経済界の渡辺直美こと、こうみくです!
先日公開した前半は、大きな反響をいただきました。
みなさんから頂く感想や引用RTは、いやらしい目で石原さとみを視姦するがごとく、ひとつのこらず、全て見させていただいております。すごくすごく励みになっています。ありがとうございます。
さっそく、本題にいきたいと思う。
外見コンプレックスを克服するためには、これから紹介する「認識のズレを正し、妄想を消す」という最後の項目が、いちばん重要である。なぜならば、他人からの扱われ方が変わっても、環境が変わっても、最終的には、自分自身が変わらなければ、 心の苦しみから解放されることはないからだ。
3.認識のズレを正し、妄想を消す
3.1 牛丼人権差別事件
ところで、わたしは牛丼が好きである。
親に連れられて通っていた幼少期から、20代後半となった今でも月1,2回は通っている。牛丼チェーンの中でも、特にすき屋が大好きであるが、丁度、今から2年前の夏に、15年の間愛してやまなかった牛丼が喉を取らなくなるほど悲しい事件があった。
夏休みに帰省したある熱いの日、幼馴染のユミと一緒に、地元のすき屋に入ったときの出来事であった。
いつもどおり、ワンコインの並盛トン汁セットが2人分運ばれたが、
こころなしか、ユミの牛丼の方がやけにツユが多い。
わたしのツユが少ない、のではなく、ユミの分が明らかに多い。
美人なユミは、小さい頃から地元でとても有名だった。
「ユミの方が美人だからこそ、お店がひいきでツユを多く入れられたのか?」と、
よこしまな考えが一瞬頭をよぎったが、いやはや、それは考え過ぎだろう。新しく入ってきたバイトが分量を間違えただけかもしれない。
しかし。
この考えが、疑いはすぐに確信に変わった。
「えー、またすき屋?」
この疑問の真偽を検証したかったわたしは、顔をしかめるユミをひっぱって、「どうしても、食べたいの!お願い付き合って!」と、3日連続でユミに牛丼ランチを懇願し続けたのである。そして、牛なべ定食を食べたがっていたユミを必死に止め、不審がられながら3回連続共に、なかよく牛丼トン汁セットを食べた結果…、
3回連続彼女の方が明らかに、ツユが多かった。
その心なき差別に、わたしは深く傷つき、悲しみ、心を痛めた。
「なんだよ、わたしだって牛丼ファンなのに。ツユが大好きなのに。ブスは黙ってカピカピの牛丼でも食べてろっていうことなのか。そして、足りないツユはおのれの涙でつぎ足せとでもいうのか・・・!!」
悲しみが怒りへと変わったわたしは、せめて、元を取ろうと思い、紅しょうがを10倍盛でどんぶりに盛り付けた。
ショッッッパ!!
あれ以来、牛丼は食べていない。
時は経ち、今年の冬に地元に帰省して、ふたたびユミと再会した。
「そういえば、2年前ユミと一緒に牛丼食べた時に、ぜったいにツユが多かったよね。ひいきされて羨ましかったよ~」と笑って話したところ、
「あぁ、わたしいつもつゆだくにしているの。10年間、ほぼ毎週通っていたから、頼まなくても、もう最初からつゆだくで出てくるようになったんだよね(笑)」
つゆだく?
