うつアスペ会社員のもみじです。
あ~~絶対炎上する~~絶対炎上するわこれ~~と思いながら読んでいたら案の定ツイッターでもめっちゃRTされてるしはてブも増えてるし、やっぱりな~~と思いました。発達障害ってよく取沙汰される時代になりましたけど、「発達障害のパートナー」に生じる問題はまだ可視化されていない印象があったので…バズるというか炎上するんだろうな~と思ったらやっぱりなあ~って感想です。
※ところで、これ立場を入れ替えてもし「定型発達の彼女を、殺そうとした僕」とかいうタイトルの記事だったら死ぬほど叩かれるんですよね???「発達障害者は犯罪者!!!!!!!」って鬼の首取ったように叩かれるんですよね??なんでだろーおかしいなー。
しかしすごいタイトルですよね。
わたしもアスペですけど、元恋人に「こいつ殺すぞ」って思われたりしたのかな?(笑)
ははっはははh、はは…はぁ…(普通に悲しい)。
なんで別れないの?
上の記事は一言で言えば「理解できない行動をとりまくる彼氏に振り回されて「こいつ殺す」と思いかけた彼女が、アスペルガー症候群を知って彼を理解して、彼と一緒に生きることを決断した」という話です。かなり長いです。
まあこの彼氏、ASDとか関係なく、ちょっとよくわからん行動を取りまくります。そして幾度となく悲しい目に遭わされてきたのに、彼女は彼と別れません。これだけしんどい目に遭ったら普通別れたほうが健全だと思うんだけど。
ちなみに私もアスペルガーの人と交際した経験があります。マイルールが強いこと、ヒトの言うことを聞いてるようで聞いていないこと、想定外のことに弱いこと、他人への共感性が弱いことに違和感があったかな…本人いわく「定型発達の人のふるまいが「正しい」ことを知っているので、それをまねしようとしているのだが、うまくいかない。それで周りを悲しませていることは申し訳なく思っている」とのことです。彼の場合、自分がASDということを自覚しているケースだったので、問題の記事の彼よりも意味不明なことはしなかったし、何より「浮気」は絶対しませんでした。
読んでいて一番???だったのが「浮気しても別れない」ということでした。いやこれ、ASDとか定型とか関係なしに、浮気性は浮気しますでしょ。ASDだから浮気する、とかそういう問題なんですか?ちなみにわたしもASDですけど、わたしも浮気性なんですかね???浮気みたいな面倒くさいコスパ悪いこと、やりたくもないですけど?????そして、浮気するような意志の弱い男なんて付き合いたくもありません。ほかの部分がよろしかろうと、私に対して誠実じゃない男性に先の時間を使いたくもないです。
この記事を読んで一番こうなったら嫌だな~と思うのは「ASDは他人への共感性が弱いから交際相手に配慮せずに浮気も平気でする」みたいな認識を、非ASDの人に持たれることです。
いやいやいやいいや、それは個人差あるでしょ!!!当事者として、また当事者の元彼女としてとりあえず言っておきたいのは、ASDでも恋愛に一途な人が多いですし、交際相手への共感性が弱いのはあるかもしれないけど、浮気するとは限らないってことです!
