石川県内は3日も厳しい暑さとなり、正午までの最高気温は七尾33・6度、金沢32・9度など全11観測地点で真夏日を観測した。金沢市金石地区では、市内最大の祭りの一つで市無形民俗文化財の大野湊神社(同市寺中町)の夏季大祭が始まり、炎天下を練る神輿(みこし)や曳山(ひきやま)の行列が港町の夏を熱く盛り上げた。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)、猿(さる)田彦大神(たひこのおおかみ)を載せた神輿2基が神社を出発し、金石西2丁目の浜に設けられた仮殿を目指して進んだ。
金沢市内では午前9時に30度を超える暑さとなり、白装束を身に着けた担ぎ手の男衆は、汗だくになりながら「ヤットコセー、ヨーイヤナー」などと木遣(きや)り唄を響かせて練った。金石地区の旧町名を掲げた各町内会の曳山・太鼓台も繰り出して渡御(とぎょ)を盛り上げた。
大祭は5日まで。4日は海上安全祈願祭が営まれ、最終日の5日は神輿が神社に帰座し、金石交差点付近で獅子舞や悪魔払いが披露される。
県内の各消防局・消防本部によると、3日正午までに能登町、羽咋市、加賀市で各1人が熱中症と疑われる症状で救急搬送された。