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猛暑、衛星で“撮影” 大都市は真っ赤に 「しきさい」がとらえた地表面温度

» 2018年08月02日 10時14分 公開
[ITmedia]

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、気候変動観測衛星「しきさい」がとらえた8月1日午前10時40分ごろの地表面温度の画像を公開した。東京や名古屋、大阪などの大都市では非常に温度が高く、熊谷や京都では50度以上の高温になっている様子が分かる。一方で、森林域ではあまり温度が上がらず、都市部でも大きな公園や緑地は周囲より少し温度が低いことも見てとれる。

画像 1日午前10時40分ごろに観測された地表面温度(白色の領域は雲域)
画像 1日の植生分布。緑が濃いほど植生が多い。上の写真と比べると、森林域ではあまり温度が上がっていないことが分かる

 「しきさい」は、宇宙から地球の環境変動を観測することを目的とした人工衛星で、昨年12月に打ち上げられた。近紫外~熱赤外まで幅広い波長を観測でき、熱赤外の波長帯を観測することで、地表面の熱の状態を知ることができる。

 今回公開されたのは、1日午前10時40分ごろに撮影された、熱赤外バンド(波長10.8マイクロメートル)の地表面温度の画像だ。温度が高くなるほど赤色が濃くなっている。

 画像を見ると、都市部は温度が高い一方で、森林域では日中もあまり温度が上がっていないことが分かる。また、都市の中の大きな公園や緑地では、周囲より少し温度が低い。


画像画像 東京周辺の地表面温度と植生分布。前橋や熊谷で非常に高温になっているが、皇居や代々木公園では周囲に比べ少し温度が低い

画像画像 京都大阪周辺の地表面温度と植生分布。京都や大阪南部、関西国際空港で非常に高温になっている

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2018年の日本列島を襲う猛暑。今こそテクノロジーの出番です。特集「CoolTech!」では、IT・テクノロジーの力で猛暑に立ち向かうための記事をお届けします。

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