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コウノトリ「げんきくん」  島根の教員ら営巣支援報告

げんきくんを教材にした取り組みを紹介する和田邦子校長(右)ら=越前市のしらやまいこい館で

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越前市白山地区を訪問

 越前市白山地区で誕生し、放鳥された国の特別天然記念物コウノトリの雄「げんきくん」が校区内に営巣し、環境教育に生かしている島根県雲南市西小学校の教員らが二日、白山地区を訪問。地元関係者らに西小の取り組みやげんきくんの元気な様子を報告した。

 訪れたのは西小の和田邦子校長ら三人と、県立三瓶自然館「サヒメル」学芸課企画幹の星野由美子さん。げんきくんの故郷でコウノトリをキーワードにした環境保全活動に取り組む越前市白山、坂口両地区の住民と環境づくりや環境教育について意見交換しようと訪れた。コウノトリをキーワードにした生物多様性に取り組む県や市の職員、地元住民らが出迎えた。

 和田校長らは、げんきくんが校区内に営巣し、ひなが誕生した二〇一七年四月にプロジェクトチームの活動を設置したと説明。同年六月にペアの雌が誤射で死ぬと、六年生を中心に「げんきくんとひなたち応援プロジェクト」を立ち上げ、コウノトリを見守ったり、校庭に巣塔を建てるなどの活動を進めたという。

 児童が住民らに呼び掛けて再び営巣できるように巣材の枝を集める活動のほか、本年度からは学年別にコウノトリに関する環境教育に取り組んでいることも紹介した。

 星野さんは、げんきくんが今年誕生した四羽のひなに一生懸命えさやりする様子を動画で伝えた。

 今後について、和田校長は「訪問で得たことを学校活動に生かすともに、地元の学校との交流も検討していきたい」と語った。和田校長らは三日に白山、坂口両小学校を訪れ、雲南市に戻る。 (山内道朗)

 

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