バーチャルブロガーの浅田カズラです。本日はイベントレポートを投函します。
由持もに。可憐なVTuberグループ「アマリリス組」の中でも、「ツイのオタク」「重い女」などの称号をほしいままにし、急成長を続けている、がんばりやな20歳のパン屋の看板娘。
数多く存在するVTuberの中でも、根強く屈強なファン層が存在する彼女に、リアルイベントの機会が訪れました。TBC学院 宇都宮本校の、オープンキャンパスのゲスト講師招致という大役です。
専門学校のオープンキャンパスでありながら、ファン用の席まで用意され、トングの持ち込みが許可される*1という愉快な状況を前に、僕もうっかり申し込んでしまった次第です。
そして8/7。「保護者」を名乗る多くのファンと同様に宇都宮に乗り込み、リアルバーチャル由持と対面を果たしてきたのですが、体感5分か!?ってぐらいに楽しい1時間になりました。
というわけで、TBC学院 宇都宮本校にて開催された、由持もにリアルイベント「由持もに リアルタイムトークLIVE!」のイベントレポートが以下になります。
本当に楽しいイベントだったという熱気だけでも伝われば幸いです。
0. 入場〜開演前
13:30ごろ、由持もにイベントの入場が始まりました。すでに学生さんもファンも多く集まっている中、まずは学生さんから入場されていきました。その数もかなり多く、「由持……高校生いっぱいおるぞ……!」と保護者マインドが早くも芽生えるという始末。その後、僕たちファン組もにじりにじりと入場していきました。
会場となったのは教室の一室で、前方が学生さんの席、後方が「♎おもちシート♎(※ファン席)」となっていました。今回のイベント定員は100名。ざっと見回した感じでは、そのくらいの人数は軽く入っていそうなほど、教室は満杯になっていました。
さて、全国より結集したもにファン*2は後方座席に座ったのですが、開演前にTBC学院の方から「トングをお持ちの方は前に来ていいよ〜!」とアナウンスが!
その瞬間、どこからともなくトングを取り出したおもちシートの参加者が、続々と前へ前へ! 予想外の展開を前に、教室の空気は一気にアイスブレイクしました。
さらに、前方に座る学生さんたちにも、関係者の方が「レンタルトング」を配布するという流れに。増えるトング勢! 鳴り響くトングの威嚇音! これも会場内の空気が和やかになるきっかけとなり、同時にタイムライン上では混乱の声が上がりました。
かくして、開演前からにぎやかな空気となりました。TBC学院さんの客さばきが非常に巧みで、今回のイベントの力の入れようが伝わってくる一幕でした。
1. 基礎講義「VTuberとはなにか?」
和やかな空気の中、14:00に本イベントがスタートしました。
「撮影はNGだがTwitterは可」という諸注意の後、まずはBItstarの三浦Dが挨拶。「もにちゃん、今日はがんばって準備してきたので、『由持性高いね』などとツイートしてもらえれば幸いです」と、公式で由持性をプッシュしていくHOTさが最高でした。
その後、TBCの講師をされている方が、今回の主要客層である高校生に向けた「VTuberとはなにか?」という基礎講義を行いました。「こんな講義なんかよりはやくもにちゃんを出せって空気が伝わってきますがw」と謙遜されていましたが、10分にも満たない時間で非常に的確なVTuberの概説を展開されていました。
特に的確だったのは「VTuberの魅力」というところでした。
- ライブ配信が主体。バーチャル世界の住人なので、リアルのコンディションに左右されずに配信が行える。
- 双方向性が強い。アニメキャラと異なり、視聴者との対話が可能。
- 遠隔地からでも出会える。そう、この栃木からでも。
- 誰でも、どんなものにでもなれる。
以上の4点でスマートにまとめられていて、「まさにまさに!」と首肯せざるを得ない解説でした。しっかりVをわかっている方の解説だった、ということです。
そんな高校生に向けた的確で簡潔な講義の後、「必要なスキルは多くあり、一朝一夕には身につきません。ぜひTBC学院で身につけていってください!」と熱い宣伝を実施し、基礎講義は終了しました。
2. 由持もに登場
講義と宣伝が終わった直後、ア組のオタクには聞き慣れたメロディーが響く。アマリリス組テーマソング、『アマリリス・ぱ〜てぃ』が大画面で流れ始めたのです。
アマリリス組どころかVTuberすら知らない可能性すらある高校生に、アマリリス組濃縮エキスを叩き込む展開に、ただただ胸が熱くなりました。でも各位のキャラ立ちがはっきりした*3おうたなので、オープニングとしては適切だったかもしれません。
そして、『アマリリス・ぱ〜てぃ』の後、我らが由持もにが眼前に姿を現しました。
一瞬だけ緊張した様子でしたが、すぐにほぐれた様子で話し始め、軽快なオープニングトークがじんわりと会場のボルテージを上げていきました。
トング勢にもすぐさま反応していて、
