“海賊版サイトに対抗”　実業之日本社の過去作を「マンガ図書館Z」で配信する実証実験スタート

　絶版漫画の無料配信サイト「マンガ図書館Z」を運営するJコミックテラス（東京都千代田区）と老舗出版社の実業之日本社は8月1日、“海賊版サイト対抗”の実証実験を始めた。実業之日本社で過去に発行した作品のうち、現在販売していないものをマンガ図書館Zで配信し、収益化を図るという。

Jコミックテラス会長の漫画家・赤松健さん

　実業之日本社が抱える作家4358人、全8871冊の書籍が対象（漫画以外も含む）。作家本人だけでなく、第三者からの素材提供も受け付け、権利者や提供者が収益の一部をインセンティブとして受け取れるようにする。

絶版漫画の無料配信サイト「マンガ図書館Z」

　現在は販売していない紙・電子作品を配信することで、海賊版での作品流通を防止する狙い。

　漫画市場に大きな被害をもたらしたとされる海賊版サイト「漫画村」（今はアクセス不可）などが社会問題化したことを受け、Jコミックテラス会長の漫画家・赤松健さんは4月、出版社と実証実験を行うと公表していた。

　実証実験は1年間行う予定。

関連記事

• 漫画家・赤松健さんに聞いた、「海賊版サイトをつぶす唯一の方法」
  
• “危機意識”で団結したアダルトコミック業界　「読み放題」実現のワケ
  
• 海賊版より魅力的なサイトを　一歩先行く「アダルトコミック業界」に学ぶ
  
• 「出版社との二人三脚、もう出来ない」　個人作家が生き残るには　漫画家・森田崇さんの場合
  
• 「出版社頼れない」「子供は漫画無料でいい」　海賊版サイト問題と漫画家たちの苦悩
  
• 「漫画村を置き換えたい」　“合法無料漫画サイト”「漫画ビレッジ」開発者の思い
  
• 「マンガ図書館Z」運営のJコミックテラス、メディアドゥ子会社に
  

今、あなたにオススメ

「漫画村を置き換えたい」　“合法無料漫画サイト”「漫画ビレッジ」開発者の思い (...

“危機意識”で団結したアダルトコミック業界　「読み放題」実現のワケ (1/3)

室外機に濡れタオル、効果ある？　エアコンメーカーに聞く

無料で漫画読める「漫画ビレッジ」個人が構築　無料漫画のリンク集めた“合法”サイト

社員が眠そう→冷気で起こし、生産性UP　ダイキンとNEC、オフィス用空調システム...

Recommended by