そう、わたしは、普通より多くツユが足されるという「つゆだく」というサービスも、ユミが常連であったから無言のサービスを受けていることも知らなかった。
そんな真相を知らずに、勝手に妄想しては、勝手に決めつけ、勝手に劣等感に苛まれ、勝手にもがき苦しんでいたのだ。
2年間も。
3.2 イケメン恐怖症
同時期に、わたしは4か月一緒に過ごしていた恋人と別れた傷を引きずっていた。
彼は身長184㎝の器量も育ちもよい、優しい男性だった。初デートの時に、「高校の時から好きだったアユミ(仮名)という子が忘れられなくて…」という意味深の一言を残していたが、それ以外はなんの不満も平穏な日々を過ごしていた。
別れた原因は、コミュニケーションの齟齬だった。
今から考えると、「わたしが、こんなイケメンと…!」といった引け目があったのだろう。彼を前にすると、うまく言いたいことを伝えることが出来なかった。
すると、
あれよあれよという間に、心の距離ができ、
あれよあれよという間に、埋まることができない深い溝が形成されていた。
「わたしが、アユミだったら、もっとうまくやれたのだろうか…」
その時に、あるアフリカ在住の起業家の人とミーティングする機会があった。
開始時間が夜の22時だったこともあり、
失恋の傷を引きずっていたこともあり、
更にアフリカと言えば電波少年という先入観もあり、
わたしは、完全にナメていた。
完全にナメかかって、ノーメイク、お風呂上りの髪ボサボサの状態で、更に30分遅刻の22:30着でミーティングに臨んだのだ。が、そこで出てきたのは、まさかのJ Soul Brothersの岩田剛典さんクリソツのイケメンであったのだ。
はじめまして、とイケメンが微笑んだ。どこを切り取っても、非の打ち所がない好青年だった。しかし、彼が笑顔で何かを言うたびに、「なにこの女、不細工な上にすっぴんブスで遅刻するとかマジ終わってるんだけど(笑)」と心の中で笑われている気がして、わたしは一回たりとも、眼を合わせることができなかった。顔を上げることもできなかった。
ただただ、恥ずかしかった。惨めだった。悲しかった。
しかし、詳細は省略するが、数か月間一緒に仕事をしていく中で、わたしは彼と意気投合し、良き仕事仲間、そして良き友人となった。
「そういえば、はじめて会った時のこと、覚えている?」
砂ぼこりが舞うアフリカの街で、オレンジをかじりながら、わたしは尋ねた。
「わたし、まさかこんな格好いい人が出てくると思わなかったから、お風呂上がりのどすっぴんで行ってさ(笑)びっくりしたでしょ。」
すると、彼はこういった。
「うん、すごい覚えているよ。髪、ひとつにまとめてて、ジム帰りみたいだなーって思った。爽やかで、ナチュラルで良いなって思ったよ」
予想外の言葉に、タネがのどに詰まりそうになった。
オレンジを飲む手を止めて、顔を上げた。
はじめて会った時と同じ、優しい暖かい笑顔がそこにあった。
3.3 立証なき仮説は、ただの妄想
10年間ちかく、外見コンプレックスに苛まれながら、薄々と気付いたことがある。
それは、じぶんの容姿が嫌で嫌で仕方ない…と思っているとき、それは必ず、
・人間関係/恋愛がうまくいっていない
・仕事がうまくいっていない
・毎日がつまらない
この3つのどれか、或いは複数に関して、悩んでいるときだということを。でも、この3つは、ぜんぶ自分だけの力ではどうしようもないし、今日明日すぐに解決できるわけじゃない。
であれば、
・わたしがもっと綺麗だったら、あの人ともっとうまく付き合っていけたはずだ。
・わたしがもっと綺麗だったら、もっとやりがいがある仕事についていたはずだ。
・わたしがもっと綺麗だったら、楽しい毎日を送れているはずだ。
こんな風に、自分の容姿の問題にすり替えることによって、
人生の中で、向き合うことが怖い様々な問題から、逃げていたのではないだろうか。
だからこそ、12キロ痩せたって、100万円出して歯科矯正したって、
「わたしがもっともっともっと綺麗だったら・・・・」
という、心の声が消えることは、一切なかった。
だけど、立証なき仮説は、いつまで経っても、ただの妄想でしかない。
であれば、確かめるしかないと、わたしは思った。
3.4 元カレの元カノに、三顧の礼
わたしがもっと美しくなれば、本当に、今抱えている様々な悩みは晴れるのか?