そして、「浮気するような男女なんてさっさと別れればいいのに」ということです。これは発達障害関係なく思います。
だから、「愛は枯れない」という理由で別れない筆者の意見を読んでハアァアァア~変わった人もいるんだな~~~私だったら1か月でこんな男とは縁を切るけどな~~と思いました。
カサンドラ症候群とかよく言いますけど、それ以前に浮気するような男なんて私は論外だな~ASDのマイルールとかそういう問題じゃなくて、契約外行為をすること自体が信用できない。気持ち悪い。だから発達障害=性の観念が普通じゃない、というのは強く否定したい、と思います。少なくとも私は、ASDだからといって浮気したりしませんよ…
アスペルガー=才能があるっていうのやめて…
このブログでも前から言っているんですけど、「発達障害=コミュに難があるけどどこかがハイスペな人」みたいな認識本当にやめていただきたい。問題の記事のコメントやリプ、引用RTでも「発達障害は別方向に飛びぬけている人」みたいなものがありましたけど、いやいや実際、そういう人少数だから。何回でも言うけど、エジソンと坂本竜馬がADHDでした、彼らは天才でした、だからといってADHD=天才かというと、そんなことないんだって。
ほとんどの人は生きづらさを抱えて、能力の使い方が見つからずに、社会の出方もわからず、行き詰まりを感じることがあると思います。というかわたしもそうです。
わたしはASDとADHDのハイブリッドですが、やはり子供のころから生きづらかったですし、社会人になったら壁にもろにぶつかりました。「発達障害は天才が多い」というのだったら、わたしの能力の強みを、誰か見つけてくれませんかね、本当に。無責任に「アスペ=すごい」みたいな認識が広がるの、つらい。
彼は学生時代、どのバイトも長続きしなかったと話していた。
「これをこうしてね」という無意味なルールや、暗黙の了解のような決まりごとに我慢ができず、どうしてそうするのか、詳しい説明を得られるまで、固まってしまう。自分が納得できるまで、指示を飲み込むことができなかったのだ。
幸い彼には才能があったから、仕事では大成を果たす。
ね、ここの「才能」。この「才能」、どのアスペにもあると思いますか?え?思う?本本気でそう思う?あなたアスペに会ったことないからそう思うんですよ。ほとんどのアスペはしんどい思いしてるんですよ、彼みたいに仕事で大成することなく、ちまちま生きるのに必死なんですよ。わたしのように二次障害のうつ病などして発症し、「障碍者」のレッテルを顔に貼ってて生きざるを得ない場合が多いんです。
もしかして彼と別れられないのは彼が高収入で仕事をしっかりやっているからでは?と勘ぐってしまいました。もし彼がアスペでかつ全然働けない状況だったらば、それでもこの方は彼と生きることを選択するのだろうか…?と疑います。
ちなみに私は、絶対別れます。こんな面倒くさい男、殺すも何も、関わりません。
(最も、この時に彼と似ていると思い浮かべたapple社のスティーブ・ジョブスも、アスペルガー症候群だったと言われている。無論、それらの事実は後から知った)
はいはい、出ました出ました。アスペの話をすると必ず出てくるジョブズの話ね。はいはい。定番定番。ジョブズもASDだからASDとは天才につきものなのね…キュンなんてするか。はいはいジョブズもビルゲイツもASDですよ、はいはい。それで?わたしの生活がそれで何か変わるんですか?わたしもASDですけどわたしの生活は何か改善するんですか?
ほんとASDの例示として天才出してくるのおかしいと思いませんか?「定型発達の有名人」をリストアップするのと同じくらいおかしいと思いませんか?(怒)
ほんとさー、新幹線の殺人事件でもASD出してくるし、今回の記事もそうだし、「変わったもの」にライトを当てて見世物にしたくなる気持ちはわかりますけど、なんかイラつくんですよね。カサンドラ症候群になるのもわかりますよ、ASDの恋人って絶対疲れるから。でもそうなるんだったら別れたらいいのにって思いますよ。あまつさえこういう記事で「アスペの彼氏を殺そうと思った」なんて記事書いてさあ…なんか…なんか…本当に苛立たしいんですよね。
そういう自分だってさあ、なんか問題あるとか思わないの?ほんとむかつくんですけど。なんで彼氏のせいにするわけ?たしかに彼氏も明らかにASDで変な人ですけれど、そういう人とくっつき続けるのなら責任が伴うことくらい大人だからわかりませんか?そしてカサンドラで病んだ話をおおげさに「アスペを殺そうと思った」って拡大して炎上させて話すのが…なんかもう…アスペ当事者として、言葉に表せない意味の分からない怒りを感じるんですよね。だったら別れたらいいじゃん。カサンドラで病んだ話をしたいならそう書いてよ。
「アスペを殺したいと思った」ってタイトルを読んで、アスペがどう感じるか、想像したことあったんですか?
