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 楽天など5社がオフィス向け総菜配達ベンチャーのおかん(東京・渋谷)に総額7億円を出資する。2018年8月2日までに、日経コンピュータの取材で分かった。出資企業はグローバル・ブレイン、楽天、既存株主のYJ キャピタル、みずほキャピタル、SMBC ベンチャーキャピタルの5社。おかんは調達した資金を情報システムや新規事業の開発などに充てる。

「オフィスおかん」のサービスイメージ
(出所:おかん)
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 おかんは2012年創業。同社が手掛ける「オフィスおかん」は導入企業のオフィスに冷蔵庫と専用ボックスを設置し、1品100円で購入できる食事を届けるサービス。おかんの配達員が定期的にオフィスを訪れて、さばの味噌煮やひじき煮、玄米ごはんといった食事を補充する。働き方改革の取り組みの高まりを受け、社員食堂を持たない中小企業や従業員の労働環境改善に力を入れる企業を中心に1200社が導入している。

 おかんは調達した資金を元に購買履歴データやIoT(インターネット・オブ・シングズ)を活用してサービスを向上させたい考え。例えば冷蔵庫に画像認識センサーを取り付けて商品の売れ行きデータを自動的に取得し、需要予測や新商品開発に役立てる。楽天が出資を決めたのは、オフィス内に直接商品を届けるビジネスモデルと顧客数が魅力となったとみられる。