赤壁で魏軍が大敗をして、曹操が許都へ撤退した後に、呉の周瑜と江夏の劉備は荊州の南郡を巡って火花を激しく散らす事になります。所が、呉の周瑜は劉備たちが南郡を攻めようとしていた時に、なぜか兵糧を支援しようとしたのです。そこで、なぜ周瑜が敵対する劉備に兵糧を支援しようとしたのか詳しく紹介しましょう。
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『第46話 荊州を争う』のキャスト
周瑜と劉備が南郡を巡って火花を散らす『第46話 荊州を争う』に登場した人物や声優さんたちは、以下の通りです。
- 曹仁(魏)/南郡を死守しようとする将軍(声:手塚秀彰)
- 曹洪(魏)/曹丕と善後策を話し合う将軍(声:高山春夫)
- 孫権(呉)/周瑜に荊州を任せる江東の君主(声:咲野俊介)
- 魯粛(呉)/周瑜の企みを見破る文官(声:岩崎ひろし)
- 周瑜(呉)/劉備に兵糧を支援する呉の大都督(声:小山力也)
- 呂蒙(呉)/周瑜の考えに不満を抱く将軍(声:成田剣)
- 程普(呉)/劉備軍の動きを監視する将軍(声:里卓哉)
- 甘寧(呉)/曹丕と激突する呉の猛将(声:大羽武士)
- 劉備(江夏)/周瑜を出迎える皇叔(声:家中宏)
- 劉琦(江夏)/病が重くなった江夏の太守(声:手塚ヒロミチ)
- 諸葛亮(江夏)/周瑜と頭脳戦を展開する軍師(声:堀内賢雄)
- 張飛(江夏)/戦の準備をする将軍(声:天田益男)
- 趙雲(江夏)/劉備に従う将軍(声:遊佐浩二)
『第46話 荊州を争う』のストーリー
劉備軍が南郡に向かって兵を進めようとする動きが、呉の程普によって孫権に知らされていました。これには、呉の諸将が「赤壁で多くの被害を出したのは我々東呉だ」と言って、先に南郡を攻め取るべきと息まきます。所が、周瑜は意外な言葉を述べるのです。
周瑜が劉備に兵糧を支援した理由(起)
軍議で、周瑜は孫権に対して「劉備は兵糧が足りなくて困っているようなので、我らのほうから兵糧を送ってやりましょう」と進言します。孫権は「周瑜は大局をよく見ているな、よかろう荊州の事はお前に任せる」と言って、兵糧を送る事を認めたのです。
しかし、軍議が終わった後に納得できない呂蒙が、周瑜に迫ったら、周瑜は「劉備軍の兵は1万5千、それに南郡の城は守りが堅い上に曹仁の兵は2万。あの城を攻め取るには6万の精兵はいる。」と教えます。呂蒙は「なぜ兵力が少ないのに攻めようとするのですか?」と尋ねたら「諸葛亮の攻撃は見せかけに過ぎん」と見破ります。
周瑜は「奴らは、自分たちが南郡を攻撃しようと見せかけて、我らが先に南郡を攻めさせて、漁夫の利を得ようとしている。そこで我らが兵糧を送って奴らを戦わせるのだ」と言って、ようやく呂蒙は納得。その頃、孫権は魯粛に「周瑜は本気で劉備を支援するつもりか?」と聞いたら、魯粛は「思うにあれは作戦でしょう」と見破っていました。
劉琦の出現がもたらす意味(承)
劉備の陣営では、張飛が諸葛亮の指示によって、戦の準備をしていました。しかし、これはあくまでも東呉に南郡を攻めるようにみせかけるものでした。そこへ趙雲が「呉の呂蒙が兵糧3000石を支援してきました」と報告。それに劉備は「呉も南郡を狙っているはずなのに」と奇怪な話だと悩みます。
しかし、諸葛亮は周瑜の狙いを見破り、逆に呂蒙を歓迎しようとするのです。そこへ劉備の兵士が「劉琦殿が吐血をしてしまい、江夏に兵を連れて戻ろうとしています」と報告。呂蒙は呉の陣営に戻り周瑜に事の経緯を報告したら、周瑜は「劉琦が兵を連れて来ていたのか!劉琦は兵5万がいる。その兵と合わせたら南郡を攻めれる」と焦ります。
