日本ボクシング連盟の不正疑惑で会長を辞任した山根明さん(78)が9日、共同通信の取材に応じ「(元暴力団組長から)脅迫があった2日に決めた。受けて立とうと。そうなると法人の会長ではそういうことはできないという思いがあった」と辞任への経緯を明かした。表明が遅れたことには「理事の意見と最後は妻、友人と話をした上で正式に決めた」と説明した。
日本連盟の吉森照夫専務理事は、山根さんが会長、理事をともに退くことを8日に電話で確認したことを明らかにし「(日本連盟に)残りません」と述べた。
「日本ボクシングを再興する会」は8日に、審判不正に関する音声を新証拠として公表した。山根さんは自身の声であると認めた上で「何時間も話しているうちの一部分を切り取って悪意を持って伝えている。(審判不正は)一切ない」と反論した。
吉森専務理事は、疑惑調査のため20日までの設置を要請された第三者委員会については、弁護士で構成するとの見解を示し「もう少し時間をください」と語った。