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【スポーツ】

[高校野球]ゴジラ見守る、100回目の開幕星 星稜レジェンドOBと共演

2018年8月5日 紙面から

伝統のユニホームを身にまとい、堂々と行進の練習をする星稜ナイン(中西祥子撮影)

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 第100回全国高校野球選手権大会が5日、甲子園球場で開幕する。4日は開会式のリハーサルがあり、史上最多となる56代表の選手らが入場行進などの予行演習を行った。5日の開幕試合で藤蔭(大分)と対戦する星稜(石川)は、OBで巨人や米ヤンキースなどでプレーした松井秀喜さん(44)が始球式を行う。試合前のじゃんけんに勝てば後攻を選ぶ方針。マウンドに立つレジェンドOBからパワーをもらい、第100回大会最初の白星を勝ち取る。

 偉大なOBが投じる1球を快進撃への号砲にする。開会式のリハーサルを終えて、兵庫県西宮市内で最終調整した星稜ナイン。高校時代、1学年上の松井さんと三遊間を組んでいた林和成監督(43)は「不安は全くない。楽しみしかない。明日を迎えたくないくらい、ワクワクしている」と興奮を抑えきれない。

 記念すべき第100回大会の開幕戦。1992年夏の明徳義塾戦の5打席連続敬遠など、甲子園に伝説を残した大先輩の始球式で試合が始まる。注目は試合前のじゃんけんだ。先攻なら1番・東海林が打席に入り、後攻なら先発の投手がマウンドで松井さんと並ぶことになる。林監督は「後攻の方がいいかな。投手を横に立たせてやりたい」と話し、主将の竹谷がじゃんけんに勝てば後攻を選ぶ方針だ。

 林監督は石川大会全5試合で後攻を選ぶように指示。竹谷も「守備から入るチームなので」と同意する。ちなみに、竹谷はじゃんけんに無類の強さを誇り、公式戦では21勝4敗。後攻になればマウンドに立つ松井さんを中心に、石川大会で37イニング無失点の星稜ナインが守備につくという奇跡の共演が実現する。

 先発マウンドを任されるのは最速147キロの2年生エース・奥川になりそうだ。この日はブルペンで捕手を座らせ、変化球を交えて14球。「感覚と変化球を試しながら投げた。良かったです」。8強入りした今春センバツは全3試合ともリリーフ。甲子園初先発となるだけに、気合の方も十分だ。松井さんの始球式については、「喜ばしいこと。でも、あくまで試合に集中したい」と平常心を強調。気負いはない。

 この日はフリー打撃で林監督が突然打席に入って、左翼へ特大の柵越え弾を放った。林監督は「柵越えは10何年ぶり。ここまでツキがあるとは。アゲアゲホイホイです」とおどけた。甲子園の大きなうねりを味方に付けた星稜。偉大な先輩・松井さんが見守る前で100度目の夏の開幕星を勝ち取る。 (麻生和男)

 

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