eRONDO設立秘話7(仁義なき戦い)

一晩明かした徹夜での話し合いにもかかわらず、

どうも事態は悪化の一方らしく、

スターライトプロにファミリーワークの顧問弁護士からのお手紙が届くなど、

様相は会社同士のガチ戦になっていった。

 

ワイは「知らんがな知らんがなゲームには関係ない」

と思いながら相も変わらずシコシコ『らぶらぼheaven』の作業をしていると、

突然民安ともえからワタクシの携帯に電話が!

 

何だろうと思って出てみると

「申し訳ないですが、『らぶらぼheaven』には出られません」

とのこと。トノイケダイスケ

なんですとーーーー! と、理由を聞くと

「大網さんのヨゾラちゃんに対する仕打ちが酷すぎる」

とのこと。ととのとのこの。

「いやいやいやいや、でもあんた『らぶらぼ』の時普通に楽しそうに仕事しとったやん? しかもそれゲームと関係ないやん?」

とワイは説得、

その後忘れもしないこの言葉がやってくる。

「だって大網さんヨゾラちゃんと付き合い始めた時奥さんいたんですよ? 不倫ですよ。しかも大網さん、ヨゾラちゃんレイプしたじゃないですか!」

 

…………( ^ω^)

 

付き合い始めの経緯なんてワイ知らんし、不倫もゲームと関係ねーし、レイプとかお前それ見たんかい?

と呆れ果てて説得をあきらめるワイ。

直情的で理屈の分からない馬鹿はもうプロではなくアマチュアだ。

仕事とプライベートをきっちり分けてこそプロフェッショナルというもんだろう。

 

そんなこんなで、様相は、

「三ツ矢さん、大網派なのかオリヒメ派なのかどっちなの!?」

的な事を各方面から言われる始末。

 

俺はユーザーとゲームに罪はないから『らぶらぼheaven』リリースさせろ派だよ!!

馬鹿かてめーら!!

 

しかしそんな1ディレクターの叫びは、

色んな人を巻き込んだ会社同士の仁義なき戦いの前には、

虚しくかき消されるのだった。

 

その後駄目もとで仏のけんせいさんに連絡して、

民安の馬鹿の誤解をどうか解いて欲しいと懇願するも

「いやー、僕ではどうにもなりません……何とかしたいんですけど」

と仰る。

いや、分かる。

けんせいさんは超いい人だし、揉め事に付き合いたくないのもわかる。

でもあなたのバンドのボーカルじゃん? しかも柳君も絡んでるじゃん?

バンド内の規律統制はどうなってるの?

 

 

徐々にリリースが怪しくなり、そろそろ僕も動いてなんとか

待ってるユーザーさん方を裏切らない方に纏めたい、と思ったところで、

巨魁、lightの服部氏がやってきたのだった。

 

続く

eRONDO設立秘話6(見知らぬ所で燃え上がり、気が付けばガチの戦に)

その後、なんか色々あったようだけど、

僕は僕で開発者なんで「知らんがな」って感じで

本庄君と一緒にシコシコ『らぶらぼheaven』の開発を続けておりました。

 

その間、どうも大網の馬鹿がお母さまの言いつけを破って

オリヒメヨゾラをストーキングまがいに追い回してたらしく、

自体は水面下で悪化。

 

いったん両者落ち着いたのか何なのか、

突然大網から

「オリヒメとサシで話がしたいので審判役をしてくれ」

と頼まれる。

「はぁ……」

と相変わらずのお人好し+鈍感力を発揮したワイは取りあえず付き合うことに。

 

深夜のガチ別れトーク開始いいいいい!!!

大網は何とかオリヒメと寄りを戻そうとあの手この手で必死。

オリヒメは柳君とどうしても付き合いたいらしく、

大網の口車に乗りそうになりながらも何とか踏みとどまってる感じ。

 

僕は僕で

「大網さんの説得のしかた下っ手やなぁ~……」

「オリヒメもオリヒメで柳みたなチャラ男選ぶ時点でアホやで、こんなええ男を前にしてワイの魅力に気づかんとは……」

と思いながら数時間にも及ぶ話し合いを聞いておりました。

 

当然折り合いはつかず、審判である僕の意見を両者から求められ、

僕は素直に

「う~ん、人が誰を好きになってもそれはいいんじゃないの?」

みたいな事を言ったら、オリヒメはなぜか感動。

「三ツ矢さんにその言葉を言ってもらって嬉しい」

とかウルウルし始める始末。

いや、いいから俺を早くここから解放してくれ。

 

善意の第三者の気持ちなどお構いなく延々に水掛け論が続き、

その場は結論先延ばしで明け方終了。

クタクタのワイ。

ゲームはどうなったゲームは!!