ねえ、本当に。ねえ。あなたが持った殺意が、今誰に向かって振り下ろされているかわかりますか?無関係で暮らしていた私たちのような「アスペ」当事者ですよ。アスペはアスペである限り、恋人に殺意を向けられる恐怖を持って暮らせ、ってことですか?そんなにわが身がかわいいんですか?ねえ、そんなに傷つけてくる相手なら別れたらいいじゃないですか、なんで互いのトラブルを「アスペ」のせいにするんですか?
この記事を読んでいても、はっきり言って共感どころか怒りと悲しみ、虚しささえ覚えてきました。そりゃあ私もASDの人と付き合いましたし、その後別れてから自分自身がASDと診断されました。ASDの人と付き合うのは確かに大変で、カサンドラにもなりました。だから別れましたよ。ASDには付き合いきれないって。まあその後自分自身がASDと診断されるというオチがありましたけどね。
アスペルガー症候群の男性が、罪悪感を持たずに浮気を繰り返しやすいというのを知ったのは、もっともっと、後のことだった。
ふーん…ふーん…ASDの男性は浮気しやすいねえ…今度主治医に聴いてみよう。これが誤解されてASD=浮気しやすいって思われたら大変ですね。私が知るASDの人は一途なばかりだったので意外ですー。あーあ。こんなにバズっちゃったらそういう認識持っちゃう人も少なからずいるかもですねー。あーあ。
「共感できない」彼に共感して生きていくこと、
それが、私達が二人で生きていく、唯一の方法だった。
なにこの上から目線?!!!!!!!!!!腹立つ~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!そりゃ彼氏だって大概横柄ですし、幼稚なところもあるけど、仕事もできて魅力的なところもある人なんでしょ?!それを踏まえて一緒に生きていくことを決めたんでしょ?!なのに「共感できない」彼に共感して生きていくだと?!!!!!!
なにその「こちらから歩み寄ってやる」って態度丸出しの感じ!!!!!!!!!!!!そこまで言うなら寄ってこなくていいわ!!!!!こっちがASDによってどんだけ生きづらい思いをしているか、普通の人の擬態をしたくてもうまくいかない現実を実感したこともないくせに!!!!
何が「私が折れてあげるのが二人でうまくやっていく唯一の方法」みたいな、女神ぶった態度してんの?!!!そんだけ難があるのなら別れろよ!!!もうむかつきすぎてキーボード叩く指も震えています。なに、なんでこんなに馬鹿にされなきゃいけないの?この前のADHDと勘違いした低スペックといい、なんで発達障害を引き合いにだしてバズらせるの?ねえ、これを読んだ当事者がどう思うか考えたことある?
「共感できないあなたに共感してあげます」みたいな人とパートナーにならなきゃいけない屈辱を想像したことある??????
いやもうほんと、カサンドラになる前に別れろよ。そこまで譲歩してやらないと付き合えないのなら。私なら絶対切る。そこまで歩み寄ってやらないといけない関係なんて築きたくない。だってこの彼氏、この先も変わらないよ。自分が悪いなんて思っていないから、一生変わらないよ。わたしはこんな人ごめんです。最適解は「共感できない人とは距離を置く」でしょう。
だけど……。今だからこそ言える。
受け入れる側だって、すっごくすっごく、辛いのだ。
じゃあ受け入れなくていいです。別れてください。私だったら、自分の彼氏にこんな思いをいつも抱かれていたら本当につらい。かわいそうで、貴重な人生の時間を私なんかに使われるのが残酷だから「別れよう」と言います。つらい思いをわざわざしてくれなくて構いません。
わたしは交際する人にはASDをちゃんと言います。その代わり「つらくなったらすぐ別れたいって言っていい」と伝えます。「ASDだから我慢しなくちゃ…嫌だけど耐えなくちゃ…」みたいにモヤモヤされながら楽しいふりされても辛いからです。自分だけ楽しくても空しいじゃないですか。
アスペルガー症候群のパートナーを持つ全ての方に伝えたい。
貴方の「辛い」は間違えていない。貴方の心は、決して狭くなんかない。
貴方の心を理解している人間がここにもいるということを、決して忘れないでほしい。
はいはい、ASDは加害者なんですね、わかりました。いつもの論調ですね、お疲れ様です。わかりましたよ、どうせASDは勝手で自己中で他人の気持ちもわからないクズですよーっだ、ASDで悪かったですね。でも残念ながら、ASDを治す薬はまだないんですよ、ADHDは多少あるんですけど。だから「辛い」を我慢し続けても、その先にハッピーエンドはないですよ。
だってASDって治らないですもん、現状として。
パートナーがASDとして、「いつか彼は改心してくれるはず」なんて期待しても無駄。変わることはないですよ。
この記事ではめっちゃ怒っていますが…カサンドラの気持ちもわかるんですよ、たしかにASDと付き合うと大変ですから、でも「大変だから別れる」というのも全然ありじゃないですか?我慢しなくてよくないですか?ASDの彼がだめだったなら、ASDじゃない彼、あるいはASDでもうまくやっていける相手を見つけたらいいんじゃないですか?
