チベット尼僧に性的暴力、共産党の再教育センターで 僧侶が証言=人権団体報告
「尼僧の多くは、厳しい軍事訓練中に気絶してしまう。倒れた彼女たちを看守は部屋に連れて行く。私は見た、彼女たちの身体を徹底的にむさぼるのを…」。
「看守の何人かは、別の方法で尼僧たちを無意識にさせ、自分の部屋に連れて行ったと聞いた」と僧侶は付け加えた。
チベット亡命政府の元中国語報道官であるサン・ジエジャ氏によると、中国共産党によるチベット僧に対する性的暴行は、1966~76年の文化革命のころからみられたという。無神論を主張する共産党は、世俗を抜け断欲を重んじる僧侶と尼僧の信仰心を崩壊させるため、「還俗(世俗的な生活を送る)」を名目に、公然の性行為を強要した。
1988年11月、英国BBCはチベットで秘密裏に撮影したドキュメンタリー番組を放送した。そこには、共産党幹部による性的虐待を受けたチベット族の女性12人の証言がある。
「彼らは私に手錠をかけ、警察署に連れていくと、地面に体を押し込けました。彼らは私の顔を平手打ちし、胸をつかみ、蹴りました。そして彼らは服を脱ぎ、3〜4人が、かわるがわる私たちを強姦しました」。別の尼僧は次のように付け加えた。「私たちはしょっちゅう7人か8人の人にレイプされていました」。
サン・ジエジャ氏は、尼僧たちは「汚されて」しまうと修道が困難になるため、性的暴行は仏教寺院の影響力を弱めることを狙う「政策」のひとつではないかと分析している。
(編集・佐渡道世)