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気付いたらオークになっていたので日記をつけることにした 作者:藤屋順一

第一章 集落と周辺の環境を良くすることにした

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豚日記1

豚歴1年1月1日 晴れ


畜生。目が覚めたらオークになっていた。

自分でも訳が分からないが俺の体は確かにオークだ。

身体が豚臭くてやってらんねぇ

体中剛毛に覆われていてノミやらシラミやら沸いてるみたいで体中が痒ぃ

今んところ死んだ方がマシな気分だが、とりあえず村を襲って娘をレイプしてから考えよう。

オークとしての唯一と言える生き甲斐を楽しまずに死ぬのは勿体ねぇからな。

今日より前の事は全く思い出せねぇが、俺は自分を人間だと思ってるし読み書き計算もできる。

周りの豚畜生共は知性の欠片すら感じさせずにひたすらブヒブヒ言ってるだけだ。きめぇ

俺はせめて人間らしく生きようとこの日記を書く事にした。

年も日付もわかんねぇから、とりあえず今日を豚歴1年1月1日に設定する。

豚歴では俺が神だ。誰にも文句言わせねぇ

今は書くもんがねぇから穴倉の壁を枝で削って日記を書いてる。

そのうち村を襲ったら日記を付けられるもんを手に入れよう。



豚歴1年1月2日 晴れ午後から曇り


臭さと痒さに我慢できなくなったんで水浴びすることにした。

その辺の豚畜生共は好んで泥を身体に塗りたくってる。きめぇ

何で泥なんだよ。余計汚くなるじゃねぇか。畜生。

周りで一番弱そうな豚畜生を捕まえて文句を言ってやったらアホみたいな顔でブヒブヒ言ってるだけだった。お前にはがっかりだわ。

集落が水場としている池に行き水面を見ると俺は確かにオークだった。

もう絶望感しかねぇよ。

どうせ最後は勇者だとかに呆気なく殺されるんだろう。

いや、勇者だったらまだマシだ。村人Dとかだったらマジ卍。

Aですらないとか終わってる。まぁ、その時は死んでるんですけどね。

池に入って剛毛をほぐすように洗ったら真っ黒いドロドロが溶けだしてきた。抜け毛だとか藁クズだとかノミや虫の死骸まで混じってる。きめぇ。俺マジきめぇ

結局全身きれいにするのに五時間かかった。さすがに風邪ひくだろと思ったがオークなので全然平気だ。

池から出るとき豚畜生のうんこが沢山浮いていることに気付いた。

所かまわずうんこしやがって、奴ら衛生概念って無いのかよ。無いわな。期待した俺が馬鹿だった。いや、豚鹿か。まぁどうでもいいわ。



豚歴1年1月3日 曇り


水浴びした池にうんこが浮いていたのに腹が立ったんで肥溜めを作ることにした。

池があるのと反対側の近くも遠くもない絶妙な場所に木の生えてないところがあったんでそこに穴を掘った。

最初は木の枝だとかで地面を掘り起こしていたがまどろっこしくなって手で掘ったらそっちの方が楽だった。爪がデカいし人間の感覚以上に力が強いんで案外楽に掘れた。

二メートル四方で深さ一メートルもあれば十分だろう。

その後そこいらでうんこ座りしている豚畜生を見つけてはぶん殴って肥溜めに連れていった。

奴らは同胞には仲間意識が強いらしく、いきなり殴ってもそんなに怒らない。たまに殴り返されるが大して痛くないので平気だ。とりあえず言う事聞かん奴は放っておこう。そのうち何とかなるだろう。

午後になって集落一の腕自慢が女を攫ってきた。足首を掴んで引きずり山を登ってきたもんだから全身傷だらけで息も絶え絶えだった。十代前半ぐらいか、襲われる前は別嬪さんだったんだろうと思わせる金髪もドレスも血まみれでズタズタのドロドロだ。

放っといたら死ぬまで輪姦されるだろうから隙を見て首を絞めてやった。その前に犯そうかとも考えたが、泥だらけだったし顔も原形をとどめていなかったので萎えて断念した。攫うんだったら丁重に連れてこいよ。畜生。

死体を放置していたら豚畜生共が輪姦して玩具にした後捌いて食っていた。マジきめぇ

殺した後肥溜めに捨ててくれば良かったと後悔した。

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