などと軽快な双方向性トーク。さらに、トング勢の中にただ一人いた、マシーナリーとも子Tシャツ*4を着てきた猛者にも反応し、「シンギュラリティですね!」とレスポンスするなど、確立してきた由持性を遺憾なく発揮していました。もちろん、彼女の真骨頂ともいえる優しさ、気遣いぶりも健在で、アマリリス組全体の紹介も忘れていませんでした。
♎「わたしはアニメキャラ的な存在ですが、リアルで会うことができる存在でもあります。その魅力を、本日はお伝えできればなと思います!」
先程の講義でも挙がった「双方向性」にもきっちり触れながら、まず最初のコーナー「学生さん自作ゲーム実況」へと移っていきました。
3. 学生さん自作ゲーム実況
由持もにの代表的な配信スタイルといえばゲーム実況。そんな彼女にぴったりの企画「学生さん自作ゲーム実況」が、まず最初に行われました。
企画内容は、TBC学院・モバイルアプリクリエイター学科の学生さんが作成したスマホ製のゲーム4つを、もにが順に遊んでいくというもの。いずれもゲームとしてはシンプルですが、ゲーム作成の大変さをよく知っている彼女はとても喜んでいました。
以下、各ゲーム実況のダイジェストです。
①おみくじ
- 名前を入力しておみくじを引くシンプル・イズ・ベストなゲーム。
- まず最初に「もに」と入力して引こうとするが、タイプミス連発。
- ♎「あっ、あっ、タイプミスが…ライブ感があって、いいですよね」
- 「もに」で引いた結果は「小吉」
- そしてなぜか続いて「よしもち」で引く。結果は「末吉」。
- ♎「小吉と末吉を引きましたね。まぁ2つ足して大吉ですね!」 →大ウケ。
②ONEちゃんの数当てゲーム
- 「ONEちゃん」という犬耳美少女が背景にいる。かわいい。
- ゲーム内容は1〜100の数値を任意に入力し、その後出てくるヒント(「xx以下です」といったもの)をもとに、答えとなる数値を絞り込んでいくゲーム。
- こちらも軽快に「次はここいってみましょう」と話しながら数値を絞り込んでいき、シンプルなゲームながら魅力を最大限に引き出して遊んでいました。
- 6回目くらいのトライで見事的中。会場からは自然と拍手が。
- ♎「今日は緊張しちゃって軽妙なトークとかできないかもですけど…」 むしろいつも以上に軽妙だぜ由持。
※ちなみに、このあたりで「#由持もにのオープンキャンパス」タグがトレンド入り。
③点取ゲーム
特に撮れ高満載。
- マリオ的な横スクロールアクション。色の違う球を取って点数と残り時間をかせぐゲーム。黒丸を取ると減点+時間減少。
- アプリ起動時にリハーサル時のゲームオーバー画面が表示され、「開幕ゲームオーバー」と笑いを誘う。♎「いやーちがうんですよ!」
- いざプレイ開始。直後に黒丸を取って減点され即死。
- リトライは点数が伸びていき「見てますか!?見てますか!?」と盛り上がる!直後に黒丸をとってゲームオーバー。
- ♎「いやーですね、バーチャルの世界にいるのでね、ラグがね!」
- ♎「VTuberってゲーム得意じゃないといけないイメージあると思いますけど、ご覧の通りゲームがヘタでもVTuberってなれるんですよ!!」 数秒でゲームオーバーになりながら力説する由持の姿は輝いていた。
- さらなるリトライではさらにスコアが伸び、「50点すごくないですか!?」と叫ぶに至る。
- ♎「VTuber何度もやってるとですね、心がどんどん強くなっていきます。VTuberになって、強いメンタルを育てましょう!!」
④そうこばん
こちらも撮れ高満載。
- ランダム生成されるマップを用いたパズルゲーム的なもの。猫ちゃんを動かします。
- 最初のプレイでは簡単なものが生成され、「これは勝ちましたね」とイキり餅ぶりを見せる。
- 勝ち確マップ生成からの速攻クリア。会場からは拍手。
- ♎「みなさんに応援されての倉庫番はとても気分がよいですね」
- しかし2度目はそこそこ複雑。「バーチャル頭脳にかかれば……あれ?」と、あっというまに詰む。
- ♎「いますごい真剣に考えてるので半目になって……あっ詰んでる、いや詰んでない、いややっぱ詰んでる」
- ♎「まだ詰んでない!」→詰んでいる
- ♎「そんなときはリセットボタン!」→しかしリセット直後に手が滑って詰む。参加者も「あっ…」となった。
- ♎「これなぁ、見てくれてる人には虚無の時間じゃないかって緊張感出てきたんですけど」
- なかなかの難しさに「じゃあ何匹か助けたらクリアってことにしましょう」とルール改変を提案。しかしその直後に鮮やかに詰む。
- ♎「VTuberの世界は…辛く険しいこともあるんですけど、まぁ3匹送り届けたのでクリアということにさせてください!」
数々の語録とともに、多くの笑いを生みながら、ゲーム内容をしっかりと魅せる。そんな彼女のゲーム実況スタイルが余すところなく披露された、今回のイベントで最高にナイスな企画となりました。
4. 質問コーナー
自作ゲーム実況の次は、参加者による質問コーナー。以下に簡潔にまとめた質問と、もにの回答を記載していきます。
Q1「配信内容はどうやって決めてるのでしょうか?」
