そんなこんなで某流通会社に『こいなか』の開発費を借りるためにプレゼンに行く。
アッサリ通った。
これには伏線があって、某流通会社とは『らぶらぼ』で直接交渉した某氏が、
僕の腕を見込んでもらって、上司に猛プッシュの後押しをしてくれたそうだ。
名前は出せませんが、今でも信頼してます。
ありがとうKさん!!
金さえ手に入ればこっちのもんだ。
後は全力で開発するだけ。
僕はバリバリと外注に仕事を振り、
本庄君は黙々と(たまに聞いてるネットラジオに「デュフフ」と薄ら笑いをしながら)原画を描く。
そうして出来たのが『こいなか』だ。
初回出荷は6750本だったが、
発売日から追加注文ラッシュ!!
嬉しい悲鳴。
某流通のKさんからは「三ツ矢さんやりましたね!」とニッコニコで祝福された。
『こいなか』が第3版か第4版くらいまで増産された頃、
その流通会社のシャッチョさんからご招待されて、
六本木で死ぬほど上手いステーキをご馳走になった。
勝利の味、というのはこういうものか、と僕は一時の快感に震えた。
『こいなか』はDL版でもモリモリ売れ、
発売1年販後の半額セールで1500本という桁違いな数字も叩き出し、
DMMさんの担当もニッコニコだ。
現在ではパッケ版、DL版、コンプリートBOX累計で20000本を超える、
会社孝行のコンテンツになった。
商売は本来こうあるべきだ。
僕はこれからも僕の商売を邪魔するやつをどんどん排除していく。
才能に惚れたスタッフは一時離脱しようともいつまでも待つ。
本庄君のようなチャンスを貰えない若い才能を育てられるホワイティな会社にしたい。
何があろうとも絶対に諦めない。
体と金が尽きるまで、僕は僕の理想のエロゲーを作り続ける。
その場と金と権力をついに手に入れたんだ!!
誰に何と批判されようと、これだけの事を乗り切れた僕はへっちゃらだ。
できれば年金受給資格を得るまで現場で働きたい。
僕の欲望はまだ満たされていない。
もっともっともっといいエロゲーを作りたい。
俺の邪魔をしないでくれ!!!!!!!!!!!!!!!!
おしまい。