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2018-08-02

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・「いつも考えている」という言い方があります。
 なにかの答えみたいなものだとかヒントを見つけたとき、
 「どうして見つかったんですか?」と聞かれたら、
 「それについて、いつも考えてきたんだよ」と言います。
 ほんとに、そうなんです。
 アイディアが空から降ってくるように言う人もいるけど、
 降ってくる前に、さんざん探してるんですよね。

 で、「いつも考えている」というのは、どういうことか?
 これについて、横尾忠則さんが話してくれました。
 「いつも考えてるといっても、時間じゃないんだよ」と。
 何時間もじっとそのことを考えてるようなものじゃない。
 どれくらい考えてきたかという「時間」じゃなくて、
 「回数のほうが大事なんだよ」と教わったのでした。
 ぼくは、その考えの深いところがわからないままに、
 「そうですか、時間より回数ですか」と思いました。
 しかし、いまごろになって、わかったのです。
 ほんとに、何時間考えたかよりも、
 何度考えたかという回数こそが大事なのです。

 それは、恋愛のことなんかで説明もできそうです。
 「あなたのことを、今日も5時間思った」ということと、
 「あなたのことを、いつも何度も思い出してる」では、
 どっちが「あなた」のあなたを打つでしょうか。
 だいたい「5時間思う」ってどういうことなのかちらね。

 仕事のアイディアにしても、同じようなことじゃないか。
 「この課題をどうしたらいいのか?」
 「これはなにを意味しているのか?」なんてことを、
 しょっちゅう考えているから、答えにたどり着くんです。
 もちろん、ぼく自身のことについても思い当たります。
 小学生のときから考え続けているような問いもあります。
 何年も考えていて、わかりそうでわかってないことも、
 なにかが刺激になって何日か考えていることも‥‥。
 気になること興味のあることについては、
 何度も何度も、考えては止めてをくりかえしてる。
 そういうことを「いつも考えている」と言うのでしょう。

 「ほぼ日」をどうやっていこうかなんてことについちゃ、
 これはもう、どれだけ考えてきたことか‥‥!

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
苦手よりも得意なことのほうが、考える回数も多いかな〜。


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