もうね、質問の仕方が下手な人が多い!とにかく多い!
いや、これは別にぼくに質問をしてくれる人に対して言っているわけではなくて、さかのぼっては小学校の時、授業中に他のヤツがする質問に始まり、中学高校、そして職場、SNS、LINEでのやり取り・・・
これらを見ていて、長年ず~~~~~っと思っていたことです。
「なんでみんなこんなにも質問が下手なんだろう?」
そう思いながらもずっと我慢していたのですが、もう我慢ならない水準まで達してしまいました。
別に、日常の会話でされる質問に関してはどうでもいいんです。
- 元気?
- 今日の昼何食べた?
こういう質問はコミュニケーションのとっかかりとして交わされるだけの、言ってしまえば"中身のないどうでもいい質問"です。
ぼくがここで話題にしたいのは、ある程度中身のある質問です。
- 仕事の会議でされる質問
- 学校やセミナーで先生・講師にする質問
- SNSで他人の見識が欲しい際にする質問
まぁなんでもいいんですが、こういう"ある程度中身があり、それに対する答えもある程度中身があるだろうと予想される質問"のことです。
こういう質問って、やり取りを有意義なものにするためには、ある程度の"技術"というものが必要なんですよね。
で、この"技術"なんですが、「こういう風に質問した方がいいよ」と説明するよりも、
「こういう質問の仕方したらダメ!!!」
という説明の仕方をした方が話が早いので、今回は"やってはいけない、でもやってしまいがちな下手な質問の仕方パターン"を4つ紹介していこうと思います。
【もくじ】
①ググレカス
- 世界の人口っていま何人?
- 「邂逅」ってどういう意味だっけ?
- 琵琶湖の大きさってどのくらいなんですか?
- Amazonの送料っていくら?
・・・ググれよ!
頼むからググってくれ!
・・・はい。
こういう"検索すればすぐにわかること"に関しては、誰かに質問するのはやめましょう。ウザいです。
ググればわかる質問って、別に誰かエラい人に聞いたからって答えが変わるわけではないので、聞く意味がありませんし、何よりも、
質問相手の貴重な時間を奪うことになる
ので気を付けたほうがいいです。
もちろん、さっきも言いましたが、日常の会話ではいくらでもこういう質問はしていいんです。
女:「琵琶湖ってどのくらいの大きさなの?」
男:「う~ん、わからないけど、ぼくの君に対する愛の方が大きいのは確かだね。」
とかなんとかやってればいいわけ。「ググレカス」なんて言ったら関係が悪化します。
しかし、仕事のLINEとか、ちゃんとしたセミナーでの質問とか、SNSで有識者に飛ばすリプライとかでこれをやったら本当にウザいだけなのでやめましょう。
ちなみに、この類の質問をLINEでされた時の返しとして便利なのがホリエモンのLINEスタンプです。
この中に「ググれよ!」というスタンプがあるので積極的に使いましょう。上司にも使っちゃいましょう。責任は取りませんけど。
(こういう風に使うのだ。)
②それは質問?
かずーいさんこんにちは。いつもブログ大変面白く拝読させていただいております。今回はひとつ質問があり、ご連絡差し上げております。
以前、かずーいさんはブログで、英語のテキストはランダムな順番で進めていけばいいと書かれていましたが、これには納得ができません。
というのも、テキストというのは作者が効率の良いように順番を考えに考えて作ったものだからです。
お返事お待ちしております。
・・・質問じゃねぇ!!!
質問をすると言って質問をしていない。
「え、こんな人本当にいる?」
と思った方もいるかもしれませんが、意外と多いんですよ。
たとえば、何かのセミナーの「ご質問がある方はいらっしゃいますか?」的場面で、バッっと挙手して意気揚々とマイクを握り、
「さきほど○○と話されていたのですが、自分としては××だと思います。」
以上。
みたいな。
いやどこにもはてなマークがないよ!
こんなことを言われたら、相手は
「えっと・・・何を答えればいいのかな?」
となってしまいます。実際、ぼくもセミナーやネット放送などでこのような場面を何回も見たことがあります。
質問をする際は、そもそもそれが質問の形式をとっているのか、当たり前すぎることですが、意外と落とし穴なのでここをまずは気を付けたほうがいいですね。
③場合によるとしか言えない
『質問箱』というのが最近流行ってるなと感じます。
これは、ツイッターなどのSNS上で、匿名での質問を受け取る&答えられるというサービスです。
で、この『質問箱』が、ぼくがこの記事で話題にしたい"下手な質問"の宝庫なんですw
正直見ててツラいw
ちょうど最近見かけた質問箱で例として挙げたら良さそうなものがあったので引用してみます。
前提条件として、質問に答えているはっしーさんという方はニュージーランド在住のプログラマ(フリーランスではない)、質問者は匿名の人です。
見やすいように、質問の内容を改めて書いてみます。
はじめまして!
大学やめようか検討中の大学生です!
フリーランス目指すには一度システム開発などで経験を積んだ方がいいですか?
読んだ瞬間3兆個くらい突っ込みどころが浮かんでくるのですが、とりあえずいちばん問題なのは、
情報が少なすぎてこれじゃあ誰も何も答えられないよ!
