eRONDO設立秘話13(eRONDO誕生! そして大・成・功!!)

そんなこんなで某流通会社に『こいなか』の開発費を借りるためにプレゼンに行く。

アッサリ通った。

これには伏線があって、某流通会社とは『らぶらぼ』で直接交渉した某氏が、

僕の腕を見込んでもらって、上司に猛プッシュの後押しをしてくれたそうだ。

名前は出せませんが、今でも信頼してます。

ありがとうKさん!!

 

金さえ手に入ればこっちのもんだ。

後は全力で開発するだけ。

僕はバリバリと外注に仕事を振り、

本庄君は黙々と(たまに聞いてるネットラジオに「デュフフ」と薄ら笑いをしながら)原画を描く。

 

そうして出来たのが『こいなか』だ。

初回出荷は6750本だったが、

発売日から追加注文ラッシュ!!

嬉しい悲鳴。

某流通のKさんからは「三ツ矢さんやりましたね!」とニッコニコで祝福された。

 

『こいなか』が第3版か第4版くらいまで増産された頃、

その流通会社のシャッチョさんからご招待されて、

六本木で死ぬほど上手いステーキをご馳走になった。

勝利の味、というのはこういうものか、と僕は一時の快感に震えた。

 

『こいなか』はDL版でもモリモリ売れ、

発売1年販後の半額セールで1500本という桁違いな数字も叩き出し、

DMMさんの担当もニッコニコだ。

現在ではパッケ版、DL版、コンプリートBOX累計で20000本を超える、

会社孝行のコンテンツになった。

 

商売は本来こうあるべきだ。

僕はこれからも僕の商売を邪魔するやつをどんどん排除していく。

才能に惚れたスタッフは一時離脱しようともいつまでも待つ。

本庄君のようなチャンスを貰えない若い才能を育てられるホワイティな会社にしたい。

何があろうとも絶対に諦めない。

体と金が尽きるまで、僕は僕の理想のエロゲーを作り続ける。

その場と金と権力をついに手に入れたんだ!!

 

誰に何と批判されようと、これだけの事を乗り切れた僕はへっちゃらだ。

できれば年金受給資格を得るまで現場で働きたい。

僕の欲望はまだ満たされていない。

もっともっともっといいエロゲーを作りたい。

俺の邪魔をしないでくれ!!!!!!!!!!!!!!!!

 

おしまい。

eRONDO設立秘話12(eRONDO設立前後のよもやま話)

某流通会社にプレゼンが通ってワタクシが起業し、eRONDOブランドを立ち上げる前後に、なかなか味わい深い出来事がいくつかあったので今回の記事はそれを紹介します。

 

■抜け目のないtororo団長

僕が大網とオリヒメの泥沼ベトナム戦争に巻き込まれたのを聞きつけて、

心配したtororo団長が僕の新企画を見てやる、的な塩梅になった。

その過程でのエピソードが、昔さんちゅ~さんがtwitterで語った

 

 これらの記事だ。

 

見る目のない馬鹿ライターが、

『こいなか』の原案企画書をクサしたので、僕が

「じゃあ勝負すっか? 売れない方にいくら賭ける?」

と啖呵切ったら及び腰になってやんの。

だったら最初から偉そうな口効くんじゃねーっつの。

 

で、そもそもこの時期はもう企業を決めてたし、

企画プレゼンプランもばっちりだったから、

tororo団長のせっかくのセッティングもあんま意味なかったのよね。

すんません。

 

民安ともえからの突然のメール

eRONDO立ち上げ前後に突然民安ともえからこんなメールが来た。

f:id:arata_mitsuya:20180801174500j:plain

 

『らぶらぼheaven』の降板の詫びも入れずにいきなりこれである。

で、このメールへのワイの回答が↓

f:id:arata_mitsuya:20180801174505j:plain

 

で、民安ともえはこれ以来一切僕へのコンタクトをせず、

数年後『こいなか』が売れた後の新年の某パーティで、

ニコニコと僕に近づいて来て、

「いや~、前は大網さんのせいで色々大変でしたね~」

とかぬけぬけと営業をかけてきた。

 

まず上の俺のメールの返事をしろよボケナスが!!!