なんで恋人に殺意まで持たれながら一緒に暮らさなきゃいけないのか、わけがわかりません。本気で。お金?
あ、ちなみに記事中に合った「おこづかいをもらった後何を買いに行ったか」テストは、私は無事に答えましたよ。だからASDが全員あの問題が解けないわけじゃないんですよ、本当に十人十色。知り合いに何人もASDがいますけど、コミュに全然問題が無い人もいれば、部屋が異常に潔癖な人もいるし、仕事ができない人もいるし、できる人もいる。
だから…ASDだからって他人に共感できないわけじゃないし、想像力がないわけじゃないし、ヒトの心がないわけじゃないし、浮気するわけじゃないし、恋愛ができないわけでもないんです。「自閉スペクトラム症」の名前の通り、スペクトラムなんです。みんな違う性質を持っているんです。
でもあの記事を読んでASDに関してステレオタイプなイメージを持たれたらすごく怖いなって思います。
この彼のケースは極端ですが…まあASDやADHD、PDD、LD、自閉症などの発達障害界隈は…人それぞれなんです。人より「ちょっと~かなり」生きづらい人たちです。能力の尖りが時代に合っていれば大活躍しますが、そういう人というのは極めて少数です。多くはわたしのような落伍者でしょう。
まあとりあえず、ASD本人として思うのは、ASDと交際していてしんどい人がいるんでしたら、別れたほうがいいと思いますよ。ほんと。変わる意思があって変われるもんじゃないですから。ダイエットして痩せるとかそういうもんじゃないですから。猫に「二足歩行で一生暮らせ」って言うようなもんです。一時的に二足歩行は猫はできるかもしれませんが、それで一生暮らせるのはキティちゃんくらいのものでしょう。
だから、基本的にASDは変われません。ASDを自覚している当事者でさえトライ&エラーで大変なのに、それを認めない人は正直本当に話になりません。近寄りたくもないほどヤバイやつもいます。あれはもう、無理ですね。現代医学じゃ治らない。
カサンドラでしんどいんだったら、病む前に別れたほうがいいですよ。「彼は変わってくれる」そんなの幻想ですから。ASDは治りません。治せません。変わりません。それでもいいのなら、付き合えばいいんじゃないでしょうか。大変と思いますけどね。
きれいごとは言いません。発達障害がある人はやっぱりいわゆる「普通の人」とは感覚が違うので、一緒に過ごすとズレが大きいことは否めません。それが受け入れられる程度のずれなのか、もう「殺意を抱く」ほどの大きな亀裂なのか…よく考えてみてください。「これも個性よ」と笑える程度なら「共生」は可能でしょうが、毎日「つらい、自分が悪いのか、私が我慢するしかないのか」と思うくらいなら、はっきり言って逃げたほうがいいです。パートナーの方が変わることは、難しいです。
「変わってくれるかもしれない」というわずかな可能性に懸けるくらいなら、自分の人生、もっとあなたのことを理解・共感してくれる人を選ぶことも考えたほうがいいんじゃないでしょうか。
ASD当事者として思うことです。
ASDはやっぱりヘンテコな性質が多少はあるので、それが受け入れられないのなら、別れたほうがいいです。OKなら続いていけるんじゃないでしょうか。
以上。