俺の仕事はエロゲーを作る事なんだよ!!!

 

この時点でそれを分かってくれる人、ゼロ。

なんやねん。

 

続く

 

eRONDO設立秘話5(その時は突然訪れた)

台東区稲荷町でシコシコと本庄君と一緒に

『らぶらぼheaven』を作っていた11月(だったような?)のある日、

突然1本の電話がかかってくる。

大網剛からだった。

 

取りあえず電話では何だからと近くのファミレスで話を聞くことに

「三ツ矢さんと本庄さん、うちの事務所で作業してくれませんか?」

「は?」

「今オリヒメと揉めてて、うちのスタジオの事務所誰もいなくて寂しいんですよ」

「はぁ」

 

まあ、別にいいか、とワタクシの売りである鈍感力を発揮して、

翌日から機材を移して「スターライトプロ(だったかな?)」

の事務所で開発を続けるワイたち。

電話番もついでに兼ねる。ギャラよこせ。(大網は守銭奴なのでよこさない)

 

そんなある日の晩、大網が誰かと電話をしていて、

僕に代わってくれと突然言い出した。

ってな感じで受話器を取ると、

相手はオリヒメヨゾラのお母さま。

何でも名古屋で「ファミリーワーク」という会社をやっているらしい。

ほ~ん、オリヒメヨゾラは名古屋の会社のご令嬢で、

そんでお遊びで芸能界の真似事やりたいのね、

と何となく得心が行く僕。

 

そしてオリヒメヨゾラのお母さまと僕と言う、

全然関係ない人間同士が電話で話すわけである。

どゆこと?

母上様が仰るには、今、大網剛とオリヒメヨゾラが男女関係で揉めていて、

そっとしておけば元鞘に収まるから大網には動かないで欲しい、

的な事を頼まれた。

 

そんなこと言われてもナァ……

と、思いつつ、そこはお母さまの顔を立ててその旨を大網に伝える僕。

どこまでお人好しなんだ。

 

続く

eRONDO設立秘話4(取りあえず『らぶらぼ』はリリースされた!)

まあそんなこんなきな臭いかほりを残しつつ、

エロゲー開発の万難辛苦を乗り越え、

無事『らぶらぼ』はリリースされたのである。

 

初回版には致命的なバグがあって大変ユーザーには申し訳ないのですが、

あれを言い訳と言うか釈明させてもらうと、

マスター前の一か月間はほぼ不眠不休で(その辺は収録した役者さんにでも聞いてみれば僕の状態は分かるかと思います)、

マスター焼く直前に修正したと思った箇所が、

遠い場所のフラグ管理で延バグを引きおきしたのが理由です。

 

やはり休養は大事だ。

フラフラになりながら開発をしてもロクなことはない。

しかし、有限会社クワイアの大網はブラックな守銭奴なので、

そんなことはこれっぽっちも考慮に入れない。

eRONDOが現在ホワイティにしようと僕が努力しているのは、

こういう伏線があるからだ。

 

で、『らぶらぼ』は不完全ながらも、本庄君の絵と、

駒井先生の筆力その他のおかげでプレイしたユーザー様からの

受けもそこそこよく、取りあえず黒にはなった。

 

そんなわけで本編でやり残した事をやりたい!

ということで当初お詫びDLC的な企画だった追加版を

ボリュームアップしてちゃんとした製品で出そう、

という流れで『らぶらぼheaven』の企画がスタートしたのだった。

 

まだこの辺りでは大網とオリヒメは傍目では大変仲良くしておりました。

 

続く

eRONDO設立秘話3(『らぶらぼ』制作中のアレコレ)

そんなこんなで、新体制有限会社クワイアの元で

ブランドboleroと『らぶらぼ』の開発がスタートしたわけである。

 

小話

この過程で古巣のシャッチョさんが

「三ツ矢を使うな」

的なお触れを各会社の社長様に出してたそうだが、

そこは残念実力の世界。

俺様くらいの腕になると、そんなお触れなんか出してもゲームは世に出るんだよ。

金山じゅん先生! 残念デシタ!! やーいやーい!

