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MIRU MIRU わかる GAN

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MIRU 2018 でのチュートリアル講演

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MIRU MIRU わかる GAN

  1. 1. MIRU MIRU わかる GAN オムロン株式会社(前 株式会社ABEJA) 高橋 智洋 * 今のところ,動画は未対応です...
  2. 2. 自己紹介 • 高橋 智洋 • 所属: オムロン (2018 年 6 月入社) • 興味 • 理論物理: 学生時代は一般相対論の研究をしてました. • 数理計画法: 仕事で分枝限定法など離散最適について調査・実 装. • 機械学習: 今の仕事.最近はロボティクス関連も.
  3. 3. 目次 1. Original GAN の説明 2. Original GAN の勾配消失と不安定性 3. GAN の training は収束しないことも 4. 応用例 - 異常検知- 5. まとめ 発表用に作成したコードは,全部ではないが https://github.com/takat0m0 にあります!
  4. 4. Original GAN GAN 概要 どういう最適化問題を解けば良いの? 何故その最適化問題で良いの? 実験結果 参考文献 - arXiv:1406.2661 - arXiv:1511.06434 - arXiv:1701.07875
  5. 5. GAN 概要 • 登場人物は,p_data, p_z, discriminator, generator の四人 . p_z(z) 〜 z p_data 〜 G D True False
  6. 6. GAN 概要 • 登場人物は,p_data, p_z, discriminator, generator の四人 . p_z(z) 〜 z p_data 〜 G D True False データの分 布 Z を種に D を騙せるよう なデータ作成 データを True, G(z) を False と答え る 人工的な分布
  7. 7. GAN 概要 p_data からのサンプル Generator が 作るデータ
  8. 8. GAN 概要 p_data からのサンプル False True Discriminator は 判別面を学習. Generator が 作るデータ
  9. 9. GAN 概要 p_data からのサンプル False True Generatorは,判別面を固定して True と言われる様に学習Generator が 作るデータ
  10. 10. GAN 概要 p_data からのサンプル Generator が 作るデータ False TrueDiscriminator は 判別面を学習.
  11. 11. GAN 概要 p_data からのサンプル Generator が 作るデータ False True Generatorは,判別面を固定して True と言われる様に学習
  12. 12. どういう問題を解けば良いの? • 以下が前項に対応しそうな最適化問題.
  13. 13. どういう問題を解けば良いの? • 以下が前項に対応しそうな最適化問題. P_data からの draw x に対して, D(x) = 1 とすれば最大. G(z) に対して, D(G(z)) = 0 とすれば最大.
  14. 14. どういう問題を解けば良いの? • 以下が前項に対応しそうな最適化問題. G(z) に対して, D(G(z)) = 1 とすれば最小.
  15. 15. どういう問題を解けば良いの? • 以下が前項に対応しそうな最適化問題. • 次項以降で,何故これで良いのかを見る. • 結論は,上記の最適解が以下の二つの確率分布が一致するときだから. • データ分布 p_data • p_z と G から導出される確率分布 p_g ( p_g(G(z)) = p_z(z)/(dG/dz) )
  16. 16. 何故その問題で良いの? • まず,max_D を考えてみる. の時に最大
  17. 17. 何故その問題で良いの? • 続いて min_G を考える. p_data = p_g の時に最小
  18. 18. 提案手法 • min max 最適化? どうすれば良いか分からないから交互で. Gを止めて,D について以下を一回だけ勾配降下 Dを止めて,G について以下を一回だけ勾配降下
  19. 19. 提案手法 • min max 最適化? どうすれば良いか分からないから交互で. Gを止めて,D について以下を一回だけ勾配降下 Dを止めて,G について以下を一回だけ勾配降下
  20. 20. 提案手法 • min max 最適化? どうすれば良いか分からないから交互で. Gを止めて,D について以下を一回だけ勾配降下 Dを止めて,G について以下を一回だけ勾配降下
  21. 21. ここまでのまとめ • 以下の最適化問題を解くことで,p_data = p_g と学習できる. • ちょっとした疑問: 本当に一致するの?
