噂では聞いてたんだけどね、
すごい、すごい!
って噂だ。
気にはなってたけど、なかなか観る機会がなかった。
で、今回、例によってAmazonプライム・ビデオで初めて観てみたぞ。
観た映画は、これ・・・。
この映画、ホラーとも言えるし、サスペンスとも言えるんだけど、オレの第一の感想は・・・
胸クソが悪い!
これね、誉め言葉だからね。
良い意味で胸クソが悪くなった映画だ。
主人公を演じる女の子なんだけど、とにかく胸クソ悪いのだ。
劇中では9歳という設定なんだけど、もうね、嘘をついたり平気で人を殺したり、ロクな事をしない。
こんなに胸クソの悪い登場人物も珍しいぞ。
観てる途中で、何度か停止ボタンをクリックして、観るのを止めようかと思ったほどだ。
こんな気分の悪い映画は観たくない!
って思ってしまうほどの胸クソの悪さww
逆に言えば、
それだけ演技が上手い!
って事。
ストーリーもホラー仕立てのサスペンスと言うか、ちょいミステリー要素もあって、なかなか推進力のある展開(そうじゃなきゃ最後まで観ない)。
って事で、今回は胸クソ悪いけど、観る者を引き込む映画『エスター』の話。
この映画、2009年公開の映画なんだけど、wikiさんから軽くストーリーを引用すると、
かつて3人目の子供を流産したケイト・コールマンとその夫のジョン。彼らはその苦しみを癒すため、孤児院からエスターという9歳の少女を養子として引き取る。少々変わってはいるが年齢の割にしっかり者で落ち着いており、すぐに手話を覚えて難聴を患う義妹のマックスとも仲良くなるエスター。だが共に生活する中で、やがて彼女は常に手首や首にリボンを着けていたり、入浴の際は必ず入り口を施錠したりと、謎の習慣を垣間見せ始め、それらと同時に徐々に恐ろしい本性を見せ始めるのだった。
舞台設定をかいつまんで書くと・・・
ジョンとケイトの夫婦には長男ダニエル、末娘マックスの二人の子供が居るわけ。
ケイトは三人目の子を流産しちゃって、その心の傷を癒すために孤児院からエスターという女の子を養女として引き取るんだけどね。
ダニエルが12歳ぐらいかな、で、問題のエスターが9歳、末娘のマックスは6歳ぐらい。家族5人での生活が始まるんだけど、おかしな事が次々に起こり・・・
って流れだ。
冒頭からいきなり度肝を抜かれるシーンが有るぞ。
死産のシーンだ!
この場面、オレは悲鳴をあげたぞ(涙)
ヒィッ!
って悲鳴だけど、いきなりあんな強烈なシーンを見せられると眠気も吹っ飛ぶ。
まぁ、このシーンはよくあるオチになってるんだけどね。
ジョンとケイトの夫婦は孤児院に行って、一風変わった少女エスターと出会う。
で、養女に迎える事を決めるんだけど、このエスターを演じてるイザベル・ファーマンが気持ち悪いほどの怪演なのだ。
最初のうちは、年齢のわりに落ち着いてるし賢いし、すごくイイ子に思われてるんだけど、これが・・・だんだんと本性を現していくぞ。
反抗期のダニエルと言い争ったかと思うと、ダニエルがペイント銃で気絶させた鳩を石で殴り殺したり(泣)
このシーンも、モロに描写してるんで、思わず目を背けてしまった。
この出来事から、ダニエルはエスターに対してビビッてしまって、怯えるようになってしまうのだ。
転校した学校でエスターに辛く当たってた同級生を滑り台の上から突き落としたり・・・。
目撃者も居るんだけど、9歳とは思えない「言い訳」を並べ立てて、逆に大人を説得してしまったり・・・。
だんだんと胸クソ悪くなってきただろ?ww
ある夜、キッチンでセックスしようとしてたジョンとケイト。
これをエスターに見られてしまうんだけどね、エスターは平気な顔をしてる。
コトの事情を説明しようとするケイトに向かって、
ただのFuckでしょ!
って言い放つ。
返す刀で、過去のケイトの失敗(池で末娘のマックスを死なせかけた)を責め立てるわけ。
いよいよ、胸クソが悪い。
観るのを止めようかと思うほどだ。
ある日、孤児院からシスターが訪ねてくる、
エスターの様子を見に来るんだけど、このシスターを殺してしまうんだよね。
それも、目をそむけたくなるような方法で!
