「VTuberになって“なりたい自分”として生きることもできる世界を作っていく」――バーチャルYouTuber(VTuber)事業を行うグリー子会社・Wright Flyer Live Entertainment(WFLE)の荒木英士社長は、そう話す。同社は8月7日、VTuber専用のライブ配信サービス「REALITY」を発表した。今秋からは、スマートフォンがあれば誰でもVTuberになれるアプリ「REALITY Avatar」(仮)も提供し、VTuberになるハードルを下げるという。
REALITY Avatarでは、特別な機材やPCを使わず、スマホ搭載のカメラやマイクを使用してライブ配信を行えるという。使用する3Dアバターは、アプリ上で目や眉、帽子やトップスなどをカスタマイズできる。「VRM」というフォーマット形式で自作したオリジナルアバターをインポートすることも可能だ。
荒木社長は「昔はホームページを作るのにhtmlを覚える必要があったが、ブログサービスやSNSの登場でハードルが下がった。VTuberも今は特殊なスキルを持つ人たちが取り組んでいるが、誰でもInstagramを始めるくらい簡単にできるようになればと思っている」と話す。REALITY Avatarの提供は、そうした狙いがある。
「バーチャルな世界で生きるということは、現実で生きるのを止めようという話ではない。『バーチャルYouTuberとして生きていける世界』という新しい選択肢を増やした方が、絶対に面白いと思う」(荒木社長)
VTuberの裾野を広げようと、同社はさまざまな取り組みを進める。パートナー企業と新しいVTuberを発掘、プロデュースすることもその1つだ。既にピクシブ、バイドゥとオーディションを共同で開催し、3人のVTuberのデビューを決定している他、PCゲームメーカーのニトロプラスとは「すーぱーそに子」をVTuberとしてプロデュースしている。
さらに、アニプレックスと“アニメ会社ならでは”の2人組VTuberの共同プロデュースを進める他、ゲームメーカーのアイディアファクトリーとは「オトメイトビル」(東京・池袋)で定期公演を行う“会いに行けるVTuber”のプロデュースに取り組むという。
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