♎「わたしはストーリーの長いゲームを選ぶ事が多いです。たまにシナリオがあまり関係ないタイトルも遊んで、新規さんにも見てもらえるようにしています。最近だとコラボで遊ぶことも増えていて、よく遊ぶのは『Dead by Daylight』。あと、ときどきマシュマロ返答動画もやります」*5
Q2「服などのデザインはどのように決めていくのでしょうか?」
♎「個人の方なら自分で決めるし、企業の方なら最初から外見が決まってる場合もあれば、魂の方からデザインしていくこともあると思います。アマリリス組の場合は結構人によって違うみたいで、わたしも気になっているところ。いつかみんなに聞いてみたいですね」
Q3「キャラを動かすコツなどあれば教えてください」
♎「ちょっとメタな話になってしまうんですけど……ゲーム中は華やかになるように、左右に動いたりしています。ただ、あまり大きな動きをすると、(トラッキングが外れて)棒立ちになっちゃうんです。ホラーゲームで叫んだりするとよく起こります。あと、お水を飲むと口がぽかんと開くので、なるべく飲まないようにしてますね*6。自分もトラッキングはまだ勉強中で、左右に揺れたり、まばたきだったりで、声以外にも魅せられるようにしていきたいです!」
Q4「VTuberやっていて大変だったこと、がんばったことはありますか?」
♎「私は野良のオタクから拾われて突然生誕したので……訓練できていないこともあって、しゃべり続けると喉がやられちゃいます。なので、喉をはじめ、体調管理は気をつけています。まぁわたしはバーチャル体なので、常に健康なんですけどね!」
Q5「VTuberになる前に準備しておきたかったことは?」
♎「ボイストレーニング。喉が痛くならない方法とかですね。あと、これはググれば済むことでしたけど、OBS Studio、FaceRigの使い方も。それと、アマリリス組はサムネも自分たちで作ってるから、クリスタやSaiなどのソフトも使えるようにておくとよいと思います」
いろんな質問の中で、彼女の心がけていること、また「外見と魂」に関する持論なども見えてきて、由持もにというVTuberにまた一つ質感が加わったように感じました。質問の応対もすごく丁寧で、こういった姿勢が彼女の魅力であるとも再認識した次第です。
5. TBC学院宣伝コーナー〜記念撮影
かくして、5つの質問コーナーを終えた後、TBC学院の体験授業と学校説明会の宣伝が、もにの口から実施されました。
非常に明瞭なイントネーションで、スラスラと要旨を読み上げていき、「食事付きとのこと。わたしも食べてみたいです」とコメントも忘れない。バッチリ宣伝ができていました。思わず「よくできていたぞ……」と保護者ヅラしてしまったり。
そして最後は、彼女との記念撮影。学生さん、おもちシートのみなさんの中で、もにと撮影をしたい人々がワラっと集まり、にこやかに撮影を行いました。僕も写った。トングがカチカチ鳴らされたりで実ににぎやかでした!
そして最後は、彼女がバーチャル世界へ帰っていくのを見届け、無事イベント終了となりました。
6. おわりに
とても楽しいイベントでした。
もにファンにはもちろんですが、高校生のみなさんも笑顔が絶えない様子で、由持もにというVTuberと、TBC学院という教育機関の宣伝としては、文句なしといってよいでしょう。高校生席にいらっしゃった女の子が「もにちゃんかわいい…」と連呼していて、心の中でガッツポーズしましたとも。
また、比較的初期から彼女を追っていたおもちママの一人としては、堂々と、そして楽しくイベントゲストとして登壇していた、彼女の成長ぶりを感じていた次第です。イベント中、「VTuberは得意なこと、そして好きなことを続けることがなにより大事です」と話していたのですが、今日の由持もにはまさにそうした彼女のVTuber活動の集大成として映りました。
ゲスト当人のみならず、TBC学院側もイベントを盛り上げようとする姿勢が強く、様々な要素がプラスに噛み合ったリアルイベントだったと思います。栃木初、そしてもしかすると国内初ともいえる、VTuberとオープンキャンパスのコラボイベントとして、素晴らしい第一号となったことは、間違いありません。
イベント関係者のみなさま、そしてなにより由持もにさん。本当にお疲れ様でした!
*1:「トングでカチカチ威嚇しない」という、当人の発言か誰かのネタツイートが由来か不明な、彼女のミームの一つが由来と思われます。
*2:なんと大阪や滋賀から参戦した方もいらっしゃったそうです。
*3:「でも実際はこのうたの10倍くらいはキャラが濃い」というツイートを見かけて笑ってしまった
*4:これ→ シンギュラリティシャツ - とも子屋 - BOOTH(同人誌通販・ダウンロード)
*5:ア組オタク並の補足をすると、アマリリス組の配信は結構自主性にまかされているような感じです。Bitstarの先生がたに申告→OKサイン、という流れを踏んでいる、ように見えたりしています。ご参考までに……
*6:実際彼女は水はストローで飲んでいると以前おっしゃってたこともありました。