ということです。
これを読んだ側の心理は多くの場合こうです。
まず、「大学やめようか検討中の」というところで「ほう、大学を続けるのかどうかとか、そういう悩みなのかな」「大学以外にどうしてもやりたいことが見つかっちゃった系かな」などと、少なくとも大学関係の質問を想像します。
しかし、そこでそのあといきなり「フリーランス目指すには」どうのこうの・・・
いや、大学関係なかったし!
続く「一度システム開発などで経験を積んだ方がいいですか?」については、
- 「一度」って何?その前後には何をするの?
- システム開発ってどんなシステム開発?
- そもそもフリーランスには色々あるけど君は何がしたいの?
- どんな風になりたいと思ってるの?
ざっと書き出してもこれだけ疑問点が出てきてしまいます。
これがたとえば、
はじめまして!
日本の地方公立大学でITを専攻している大学2年生です。
現在、フリーランスのエンジニアを目指して勉強に励んでいます。プログラミング歴は3年で、得意なのはPythonとCSSです。
将来的には金融関係のシステム開発に携わりたいと考えているのですが、勉強以外のことで今のうちにやっておくと良いことはありますか?
もし「これを今のうちにやっておけ!」ということがあれば教えてください!
こうだったらどうでしょうか?
これはいまぼくが適当に考えて妄想でザザッと書いた質問ですが、質問の内容が有意義かどうかはまぁ別にしても、これを読んで、少なくとも
「ふわっとしていてよくわからない」とはなりませんよね?
大事なのは、前提となる条件をしっかりと示すことです。
①自分はこういう人物でいまこれをしていてこういうことで悩んでいる
↓
②だからこれを質問したい
①を明確にしないと、質問がふわっとしてしまいます。
質問がふわっとしてしまうと、どうなるかというと、
「それは場合による」
としか答えられなくなってしまいます。
よく見かけるのではないでしょうか?
何か質問に答える際に、
「まず前提として~がわかっていないので何とも言えないのですが・・・」
とかで答えざるを得なくなっているパターンです。本当に多いですよね。
これらは、前提となるピースがそろえば答える側も答えやすくなります。
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④本当は何も困っていない
さて、ここでこれまで紹介してきた3つの「下手な質問」をわかりやすい例で復習しながら、最後4つめの説明に入りたいと思います。
A:「琵琶湖の花火大会っていつだっけ?」
・・・でしたね。ググってわかることは質問しないようにしましょう。
A:「いやぁ、ちょっとお前に聞きたいことがあってさ。
今度の花火大会で、気になってる子とデートに行くんだよね。
どうしようかな~と思ってて。」
「質問はどこじゃい。何を答えればいいんだ・・・。」
A:「ごめんごめん。デートなんだけど、告白した方がいいと思う?それとも様子見た方がいいと思う?」
「ごめん。情報が少なすぎて場合によるとしか言えない。」
A:「だよな。Bの紹介で知り合った同い年の子で、看護師をやってる人。
この前映画館に行って、デート自体は2回目。
告白して振られるのが怖いんだよ・・・。」
「ふーん。まだよく状況がわからんけど、まぁ、その日の状況を見て脈アリっぽかったらすればいいし、ムリそうだったらまた次回にすればいいんじゃないの?」
A:「う~ん、でもさ、なんかこの前のデートの時からずっと向こうからグイグイ来てて、下手したらあっちから告白してきれくれそうな気さえしてるんやけど。」
「いやいやwwwだったら、さっさとしろよ。何が問題なの???時間返せやw」
問題意識がはっきりしていない
わかりやすいようにあえて堅苦しい質問ではなく、友達同士のLINEのやり取り風にしてみましたが、どうでしょうか。
いま書いたどうしようもないやり取りに出てきたA君は、いま自分の中で問題がどこにあるのかはっきりしていないので、結局相手を困らせてしまったんです。
質問とは、それを通して質問者の中にある何かしらの問題を解決するヒントを与えたり、時にはズバッと解決してしまうことです。
ただ、ここでいう"何かしらの問題"が質問者の中でそもそもはっきりしていなければ、質問→答えのやり取りが有意義なものになることはありえません。
A君は、自分の頭の中でまだ状況が整理されておらず、自分の中で何が問題で、質問することで何を解決しようとしているのかがハッキリしていないんです。
要するに、
質問をする前にまずは自分の中で「何が問題で、何を知りたいのか」をアタマを使ってしっかり考えるようにした方がいいですよ!
ということです。
相手のことを考えて質問しよう
というわけで「下手な質問パターン4つ」でした。
- ググレカス
- 質問になってない
- 情報が足りない
- 問題意識がはっきりしていない
の4つでしたね。
こうやって改めて見てみるとわかるんですが、どれも質問を受ける相手の気持ちになって考えていないから起こる問題であることがわかります。
「こう質問したら相手はどう思うだろうか?」ということをちょっとでも自分の頭で考えれば、これらは全て回避できます。
いま挙げた以外にも「やってはいけない質問パターン」というのがまだあると思うのですが、「質問前に、その質問をされた相手の立場になってまず想像する」というステップを踏めばその他のパターンでも相手を困らせることはなくなるでしょう。
良い質問をすれば、有意義な時間を過ごすことができます。ぜひ今回紹介した内容を参考にして良い質問者を目指してみてください!
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