礼儀っちゅうもんを知らんのか。

(以下、読むも絶えない罵詈雑言のため自主規制)

 

続く

eRONDO設立秘話11(悪いな、それは嘘だ)

有限会社クワイアと株式会社ファミリーワークのベトナム戦争のような泥仕合に見切りをつけた僕は、大網には味方のフリをしつつ、面従腹背で次の手を考えていた。

 

契約書に判子さえ押さなければいいのだ。

悪いがここは狸の化かし合い。

僕たちは僕たちのゲームを作るために、時には嘘もつく。

 

大網には次の企画をどこでやるか分からない、と言って条件を吊り上げつつ、

僕は他の安定して制作が出来る環境を探していた。

 

その中で最もアドいと思われた案件が、

服部社長から言われた

「某流通会社を紹介してあげるから、独立しない?」

と言う話だった。

 

当時の状況を考えると、大網の便りの綱は僕と本庄君の新企画で、

パブリッシャーであるところだっただろう。

そこをオリヒメシンパの服部さんが引っこ抜こう、という腹の案件だったと思う。

あくまで予想だが。そういう戦争だった。

 

で、僕は僕で「俺様が有利ならなんでもいい」主義なので、

もっともアドい

「自分で起業してパブリッシャーになる」

服部社長案を承諾。

 

某流通会社を紹介してもらって、『こいなか』のプレゼンの準備をした。

服部社長は油断ならない人なので、

「こっから先は君の責任だからネ、ニンニン!」

と某流通に自分が責任を負わないような保険をかける。

 

うっそ~ん、あそこまで言っといて、それはないんじゃない?

と思いつつ、まぁいいよ、と腹を括った。

僕は自分の企画には絶対の自信があるからね。

 

同時に大網もしつこく僕にゲームを作らせようとする。

僕は上記のプレゼンをひた隠しにして

「んん~~~、どうしよっカナ~?」

みたいな態度で時間を稼ぐ。

 

悪いな。全部嘘だ。

 

続く

eRONDO設立秘話10(『らぶらぼheaven』発売中止)

有限会社クワイアと株式会社ファミリーワークが

泥沼のような訴訟合戦の準備を始めつつある頃、

舞浜美月さんも降板することが確定。

 

もうワイお手上げ。

役者が3人も変わるFDなんてありえないし、

事情の説明のしようがない。

 

大網と協議して

http://studio-bolero.ldblog.jp/
この文章を掲載するに至ったのである。

 

本庄君に謝ると

「いいから、もう次のゲーム作っちゃいましょうよ」

と涙の出るような言葉。

クールだよ、かっこいいよ、プロだよ、あんた。

いい男になったね……

 

とか、感傷に浸ってる場合じゃねえええええ!!

本庄君は絵を描く事しかできないから、

新作をリリースする環境を整えるのが僕の急務になった。

 

この状態では関東圏では結構な噂になっていたので、

僕たちを救おうと色々な人から声をかけてもらった。

もちろん大網も僕らを離そうとしない。

 

だが我々はフリーランスだ。

様々な人と会い、話を聞き、最もアドい条件を選ぶ権利がある。

 

キャラデザと企画書を書き進めつつ、

僕は裏で様々な交渉をした。

 

続く

eRONDO設立秘話9(なにこの地獄)

なんやかんやで、一部『らぶらぼheaven』の収録なんかもしちゃったりして、

一応開発は続けるワイと本庄君。

 

しかしワイも出来る男。

ひっそりと「新作のキャラデザも作っといて」

と指示を出す。

 

『らぶらぼ』の頃から、僕と本庄君はフリーランスの立場で、

1作ごとに契約書を交わして仕事する人間だったので、

契約を履行さえしていれば残りの時間で何をやっても許される立場だったからだ。

 

これだけきな臭いと、保険を掛けざるを得ない。

新しい売れそうな企画書とキャラデザこそが、こういう時に有利なカードになる。

 

……って書いてたら、そういえばワイら『らぶらぼheaven』の

契約書に判子押してなかったような???

 

まあそれはどうでもいい。

『らぶらぼ』の版権が有限会社クワイアにある以上、

その続編を勝手にリリースできないのが現状だ。

 

さて話を戻そう。

地獄の話である。

 

民安の馬鹿に続いて、某声優さんが揉め事から距離を置きたいので降板したい

旨の連絡が届く。

とても大人な文章だったのでワイも納得。

 

民安の馬鹿の件をオリヒメに直接

「仕事なんだからちゃんとキャスティング会社の業務として説得しろ」

と伝えたが、

「私も言ったんですけど無理なんですぅ~」

とクソみたいな回答。

あの徹夜の話し合いに付き合ってかつ、お前が感動するようなコメント出したワイの立場が無いやんけ!

 

まあだが仕方ない。出来ないものを出来るようにさせるには時間が必要だ。

地獄の話をしよう。

 

なんやかんやで距離を置いたり縮めたりしてる大網とオリヒメ。

その時はたまたま合意に至ったのか、ある歌の収録をしてた。

そこにかかってくる1本の電話!!

 

事務所には僕と本庄君しかいない(大網はスタジオで収録を監視)。

当然僕が出る。

「はい有限会社ク……」

「そこにヨゾラがいるでしょ! 返して!」

 

…………( ^ω^)

 

ファミリーワークの社長のオリヒメヨゾラのお母さまだった。

「いや、僕は部外者なので勝手に止めるわけにはいかないんですよ」

「いいからさっさとその場からオリヒメを解放しなさい!」

「や、オリヒメさんも納得ずくで収録してるみたいですよ」

「いいから(略)」

 

なんやこのおばさん。

 

話にならないので、取りあえずスタジオに行って事情を説明し、

その日は一旦収録中止に。

俺のゲームはどこへ行った?!

