先月のことですが週刊少年チャンピオンで「鮫島、最後の十五日」を連載中だった佐藤タカヒロが急逝しました。
本当にかなりの突然の訃報で驚きました。
メジャー4大週刊漫画雑誌でさまに連載中の漫画家が亡くなって作品がそのまま未完になるって、かなりの大事件です。
そういう事件を目の当たりにするのはこれで二度目です。
(チャンピオン33号)
一度目もチャンピオンでした。
2013年に「あまねあたためる」という作品を連載中だった佐渡川準が亡くなりました。
チャンピオンでいくつかの作品を長年ずっと連載していた作家です。
そして、死因が、自殺だったことが本当に驚いたニュースでした。
佐藤タカヒロは死因は非公開です。
亡くなる前週まで連載は全く異常のない通常進行だったという印象しかありません。
ひとさまの死因を勘繰るのは悪趣味だとは分かっているのですが、チャンピオンで連載作家が急死するのが二度目で、一度目の人が自殺で、二度目の今度は非公開になっていると、やっぱりつい「自殺なのでは」と思わずにはいられません。
もし事故だったら事故と発表して困ることはそうない筈だから、非公開であることがもう答えなのではないか、と。
病死と事故死に比べて自殺は「ただごとではない」という印象がより強く、それが、現在進行形で漫画を連載中の作家がそれを捨てうってまでも行われたとなると、読んでたこっちとしても「一体どうして」と心に沈み残ってしまうものがあります。
気になってしまうのはもうどうしようもないです。
病死と事故死でさえ驚いてしまうのに。
病死した漫画家といえば、武田日向と藤原ここあが思い浮かびます。
私は武田の「異国迷路のクロワーゼ」が好きで、いつのまにか長期休載されてて「なんでだろう」と思っていたのですが、ずっと闘病生活だったことを亡くなってから初めて知ってかなり悲しかった記憶があります。
事故死した漫画家では、小路啓之がいました。
自転車事故で亡くなってしまい、連載作品「雑草家族」を読んでいたので未完になってしまったことがやはりショックでした。
今名前を出した漫画家はここ5年以内くらいの比較的最近ですが、もっと時代をさかのぼれば連載作品が未完になってしまった故人漫画家は、意外と多いです。
世の中の全ての連載漫画って、満足のいく完結になることのほうが少なくて、打ち切りという「作品の急死」なら非常によくあることです。
時には「読んでて損した」と思うくらいあまりにひどい終わり方の作品もあります。
雷句誠の「VECTOR BALL」とか、藤崎竜の「かくりよものがたり」とか。
でも、作者自身が何らかの理由で急死してしまいそんな形で作品が未完で終わってしまうことは、打ち切りなんかよりも比べ物にならないくらい悲しい結果です。
特に自殺は。
できることならこういうニュースはもう見聞きしたくないものです。