干し柿の作り方で簡単な方法はある?カビが生えないやり方と保存法について

秋のおいしい果物と言えば、柿。

お店に売っている甘柿であれば、そのままおいしく食べられます。

しかし、庭にある柿の木が渋柿の木だったら・・・そのまま食べるのは無理ですよね。

栄養豊富な柿をそのまま地面の肥やしにしてしまうのはもったいないですから、干し柿を作ってみませんか?

ただ、干し柿を手作りするときには、カビが生えやすいのが問題点。

ポイントを抑えて、おいしい干し柿を作りましょう!

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干し柿の作り方で簡単な方法はある?

干し柿作りには、一般的に渋柿を使います。

 干し柿が出来上がるまでに、およそ2~3週間ほどかかります。 

  
①渋柿のヘタを取って、その周囲の皮をむきます。
※軸は取らないでください。ひもで結んで吊るすために、軸をT字型にして残しておきます


出典:http://www.asken.jp/info/830

②柿の頭頂から下に向けて、側面の皮をむきます。


出典:http://kikicom.hatenadiary.jp

③T字に残した柿の軸を、ビニールひもで結んでつなげます。ひもは、伸びにくいビニール製がおすすめです。


出典:http://www.momohono.xyz

④沸騰させたお湯にいれて、5~10秒たったら引き上げます。
カビ防止になります


出典:http://sakupapa.net

⑤軒下などの、風通しがよく雨に濡れない場所に、柿を干します。
柿同士がくっつかないように干します。くっつくとカビが生えるので注意。


出典:http://www2b.biglobe.ne.jp

⑥1週間後、表面が固くなるので、指で押すように軽くもみます。


出典:http://blog.goo.ne.jp/tako-si/

⑦数日後、⑥と同じように柿をもみます。
※柿をもむ理由は、渋を早く抜くため。これをしないと、見た目で『そろそろいいかな』と思って食べてみると、『まだ渋い!』となる可能性があります。
また、手でもまなかった場合、出来上がりまでに時間がかかります

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柿を干す期間ですが、どのような干し柿が好みかによって違ってきます。

中身が半生で、トロリとしているあんぽ柿が好みの場合は、およそ2~3週間程度。

表面に白く粉が吹いている、少し固めの枯露柿(ころ柿)が好みであれば、40日くらい干します。

なぜ干し柿作りに渋柿を使うの?

『甘柿のほうが最初から甘いのだから、干し柿も甘柿で作ればより甘くなるのでは?』

と思うかもしれません。

もっともな考え方です。
 
それなのに、なぜ干し柿は渋柿で作るのか?

実は、渋柿は甘柿よりも糖度が高いのです。

意外ですよね。

『いやいや、渋柿は食べたら渋いよ!』

確かにその通りですね。
 
柿には「タンニン」という成分が含まれているのですが、この成分が口の中で溶ければ渋く感じ、口の中で溶けなければ渋みを感じません。

渋柿は、タンニンが溶けやすい形なので、食べると『渋い!』となるわけです。

甘柿の場合は、熟すとタンニンが溶けやすい状態から溶けにくい状態に変化するので、渋さを感じないのです。

 
ちなみに、甘柿は、渋柿の突然変異種と考えられていて、日本特有の品種です。

昔から日本にあるのは、渋柿のほうなんですね。

では、生で食べると渋い渋柿が、干し柿にするとなぜ甘くなるのか。

渋柿を干すことによって、口の中で溶けやすい形で存在していたタンニンが、溶けにくい形へと変化するからです。

渋柿を干すと、甘柿の甘味の4倍にもなるんです。

干し柿にカビが生えるのを防止する方法

干し柿の作り方④にあるように、沸騰したお湯に柿を5~10秒入れることによって、カビが生えにくくなります。

それから、干す前に、焼酎を霧吹きで吹きかけると、更に効果的です。

 
また、カビが生えるのを防止するためには、どこに干すかということも重要。

一番注意したいのは、『雨に濡れるのを防ぐ』こと。

雨が降りそうなときは、室内にしまいましょう。

干し柿にカビが生えてしまったら?

干し柿に生えるカビは、青カビが多いです。

とくに、 干しはじめた最初の3日間に、柿に雨が当たると、青カビが生える確率が高くなります 

 
もし、干し柿にカビが生えてしまっても、少しくらいのカビなら『カビが生えた!』といって焦らないでください。

歯ブラシに焼酎を付けて、カビをこすり落としましょう

これでカビが落ちれば、食べても大丈夫です。

ただし、柿全体がカビでおおわれてしまったような場合は、諦めて捨てましょう。

そのままにしておくと、他の柿にもカビがうつってしまいます。

柿を干している期間中は、こまめに観察するようにすれば、カビがひどくなる前に気が付くことができますね。

柿の表面についた白い粉はカビ?

干し柿の乾燥が進むと、白い粉が付いてきます。

見た目がカビっぽいので、『これってカビ?』と焦るかもしれませんが、これはカビではないので安心してください。
 
渋柿は糖度が高いというのは、先ほど出てきましたね。

この白い粉は、渋柿に含まれる果糖、ブドウ糖などの糖分が結晶となって出てきたものなのです。

咳止めや気管支炎に効果がある、漢方としても使われています。

健康にもよく、甘くておいしい成分ということですね。

こすり落としたり、洗ったりしないでそのままいただきましょう。

手作り干し柿の保存方法

干し柿は、常温で保存できます。

紙袋に入れて、涼しい場所に置いておきましょう。

この場合の賞味期限は、3日くらいが目安です。

時間がたつほど、固くなっていきます。

 
もう少し長く保存したければ、冷蔵保存します。

冷蔵庫に入れておけば、1~2週間くらい保存が可能です。

ただ、臭い移りや乾燥しやすくなるので、ビニール袋や密封できる容器にいれて保存しましょう。
 
たくさん干し柿ができて、すぐに食べきれないという場合は、冷凍保存をおすすめします。

干し柿を一つ一つラップでくるんで、ジップロックなどの密封できる保存バックに入れて冷凍しましょう。

3か月から半年くらい保存可能で、食べる時は自然解凍します。

ラップに包む時は、できるだけ空気を抜いて包んでくださいね。

干し柿の作り方で簡単な方法はある?カビが生えないやり方と保存法のまとめ

干し柿を作るときに失敗する原因は、カビが生えることによるものがほとんどです。

ということは、逆に言えば『カビが生えないようにすれば失敗しない』ということ。

・干す前に熱湯に漬ける
・干す前に焼酎でアルコール消毒する
・雨に当たらないようにする
・カビが生えたらすぐにこすり落とす

以上のポイントに注意して、おいしい干し柿を作りましょう!

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