地獄だ。

 

続く

eRONDO設立秘話8(三鷹より服部登場! ニンニン!)

かなりこじれたところで、

有限会社クワイアと長い事(?)付き合いがあったような

lightの服部社長がお出ましになった。

 

実はこの期間の前後、やる事が無くなった僕は

『しろのぴかぴかお星さま』

スクリプトの手伝いとかもやっていたのだ。

 

大網剛は長い者には巻かれろと言うか、

虎の威を借りる狐そのものだったので、

大物を味方につけて、その威勢を借りてパワハラ的な

ネゴシエイトをするタイプの人間だった。

そんなに自分に自信がないのかねぇ……哀れ。

 

で、大網と服部社長と僕で密談。

まずは僕の意見を聞かれて

「取りあえずはユーザーが第一なので、ユーザーが損をしない形で納めるのが一番だと思います。大網さんも細かいところには拘らず、引くべきところでは引くべきでしょう」

と言った。

そうすると、服部社長はキョトンとした顔で

「いや、三ツ矢君が僕と同じ考えだとは思わなかった」

と妙に感心されてしまった。

 

恐らく服部社長の脳内で僕は「大網の腹心、側近」とでも思っていたのだろう。

残念!

僕の中では大網やクワイアは僕のゲームをリリースするためのただのパーツなのだ。

 

カッコよく言えば「ゲームファースト」「ユーザーファースト」が信条なんである。

カッコ悪く言えば「俺様ファースト」で、俺に都合が良ければなんだっていいし、妥協も変節もする男だ。

 

そんなこんなで服部社長に説得された大網は、

涙ながらに「僕が引きますから、絶対見捨てないで下さいね」

と服部社長に懇願するのだった。

クソだっせえwww

 

その場はそれで収まったが、

当然(?)事態はさらに悪くなる一方であった。

 

続く

eRONDO設立秘話7(仁義なき戦い)

一晩明かした徹夜での話し合いにもかかわらず、

どうも事態は悪化の一方らしく、

スターライトプロにファミリーワークの顧問弁護士からのお手紙が届くなど、

様相は会社同士のガチ戦になっていった。

 

ワイは「知らんがな知らんがなゲームには関係ない」

と思いながら相も変わらずシコシコ『らぶらぼheaven』の作業をしていると、

突然民安ともえからワタクシの携帯に電話が!

 

何だろうと思って出てみると

「申し訳ないですが、『らぶらぼheaven』には出られません」

とのこと。トノイケダイスケ

なんですとーーーー! と、理由を聞くと

「大網さんのヨゾラちゃんに対する仕打ちが酷すぎる」

とのこと。ととのとのこの。

「いやいやいやいや、でもあんた『らぶらぼ』の時普通に楽しそうに仕事しとったやん? しかもそれゲームと関係ないやん?」

とワイは説得、

その後忘れもしないこの言葉がやってくる。

「だって大網さんヨゾラちゃんと付き合い始めた時奥さんいたんですよ? 不倫ですよ。しかも大網さん、ヨゾラちゃんレイプしたじゃないですか!」

 

…………( ^ω^)

 

付き合い始めの経緯なんてワイ知らんし、不倫もゲームと関係ねーし、レイプとかお前それ見たんかい?

と呆れ果てて説得をあきらめるワイ。

直情的で理屈の分からない馬鹿はもうプロではなくアマチュアだ。

仕事とプライベートをきっちり分けてこそプロフェッショナルというもんだろう。

 

そんなこんなで、様相は、

「三ツ矢さん、大網派なのかオリヒメ派なのかどっちなの!?」

的な事を各方面から言われる始末。

 

俺はユーザーとゲームに罪はないから『らぶらぼheaven』リリースさせろ派だよ!!

馬鹿かてめーら!!

 

しかしそんな1ディレクターの叫びは、

色んな人を巻き込んだ会社同士の仁義なき戦いの前には、

虚しくかき消されるのだった。

 

その後駄目もとで仏のけんせいさんに連絡して、

民安の馬鹿の誤解をどうか解いて欲しいと懇願するも

「いやー、僕ではどうにもなりません……何とかしたいんですけど」

と仰る。

いや、分かる。

けんせいさんは超いい人だし、揉め事に付き合いたくないのもわかる。

でもあなたのバンドのボーカルじゃん? しかも柳君も絡んでるじゃん?

バンド内の規律統制はどうなってるの?

 

 

徐々にリリースが怪しくなり、そろそろ僕も動いてなんとか

待ってるユーザーさん方を裏切らない方に纏めたい、と思ったところで、

巨魁、lightの服部氏がやってきたのだった。

 

続く