こんにちは!
ちょっとだけ時間ができた、とうこです。
そしてふらっと読んだ漫画「たそがれたかこ」。
この本はこのマンガがすごい!2018で4位(2015年は8位)を受賞した作品です。
そこから興味をもってたんですが、今回ちょっと時間ができた事と、「ebookJapan」で1冊無料だったんで読んでみました。
そしたら、これもう読むしかないぁー。と。
この漫画のストーリー的に賛否両論みたいですが、
こんな人に刺さるに違いない作品です。
- 大人になってからハマった大好きなアーティストがいる。
- 実母とあわない
- 夜なんだか不安になる
- ときたますべてを捨てて失踪したくなる
あ、そうだ。
若干ネタバレになっちゃいますけど、この主人公は未成年に恋しちゃいます。自分の子供よりも年下に。なのでそのあたりが生理的にダメな人にはオススメしません(恋しますがもちろん肉体関係は無いです。)
「たそがれたかこ」は「のんちゃんのり弁当」や「おかめ日和」の入江喜和さんの作品です。入江先生の絵はほんわか特徴的、そしてリアルなキャラが特徴かな。
そしてこの「たそがれたかこ」は45歳バツイチ子有り(女の子で別居)、実家で母と二人ぐらし。その母とは相性が悪い。仕事場ではなじめず、人見知り。そんなオバサンの日常に起こった出来事が描かれています。
突然好きになるバンド「ナスティ・インコ」光一。
この事がきっかけでたかこはどんどん変わっていきます。たしかにバンドに恋して綺麗になるんです。けどオバサンなのは変わりません。母と喧嘩したり、泣いたり、考えたり。そして未成年に恋しちゃったり。
この漫画は日常なので地味です。地味なんですけどリアル感があり、少しでもこの主人公に共感すると泥沼のように作品に引きずり込まれてしまう、なんだか不思議なパワーがあります。
母に対する気持ち
たかこの母に感じる「イラッ」と感。これは結構共感がすごい。みんな多かれ少なかれ共感すると思うんですよね。
この母は耳が遠く、たかこを心配しすぎて口うるさい(本人は気づいてない)、自分中心で話を聞いて欲しい(けど人の話はあまり聞かない)。
外の人にか可愛いおばあちゃん、やさしいおばあちゃんでも娘はそうは行かない。ずーーと執着されているんですからうんざり。
共感するわー。この母にイラッとする所、そして反省する所。
この漫画のすごい所はそのリアル感ですね。
未成年への恋。
これには賛否両論かもしれません。けど、同じバンドが好きで共通の話題があって、話してて楽しい。それがたまたま未成年。
これ、バンドとかアイドルとか好きになったら、実際起こりうる状況ですよね。気が引けるし、たかこみたいに告白とかは絶対しないし、けどそのドキドキとした乙女な気持ちには共感する。してみたいってなる。
未成年はいただけないけど、旦那とドキドキしなくなって家族になって、けどアイドルとかアーティストに心を奪われるとなんだか日常が少しだけ色づくんですよね。ワクワクするし、興奮する瞬間が出来るから。
その辺もこの漫画は表現されてます。
そういえば、作者の入江先生は「クリープハイプ」のファンで、ボーカルの尾崎世界観さんのファンだとか。そしてこの尾崎さんとの出会いがそのままたかこと「ナスティ・インコ」との出会いとして描かれてて、この漫画のたかこは本当は先生自身じゃないかと思いました。
作家さんは自分自身を投影して作品を書くと思うのですが、この「たかこ」というキャラクターは本当に先生の分身かもしれません。
娘の心配
たかこの娘は拒食と不登校になっちゃいます。
その二人の葛藤が、そしてよりそうたかこ。病気はすぐに治らなくて一進一退。このあたりもすごくリアルで泣けてきます。
子供の心によりそうと本当にしんどい時があります。なにもかも投げ出したい時もあります。そんな時に助けて貰える人がいるといいな。と思いました。
まとめ
この本は好き嫌いがある漫画かもしれません。
けれど応援したくなる人がその中で生きてます。そして漫画は完結してますが、その後も前を向いて生きていく。そう描かれてます。
この漫画を読んでわたしは少し救われた気がしました。
色々間違う事もあるわたし達はそれでも前を向いて生きていけば、その中にはきっと幸せがいっぱいあって、辛いことよりも幸せを感じて生きて行こう。そう思いました。
ぜひ40代の女性に読んで欲しい漫画です。
あ、50代には入江先生の漫画こちらがオススメ。主人公が50代です。