずっと星空を眺めていました。
先日、実家に戻ったとき、母にその時の天の川のことを聞いてみました。
その時のことを、母も覚えていたようで、
『わたしも、あの時みた天の川を忘れられない』と語ってくれました。
空一杯に広がっていた天の川の思い出は、
わたしたちたち親子の、
忘れられない大切な宝ものです。