そこで、周瑜自ら劉備の陣営へ出向き「赤壁で多くの被害を出したのは我らであり」と主張して、南郡を攻める事を宣言します。そして、周瑜は「もしも我らが30日経っても南郡の城を落とせないようであれば、劉備殿が攻めても構いません」と伝えます。これに諸葛亮は納得したので、周瑜は再び呉の陣営へ戻り、戦の準備を始めました。
周瑜と曹仁が激突(転)
南郡を守っていた曹仁が、攻め寄せてきた周瑜を見て「敵は意気盛んだな」と評したら、牛金が「私に出撃させて下さい」と願い出ます。曹仁は牛金に兵500を与えて、呉の猛将である甘寧と戦わせようとします。それに他の将軍は「甘寧は5000もの兵がいるので、牛金は戻ってこれなくなりますぞ」と進言します。
所が、曹仁は「いったきりにするのが狙いだ」と言って、他の諸将たちは動揺します。そして牛金のわずか500の兵によって、甘寧の兵5000が戦い疲れた所で、曹仁は一気に兵1万5000で出撃して、呉の先陣の甘寧を撃破したのです。それより遅れて到着した周瑜は「間に合わなかったか」と怒りを募らせます。
甘寧や呂蒙は、大都督である周瑜に「攻撃のご命令を」と願い出ますが「あの南郡の城壁を見よ、多くの棺(ひつぎ)が必要になるぞ」と言います。それに諸将は「では、どうされます」と聞いたら「敵をおびきだす」と言って、周瑜が率いる呉軍は突如として、曹洪が守る夷陵城を攻め落としました。
曹仁が南郡から撤退(結)
曹洪は南郡へ撤退して、善後策を曹仁に尋ねますが「周瑜はさすが東呉の大都督。戦に長けている。夷陵を失っては南郡を守れぬ」と悔しがります。それに曹洪は「では、城を捨てるのか?」と迫りますが「城を捨てる?南郡を捨てたら荊州は守れぬ、絶対に死守せねばならん」と答えます。
しかし、曹仁は「丞相は援軍は送らぬであろう」と言うので、曹洪は「では、どうするのだ」と尋ねたら、曹仁は結局「城を捨てよう」と言って、夜陰に乗じて曹仁は城から出ていこうとします。所が、その動きは呂蒙に気づかれてしまい、呉の軍は南郡に密かに迫りますが、はたして曹仁はどうなってしまうのでしょうか?
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『第46話 荊州を争う』のまとめ
動画配信U-NEXTで配信されている『三国志スリーキングダム 第46話 荊州を争う』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。
三国志の名言『漁夫の利』
周瑜が「諸葛亮は我らと曹仁を戦わせて漁夫の利を得ようとしている」と言いましたが、この『漁夫の利』というのは、鷸(しぎ)という鳥が、からす貝を食べようとしたら、抵抗されていある間に、後からきた漁師が両方とも捕まえてしまう話です。
戦国時代で、燕の蘇代は、趙の恵文王が燕に攻め込もうとしていたので、この漁夫の利を解いて「我らが争って傷ついた後に、強国秦が攻めてくるかもしれませんぞ」と説いたのです。つまり周瑜は、呉軍と魏軍の曹仁が傷つきあった後に諸葛亮が南郡を攻撃しようとしていると見破った訳ですね。
『第46話 荊州を争う』の残念な所
三国志スリーキングダムでは、諸葛亮や趙雲などは美形の俳優が演じていますが、なぜか呉の甘寧は、少し穏やかな顔立ちをした俳優が演じています。美形とまではいかなくても、もう少し猛将のように見える俳優の方に演じてほしかったですね。
『第46話 荊州を争う』の見所
曹仁は周瑜によって撤退をしますが、魏の猛将らしく、よく踏みとどまって戦いました。その所が丁寧に描かれていたので、魏のファンも満足できる内容になっています。三国志演義では、曹仁は愚か者のように扱われていますが、正史では曹仁は深謀遠慮に長けた知将であり猛将でもありました。
そのような将軍がいたからこそ、関羽も後に苦戦をする事になるのです。そして、呉の周瑜・呂蒙・甘寧なども戦で活躍する事になるので、第46話は魏・呉の両方のファンにとって、見所の多い内容になっています。