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【大リーグ】

大谷、ルース以来99年ぶりの2桁HR&4勝以上 敵地で10、11号連発

2018年8月5日 紙面から

◇エンゼルス7-4インディアンス

 エンゼルスの大谷翔平(24)は3日、敵地クリーブランドのインディアンス戦に「3番・指名打者」でフル出場。5打数4安打、3打点3得点、1盗塁と爆発した。1試合2発、4安打、3得点などは、いずれもメジャー自身初。今季11本塁打とし、日本選手がメジャー1年目に2桁本塁打をマークしたのは、2012年ブルワーズの青木宣親(現ヤクルト)以来、6年ぶり7人目。試合はエンゼルスが7-4で勝ち、連敗を4で止めた。

 真夏の夜にふさわしい大花火2発は、初物づくしだった。1回、内寄り直球を流し打った打球は、5・8メートルの左翼フェンスを越える10号先制2ラン。メジャー1年目の日本選手で7人目の2桁アーチに乗せると、圧巻は3回だ。ほぼ同じコースの直球を今度は引っ張り、右中間席の上段へ。飛距離135メートルの特大弾に、打たれた右腕クレビンジャーは打球の行方も確かめず、両膝に手を突き、うなだれた。

 「2本目は最後に真っすぐが来るとは思わなかったが、バットを出したらいいところに当たってくれた。打った瞬間に入ると思った」。共同電などによれば、大谷は事もなげに語った。1本目はメジャーで初めて左翼に運んだ。「自分らしい方向に飛んでくれた。あの方向に強い打球を打つのは、150キロが当たり前の中でなかなかできなかった。そういうところでは一つ良かった」

 他にも、メジャー自身初のオンパレードだった。打順3番、1試合2発、ロードでの本塁打、4安打、3得点…。日本ハム時代も含めれば、1試合2発は5度目だが、4安打はプロ初で「中学時代だったら、もちろんあると思うが、あまり記憶にない」と笑った。

 周囲も度肝を抜かれた。「才能を見せつけたな。みんなが口ポカーンの2発だった。1本目は右打者が引っ張ったような打球だった」とソーシア監督。敵地クリーブランドはロックの殿堂で有名な街で、球団地元放送局FSWは公式ツイッターで「ロックの殿堂のお膝元で(翔平に掛けて)ショーが開演。この男にできないことなどあるのだろうか!?」と報じた。

 二刀流としての記録も続々と出てきた。「シーズン2桁本塁打、かつ投手で50奪三振」はメジャー史上初。1900年以降の近代メジャーで「シーズン2桁本塁打、かつ投手で4勝」は、他に18、19年レッドソックスのベーブ・ルースのみで、メジャー99年ぶり。イチローに続き、大リーグの歴史を次々とひもとかせる存在となりつつある。

 

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