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気付いたらオークになっていたので日記をつけることにした 作者:藤屋順一

第一章 集落と周辺の環境を良くすることにした

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豚日記9

豚歴1年1月16日 雨


人間と言うのは全く度し難い生き物だ。

何を以てあの女の罪とするのか、何故わかっていながら更なる悲劇に突き進もうとするのか、俺には全く理解できない。

前の襲撃(ヒャッハー)は非常に上手く行き、攫った女も無事輪姦して無傷で村に帰した。

そん時の悲劇はそこで終わりだったはずだ。

次の襲撃をどうするか考えようと山ん中の村が見通せる場所に行くと、前にも見たことある光景に遭遇した。

村の外の荒れ地で女が石を投げつけられている。女魔法使いの時と同じ、本当に奴らは豚畜生以下だ。

俺は呆れながらそれを見ていたが、前と同じ、というところに引っ掛かった。

女が動かなくなり、村人たちが引き上げたところで見に行くと、確かに攫った女の一人だった。

服はズタズタで所々の皮膚は削げて肉は露わ、白いものが見えるところまである。顔の方はうずくまっていたのでまだマシだが傷と腫れとアザで見る影もねぇ。全く、別嬪さんだったのに台無しだ。

そんときにはまだ息があったが、連れ帰ったところでマリアでも助けられなかっただろう。

その場で首に手をかけて絞め殺してやった。

この女には村に旦那も子供もいて、通りがかりの見ず知らずだった女魔法使いとはわけが違う。悲しみを増やすだけで殺す道理なんてねぇはずだ。

死体は持ち帰ってマリアを連れて山ん中の墓に埋めに行った。

俺が殺した娘と村人に殺された女魔法使いと村人に殺された豚畜生と一緒だ。

気に食わんだろうが安らかに眠れ。


豚歴1年1月17日 曇り


俺は早朝から昨日の場所に行きって村を見張っていた。考えが正しければ今日もう一人の女が殺されるからだ。

見ていたら案の定縛られた女が村人に連れられて出てきた。村人共はよく自分が嫌にならねぇもんだわ。

村人の様子を見るとリーダーらしき奴はすぐに分かった。

マリアが来ていた服と同じ模様の入った服を着たデブのジジイ、教会の神父だ。

ジジイはなんやかんや言い村人をけしかけると、村人の方はあまり気が進まないふうに石を投げつけ始めてジジイはすぐに村に戻って行った。ほんとに糞以下だわ。

俺はビビらせるために大声で吠えながら村人の方へ突進して女をもう一度攫った。逃げる際に石を投げつけられたが構やしねぇ

穴倉に連れて行きマリアに見せるとすぐに回復してくれた。ついでに石ををぶつけられた俺の傷にもホ〇ミをかけてくれた。

女はその後寝るまでずっとマリアにしがみついて泣きじゃくっていた。

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