向精神薬譲渡 医師を不起訴に
鹿児島市の精神科医がうつ病や不眠症などの治療に用いられる向精神薬を診療せずに営利目的で譲り渡したなどとして逮捕・送検された事件で、鹿児島地方検察庁は、麻薬及び向精神薬取締法に違反した3件について不起訴にしました。
検察は、不起訴の理由について明らかにしていません。
鹿児島市の精神科医、山口龍郎被告は平成26年から去年にかけてうつ病や不眠症などの治療に用いられる向精神薬を、診療せずに営利目的で譲り渡したなどとして麻薬及び向精神薬取締法違反でことし1月、2月、6月に逮捕・送検されています。
この3件について、鹿児島地方検察庁は先月26日づけで不起訴にしました。
検察は不起訴の理由を明らかにしていません。
また、山口被告を担当する弁護士は「当然の判断だと思う」と話しています。
山口被告はこのほかに、診療していない男女を診察したかのように装い診療報酬をだましとったとして詐欺罪に問われていますが、先月24日の初公判で「『報酬をだまし取った』という部分は争いたい」などと述べ起訴された内容を一部否認しています。
山口被告は、これまでに医師法違反でも逮捕・送検されましたが、鹿児島地方検察庁は不起訴にし、その理由を明らかにしていません。