高校生の時、わたしは行きたい大学を決めるときにオープンキャンパスで先輩に話を聞きに行った。就活のときに志望企業のOB訪問へ行き、自分の思い描く将来像と照らし合わせた。
このように、あらゆるジャンルにおいて、
いちばんよいアドバイスをくれるのは、既にその夢を叶えた先駆者に違いないと、
わたしは考えた。
その仮説に基づき、わたしはある女性を探し出したのだ。
彼女の名は、歩という。
あゆみ。アユミ。(写真左)
そう、彼女は、わたしが半年前に付き合っていた元カレが引きずっていた伝説の美女、アユミ本人である。
噂通り、超絶美少女なアユミ。
わたしが好きで好きで溜らなかった彼氏を、自ら振ったアユミ。
昨年の秋、あるイベントで、ぐうぜん彼女に出くわす機会があったのだが、彼女を認識した瞬間、
これは…、
これは……、
弟子入りするしかない。
そう思い、わたしは初対面のアユミに対して、恋愛や仕事で悩んでいること、それの原因が外見ではないかと思っていること。そして、もし自分がアユミだったら、こんな悩みはなかったのではないか…と何度も思いを馳せたこと、などを正直に話した。
最初はわたしの気迫に圧巻され、「…キチガイ!!」とドン引きしていた彼女も(大正解)、徐々に心を開いてくれるようになった。
わたしは、純粋に、アユミのことをもっと知りたかった。
彼女がどんな人生を送り、どんな恋愛観や仕事観、美に対する価値観を持っているのか、ただただ知りたかった。
そして、誰かを深く知るためには、一緒に時間を長く過ごすことが一番だと考え、
アユミが動画のコンテンツ発信に興味があると言っていたのを聞いて、
一緒にSHOWROOMで動画配信することを提案した。
友達に懇願して作ってもらった、番組バナー(笑)
番組名は、みくとアユミのパジャマ会議。
「毎週末夜、そして次の朝に配信する番組にしよう!」と提案し、姑息にも、彼女の週末の予定をブロックすることに成功した。残る課題は、生放送の動画コンテンツで、超絶美少女のアユミの隣に並ぶことであった。
「なにこの美女と野獣のコンビ。草生えるwwww」
といった辛辣なコメントが来るのではないかと(被害妄想)、 戦々恐々と構えていたわたしは(小心者)、友人に頼んで事前にこんなバナーまで作ってもらった。
「頭脳担当みく」と、「顔担当あゆみ」という異なるポジショニングを、あらかじめ宣言することによって、予想されうる顔面DISを事前に回避しようという魂胆である。
どうだ、準備が良いだろう!
そして、実現されたこの番組内、そしてプライベートでも、アユミの人生観や恋愛観、仕事観など、長年気になっていたことをたくさん聞かせてもらった。
番組は大反響。SHOWROOM社長の前田さんが見にきたことも。
詳細は省くが、アユミと過ごす日々で知ったことは、彼女もたくさんの悩みを抱えて、仕事に恋愛に夢に邁進していた、わたしと同じ普通の女性であったことだ。
どんなにかわいくても、どんな恋でも手に入るわけじゃないし、夢もキャリアも、じっと座っているだけでは手にはいらない。手を伸ばしても入らない欲しいモノもたくさんあって。そんな風に、人生は思い通りにいかないことばかりで。
アユミはいま、とある職業を夢見て、毎日を過ごしている。
時にはもがき苦しみながら、夢に向かって、一歩でも前に、前に歩こうとしていたのはわたしだけではない。彼女も、同じだったのだ。
「ねぇ、みく。」
ある配信を終えた夜、アユミがつぶやくように言った。
「わたしはね、みくみたいに、おもしろくなりたいよ。すごく羨ましい」
アユミ、面白さとは、挫折とコンプレックス、それに伴う悔しさと反骨精神が醸成された産物なのですよ。決してなりたくて、なったわけじゃないのよ?
「わたしも挫折もコンプレックスもあるよ。たとえば、可愛いだけで恋愛無双になれるなら、そもそも別れていなかったし。そしたら、みくにも出逢えていなかった。」
そうか。
牛丼にいっぱい汁が欲しかったら、シンプルにつゆだくと、頼めば良い。
目の前にいる人には、伝えたいことを伝えればよい。
どんなイケメンであれ、怖じ気かずに、堂々と自分らしくいればよい。
可愛くないからできないとか、うまくいくはずがないとか、そんな妄想で自分をがんじがらめに固めては、卑屈になって、殻に閉じこもって、最初から試合を放棄していたのは、他の誰でもない、わたし自身だった。
「自分は、〇〇がないから出来ない」といった仮説、本当に正しい?
ありもしない 妄想に捕らわれているのではないだろうか?
繰り返しになるが、
立証なき仮説はただの妄想であり、
認識のズレを正し、妄想を消すことが、
コンプレックスを克服し、自分を愛する第一歩である。
与沢さんの言葉に感銘を受けたので、これからは、経済界の渡辺直美を目指していきたいと思います!!