末娘のマックスをシスターの運転する車の前に突き飛ばして・・・。
その後、カナヅチで・・・。
耳も聞こえず口もきけないマックスに死体の始末を手伝わせたりするんだけど、
この手際の良さ!
9歳とは思えない・・・
なんか、いろいろと腑に落ちないのだ。
この女、何者なんだ!?
ホントに9歳なのか!?
もう、焦点は、そこに絞られていくわけ。
シスターの死体が発見されて大騒ぎになるんだけど、やっとケイトが何かに気づき始める。エスターが来てから、何かがおかしい・・・ってな。
ジョンと相談の上、カウンセラーの所にエスターを連れて行くんだけど、なんと、カウンセラーも騙してしまうんだよなぁ。それどころか、ジョンとケイトを仲違いさせるような事を言うわけ。
アカン!
こんな気分の悪いクソガキ、見たくない!
もう、観るの止めよう!
うん、停止ボタンをクリックしそうになった。
だけど、やっぱり気になるだろ・・・。
エスターって何者なんだ?
踏ん張って観てみたぞ。
シスター殺しの凶器(カナヅチ)をダニエルのツリーハウスに隠してたんだけど、ある夜、寝ているダニエルの首元にカッターを突き付けて言うわけ。
何を見たの?
恐怖のあまりダニエルは失禁!(涙)
エスターの悪行を知ってる末娘のマックスは口がきけないし、もう、観ているオレの方がモヤモヤ・・・。
この辺りで、まだ半分ぐらいだ。
つらつらとエスターの所業を書き連ねるのは簡単だけど、それだと、これから観る人の楽しみを奪う事になるからな。
いろんなサイトでネタバレの記事も見かけるけど、オレはネタバレはしない方針なのだ。
ただ、おおまかな結末は書いておこうか。
ジョンは刺し殺されちゃうし、ダニエルは瀕死の重傷。
いろいろ衝撃的なシーンもちりばめられてるし、ラスト近くで明かされるエスターの謎も、なかなかのどんでん返しだった。
謎ってのは・・・
エスターは、何者なんだ?
って事。
観てる途中で思い出した映画があるんだけどね。
『オーメン』だ!
この映画はヒットしたな。
オレが子供の頃の映画だけど、映画館で何度も観た記憶が有る。
父親を演じてるグレゴリー・ペック(『ローマの休日』で有名)がラストで警官隊に撃ち殺されるシーンは頭に焼き付いてるぞ。
あの映画は、悪魔の子ダミアンの物語だけど、やっぱり、ダミアンは何者なんだ?って謎が提示されてた。
だからね、オレは思ったわけだ・・・
エスターってのは、もしかして、
悪魔の子なのか!?
うん、これだと完璧にホラー映画になる。
ところがどっこい、全然違う答えが用意されてた。
なるほど、なるほど・・・
こう来たか!
って感じの答えだ。
まさにどんでん返しだったな。
エスターを演じてる役者の演技が上手すぎて、ホント、胸が悪くなるような映画だったけど、内容的には☆4個半ぐらいあげても良い映画。
ラスト、氷の張った池でケイトとエスターは戦うんだけどね。
エスターは氷に阻まれて池から出られない・・・
これって、似たようなシーン有ったな。
『オーメン2』で氷の張った湖で死人が出るだろ。
う~ん、そうすると、このラストのシーンでエスターが氷の池に落ちるのは『オーメン』へのオマージュなのかもしれないなぁ・・・。
まぁ、いろいろと深読みの出来る映画でもあるんだけど、さすがに悪魔の数字666は出てこないぞww
原題の『Orphan』ってのは、孤児って意味だけど、このまま原題で公開でも良かったような気もする。
そうそう、これだけの評判作なので、もちろんDVDも発売されてるんだけど、DVDの方には、「もう一つの結末」も収録されているそうだ。
こちらの方は、ホントに救いのない結末らしいけど・・・。
いつものバイト君の下書きチェック
バイト君:エスターがジョンを誘惑するシーンとか、すごい厚化粧でしょ。
おお、あれな!
まさか、9歳の子とヤルんじゃないかと、ヒヤヒヤしたぞww
バイト君:マサトさんだったら、ヤリそうww
・・・・・・
バイト君:まっ、名画・傑作とはいかないけど、そこそこ記憶に残る映画なのは確かでしょ。
うむ、良い意味でも悪い意味でも記憶には残りそうだわ。
末娘のマックスが、けなげで可愛いかったな(涙)
バイト君:・・・・・・
この映画、夜中に一人で観るには、ちょっとキツいかも。
一人で観るなら、明るい時間に観る事をおすすめ!