製造業派遣労働者を対象にしたライフスタイル実態調査:「仕事力」に効くのは野菜や果物、「やる気」は現場のロールモデル (1/3)

» 2018年08月10日 10時00分 公開
[西坂真人MONOist]

 製造業向け人材派遣事業を展開するUTグループは2018年8月8日、同社の派遣労働者を対象としたライフスタイル実態調査「モノづくりの現場での、派遣という働き方白書」を発表した。

 働き方改革を実現する上で、仕事とプライベートの調和を目指すワークライフバランスが注目されているが、「派遣元企業に属しながらも働く現場は派遣先企業」という特有の二重構造を持つ派遣労働者は、ワークライフバランスの実態を把握するのが難しかった。

 今回の調査は、企業や組織の健康・生産性向上に関する調査研究を行うCampus for Hと共同で実施。モノづくり現場で働くUTグループの派遣労働者1万1355人を対象に、就労時間から就労時間外にわたるライフスタイルの実態調査をWebアンケート形式で2017年8月25日から同年9月11日の期間で行い、得られた1891件の回答から調査結果をまとめた。

 「ストレス」「仕事のパフォーマンス」「ワークエンゲージメント」を検討したい結果と置き、どのような要因が関連しているかを調べた。アンケートから得た情報から多変量解析(重回帰分析)で関連する要因を分析。要因では、仮説に基づきながら分析に支障がないように傾向の重複を避け、ONタイムとOFFタイムそれぞれから関連項目を選択させた。この「要因」と「結果」の関連を検討するために、分析に影響を与える可能性のある属性(年齢や学歴など)を統計学的に調整している。

photo 調査・分析の方法

 白書では「結果」に対する「要因」の関連をバブルチャートで明示。ONタイムの要因は暖色系、OFFタイムの要因は寒色系で表し、数値の揺らぎに起因する有効性は色の濃淡で表現。分析から得た関連性の数値はバブルの大きさで示し、より関連が大きいと思われる要因のバブルは中央に配置されている。つまり、より大きく色の濃いバブルが、要因として関連度の高いものを表している。

photo ストレスに関わる要因

 ストレスに関わる要因では「業務負荷(ONタイム)」が一番大きいが、「肩こり・腰痛での業務支障(OFFタイム)」や「睡眠時間(OFFタイム)」といった生活習慣の問題がストレスの要因につながっていることも分かる。

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