この人とは同姓同名以外なーんの繋がりもないのだが、ちょっと興味を持って読んでみて、まぁ同姓同名のよしみだ、と思って反論してみる。

彼、山本寛教授が言及しているのは、あくまで、
「どうやったら離職率が減るか?」
である。
決して「いかに社員に不快な思いをさせないか?」
ではない。

この辺を絶望的に読み誤っている反論・罵倒が多すぎる。
もう離職どころか社会に出なくていい。
離職以前に労働力たり得ないのだろう。

因みに僕は京都アニメ(と系列会社)に正社員として9年3ヶ月いたので、言わせてもらっていいね?(笑)。


僕は最初京都アニメのデジタル映像開発室に所属となった。
しかし所属していたのは僕とデジタル仕上げの女の子二人だけ。
小さな部屋だったが、入りたての頃はさすがに居心地が悪かった。

もう100人近くの大所帯だった会社だが、社長はかなり僕に気を遣ってくれた。
「孤独に感じるといかんからな」
と、スタッフ何人か連れて良く食事に誘ってくれた。

行くのは決まって近くの居酒屋。
しかし社長は車の運転があるため飲まない。
どうしてここ?と思ったが、そこでお酒をご馳走になった。

もちろん「めんどくさいなぁ・・・」と思う時もあった。
特に仕事が忙しい時は最悪だ。
「今誘うかおい?」と、呆れ返ったものだ。

しかし「同じ釜の飯を食う」ということの大事さを段々味わう。
周囲のスタッフと段々打ち解け、お互い愚痴を言い合い、仕事にいろんな不満を持ちながらも、ガス抜きできるパイプをいくつも持って行ったのだ。
そうやって辛い仕事も我慢でき、自分のキャリアアップに繋がっていった。
遂には、自分でも信じられないが、10年近くも勤め上げることができた。

これを一番可能にするのは「飲みニケーション」だと、今も思っている。

会社を自分で作ってからも、それを実践している。
新人が入ったら、まず「歓迎会や!」と、スタッフ巻き込んで飲みに連れて行く。
「山本さんが飲みたいだけでしょ!」と言われても、とにかく酒を入れて、そこでクダを巻く。
スタッフにも新人にも煙たがられて一向に構わない。

最初はスタッフに気を遣い過ぎたのか、空回りする時も多かったが、それを止めて、酒の勢いで言いたい放題言うようになったここ5、6年で、だいぶ変わった。
スタッフが残るようになったのだ。

もちろん3年くらいで辞めるスタッフも多い。しかしもともとフリー気質の強い業界だから、なんだかんだと繋がっている。
辞めた後に仕事を手伝ってくれることも多い。
そして何より、酒の席になると集まりがいい(笑)。

こうして会社は作られ、社会は作られるのだ。
これは海外でも全く一緒だろう。
スタッフ間の触れ合い、コミュニケ―ションの場を頭から拒絶して、社会で働こうとしている人間の気が知れない。

ていうか、こんな意見にまでヒステリックに噛みつく人間に、本当に労働者としての、あるいは社会人としての価値があるのだろうか?
まずそこを疑わなければならない。


この記事を見てひとつはっきり解るのが、「離職率を減らす=社員(俺ら)に不快な思いをさせない」
と、根本的な勘違いをしているバカが余りに多いということだ。
社会にいること、労働をすることを何だと思ってるんだバカ野郎。
もういい、社会に出てくるな。
お前の居心地のいいところだけにいて、そのままのたれ死ね。