  22. 22. 簡単な実験結果 p_z から draw して G で送った先 ≒p_g のランダムサンプル • p_data: 2 次元の Gaussian 𝑁( 1 2 , − 1 2 , 0.5𝐼) • p_z: 256 次元[0,1]一様分布 p_data
  23. 23. p_data が一様分布な例 • p_data: 特定の二次元格子点のサンプリング(一様 MIRU 分布!) • p_z: 192 次元正規分布 𝑁(0, 𝐼) p_data p_z から draw して G で送った先 ≒p_g のランダムサンプル
  24. 24. 画像の例 DCGAN論文(arXiv:1511.06434)より引用 • p_data: 手持ち画像の一様サンプリング • p_z: 100 次元[0, 1] 一様分布
  25. 25. GAN まとめ • train することで例えば非常に綺麗な画像を生成できる. • 二つの確率分布の一致という理論背景がある. • ただし,次項以降で述べるようにやっぱり色々と問題は ある. • 勾配消失と不安定性 • 収束性
  26. 26. 勾配消失と不安定性 Original GAN の勾配消失 勾配消失のためによくやること 不安定性 対策例 参考文献 - M.Arjovsky et al., ICLR2017. - arXiv:1611.04076 - arXiv:1704.00028 - arXiv:1711.10337 - arXiv:1802.05957
  27. 27. 勾配消失 𝐷 𝑥 = 𝜎 𝑓 𝑥 といつも通り sigmoid が最後にあるとする. 偽物を完全に偽物と言える状況だと勾配消失. * 高画質なほど input の自由度が多く,discriminator の判断材料が増 えるため,勾配消失が起きやすく学習が止まりやすいと言われてい る.
  28. 28. 勾配消失の例 初期として「全てを false と答える discriminator」を用意した結果.
  29. 29. 勾配消失のためによくやること • Loss をちょっと違ったものに置き換えてしまう.
  30. 30. 置き換え結果 初期として「全てを false と答える discriminator」を用意した場合の結果比較. *置き換えると,discriminatorがgeneratorが作ったものを True と言うと勾配消失 が,discriminator は False と言いたがると信じれば, こちらの方が安定しそう
  31. 31. 置き換え後の不安定性 • 以下のような不安定性が生じうる. Discriminator 強いと,分母 ≒ 0. 分子の大きさが普通くらいでも微分が大きくなりうる. * M.Arjovsky et al., ICLR2017.では,上記のように議論しているが, arXiv:1802.05957 では,𝐷 𝑥 = 𝜎(𝑓(𝑥))として, 𝛻𝐷 𝐷 = 1 − 𝜎 𝑓 𝑥 𝛻𝑓 と計算されるが𝛻𝑓 が発散しうる,という形で議論している.
  32. 32. 不安定性の例 • 以下のように不安定さと |𝛻𝐷/𝐷| は関係があるケースも. 各 epoch の |𝛻𝐷/𝐷|の最大値各 epoch での生成画像
  33. 33. 置き換え前 置き換え後 勾配消失,置き換えで一応対処可 勾配が大きくなって不安定かも
  34. 34. 対策 1: loss を修正してみる • divergence 最小化で一致を狙う • 確率分布間距離 最小化で一致を狙う. 例: Least Square GAN(arXiv:1611.04076) 例: WGAN-GP(arXiv:1704.00028)
  35. 35. 対策 2: 𝛻𝐷が大きくならないように • Spectral Normalization が注目されている(arXiv:1802.05957,詳細は論 文を) |𝑁𝑁 𝑥+𝜖 −𝑁𝑁(𝑥)| |𝜖| ≤ 𝑙 𝑆𝑁 𝑊 𝑙 NeuralNet の Lipschitz norm は weight matrix の最大特異値の積で抑えられる. 上式が成立することを利用して,NeuralNet の変化量なり微分なりを抑え る手法.
  36. 36. 無い時 ある時 対策 2: 𝛻𝐷が大きくならないように • Discriminator に Spectral Normalization 入れた例.
  37. 37. 勾配消失と不安定性まとめ • Original GAN では 勾配消失とか不安定性がありそう. • 対策として,loss の変更や normalization などが考えられている. • なんか計算がうまく行かないなぁ,というときには是非これらの変更を!
  38. 38. 収束しないことも 収束せず周期的になることも なぜ周期的? 対策例 参考文献 - arXiv:1705.10461 - L.Mescheder et al., ICML2018
  39. 39. 収束せず周期的になることも • 近くまで行くが,収束せずに周期的になることが多い. 赤が p_data で,青が G(z) の頻度
  40. 40. • GAN の training は速度場に沿った動きと見ることもできる. なぜ周期的? δt は learning rate. 交互に勾配降下するが 大体同時だと思うと左記.
  41. 41. • GAN の training は速度場に沿った動きと見ることもできる. なぜ周期的? δt は learning rate. 交互に勾配降下するが 大体同時だと思うと左記.
  42. 42. • GAN の training は速度場に沿った動きと見ることもできる. なぜ周期的?
  43. 43. • GAN の training は速度場に沿った動きと見ることもできる. なぜ周期的? (Lars Mescheder et al., ICML2018) 𝜃 𝜙
  44. 44. なぜ周期的? • GAN の速度場はどっち系? ある点に収束する系 ぐるぐる回って真ん中に行けない系
  45. 45. なぜ周期的? • 𝜕𝐿 𝐷 𝜃, 𝜙 = 𝜕𝐿 𝐺 𝜃, 𝜙 = 0 となる( 𝜃, 𝜙)の近くで考えてみる.
  46. 46. なぜ周期的? • 𝜕𝐿 𝐷 𝜃, 𝜙 = 𝜕𝐿 𝐺 𝜃, 𝜙 = 0 となる( 𝜃, 𝜙)の近くで考えてみる.
  47. 47. なぜ周期的? • 𝜕𝐿 𝐷 𝜃, 𝜙 = 𝜕𝐿 𝐺 𝜃, 𝜙 = 0 となる( 𝜃, 𝜙)の近くで考えてみる.
  48. 48. なぜ周期的? • 𝜕𝐿 𝐷 𝜃, 𝜙 = 𝜕𝐿 𝐺 𝜃, 𝜙 = 0 となる( 𝜃, 𝜙)の近くで考えてみる. V’ に純虚数な固有値があればV’ の固有値が全て負の実数であれば
  49. 49. なぜ周期的? • 混合 Gaussian を p_data とした場合の計算結果. arXiv:1705.10461より引用) 収束後の固有値 p_data ということで, 微分 = 0 の点の周りは ぐるぐる系!
  50. 50. 対策 • 固有値を捻じ曲げるようなRegularized term を入れる. • 例えば以下のように速度が小さくなるようなインセンティブを 与える.
  51. 51. Regularized term あるなし比較 赤が p_data で,青が G(z) の頻度 無い時 ある時
  52. 52. 収束性まとめ • GAN の収束性を議論.実は,なかなか収束しないことを確認. • 収束させるためには,正規化項を入れるなどの工夫が必要. • 簡単な例を用いて,正規化項がないと収束は厳しいと主張する話 もある( L.Mescheder et al., ICML2018 ). • この論文では違う正規化項も主張している. • 「収束するほど,分布をよく近似できる = 生成画像の質も良くな る」と思われる.生成画像の質をもう少し高めたいときに是非!
  53. 53. 応用例 – 異常検知- motivation 手法 結果 参考文献 - arXiv:1703.05921 - arXiv:1804.04488
  54. 54. motivation • 製造業などでの外観検査を考える.その際には,傷などが ない正常データが圧倒的に多数だと考えられる. • 正常データだけから正常異常を見分けられるようにしたい 正常データ 異常データ >> (arXiv:1703.05921より引用)
  55. 55. 手法(第一段階) • このような学習を行うと,Generator は正常データかそれに近 い画像のみ生成できるようになる. 正常データのみを使って学習 (arXiv:1703.05921より引用)
  56. 56. 手法(第二段階) • GAN 学習後に画像 𝑥 に対して,以下の最適化問題を解く. 正常データ 異常データ 小 大 適当な threshold で判定 (arXiv:1703.05921より引用) min 𝑧 𝑥 − 𝐺 𝑧 2 min 𝑧 𝑥 − 𝐺 𝑧 2 min 𝑧 𝑥 − 𝐺 𝑧 2
  57. 57. 結果 上から input, 一番近い画像, diff, 閾値処理の結果 正常データ 異常データ (arXiv:1703.05921より引用)
  58. 58. 異常検知まとめ • GAN が分布を一致させるもの,ということを利用した異常検知を紹 介. • vector z と画像が結びついているので,z の方で探索するという発 想が面白いように思う. • ただ探索方法はどうするか一考の余地がありそう. • ちょっと遊んでみた感触.第二段階を gradient descent で解い たらlocal minimum に入ることがちょくちょく見られた. • auto encoder (あるいは VAE)も絡めたアーキテクチャも考案されてい る(arXiv:1804.04488)
  59. 59. まとめ
  60. 60. まとめ • GAN は,二つの分布を一致させるような学習. • そのために綺麗な絵を作れたりする. • ただ問題も結構ある. • 問題解決に向けて loss の変更や regularization term などの工夫が考案. • GAN の training がうまく行かないときに試して頂ければ! • 画像生成以外のタスクへの応用もちょっとだけなされている. • ここでは異常検知を紹介.

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