 

閑話休題

『らぶらぼ』の開発自体はクワイアの事務所から離れた場所で、

順調に進んでいた。

だが、クワイア内にある声優プロダクションで揉め事があった。

当時所属していた(?)サトウユキのワガママと、

大網の守銭奴モードががっぷり四つの大げんかになったのだ。

 

当時クワイアサイドにいたオリヒメヨゾラもその中に加わり、

なんとあろうことか、その揉め事を

「三ツ矢さんのせいってことにしてくれませんか?」

っていうクレイジーな相談をされるワイ。

「いやいやいやいや!(まっちゃん風に)」

って断ると

「でもそれじゃ私が困るんですよ!」

と断言するオリヒメ。

おお、もう……

自己中も甚だしいというか、たぶんお馬鹿すぎて自分の言ってる事が理解できてないんだろうなぁ、と思いました。

 

そんなわけで『らぶらぼ』で是非とも使いたかった

サトウユキさんはクワイアを離脱。

まあしゃーないなと思って開発にいそしむ僕でありました。

 

続く

 

eRONDO設立秘話2(boleroが出来たワケ)

本題からかなり遠くなりますが、ここから書かねば、

後々のイザコザや僕の判断に?な人が出てくるかもしれないので、

こっから書きます。

 

僕は当時PILで『仏蘭西少女』という魔物というか異世界からのガジェットを何とか売り物にすることに成功し、燃え尽き症候群だった。

いちおう外注ディレクターとしてギャラはいただいていたので『三国恋戦記』のPC版の代打ディレクターとか、BLゲーの演出とかしながら、ダラダラと次なる企画「本庄マサト君の絵でSEEKを作ろう!」を練っていた。

 

……が、なかなか企画にOKが出ない。

何故だ!?

俺は御社に4年で2~3億円の売り上げを出したじゃないか!

そんな有能ディレクターの企画をなぜ通さない!!

 

と、イライラむずむずしていたところに現れたのが、

有限会社クワイアの大網剛&オリヒメヨゾラ

なぜか二人がいつもセットで現れるので「あっ、そういう関係?(察し)」

みたいな風に思ってました。

 

まあ僕は基本他人の色恋沙汰には興味ないので、

「本庄マサト君の絵でSEEKを作ろう!」

が実現できりゃいいや、

ってことで、ギャラがPILの2/3以下だったが、

ゲームが陽の目を見る事を優先してそこでゲームを作る事にした。

 

それがboleroのはじまり。

それが悪夢の始まり。

 

bolero結成当時はオリヒメヨゾラの友達(今は知らんが)の、

民安ともえも交えて、

僕、本庄君、大網、オリヒメ、民安

でモツ鍋なんか楽し気に食べたりするくらい仲が良かったのだが、

人生は分かんないものである。

 

続く

eRONDO設立秘話1(登場人物紹介)

こんにちは。

eRONDO代表にして企画・プロデューサー兼ディレクター兼スクリプター兼シナリオ監修の三ツ矢新です。

 

この度、eRONDOの前身ブランドに当たるboleroブランドの『らぶらぼheaven』が発売中止になり、eRONDO設立に至るまでの過程をワタクシ視点からのドキュメンタリー形式で書き綴っていこうと思います。

 

もう終わった話なので、なるべく面白可笑しく語ろうと思いますが、生まれかけの我が子も同然のゲームを堕ろされた身としては、恨み骨髄のところもあるので、マジモードで熱くなっちゃうところもありますが、まあその辺は個人のブログだからって事でヒトツご了承下さい。

 

まずは登場人物の軽い紹介から。

 

三ツ矢新

ご存知エロゲー稼業21年下積みからの叩き上げのキャリア十分な(当時)ディレクター。相棒は本庄マサト君。

 

本庄マサト

他のエロゲー会社の募集に落っこちて僕が拾った逸材。

寡黙だけど考えもしっかりしているし、僕の教えを忠実に守って

メキメキと上手くなっていった努力家。

 

大網剛

有限会社クワイア代表。出川似。

『らぶらぼ』の企画を作らせてあげると三ツ矢を誑かし、

業界各方面に散々な迷惑をかけた上に砂をかけて退場するような男。

守銭奴ブラック会社の社長のお手本のようなお方。サイコパス

 

オリヒメヨゾラ(現ayumi.)

一時期大網剛の愛人(?)だかなんだかをしてたよく分からない歌姫。

本人は至って真面目なのだが、おバカなのとちょっとメンヘラ入ってるのと

打算的な卑怯な面があるのが大いなる傷。

 

民安ともえ

通称タミー。基本一本気で情熱家であり、面白いキャラをしているのだが、

オリヒメ同様、おバカで思い込みが激しい為、敵を作りやすいもったない人。

突然他人の僕に変なメール送りつけるのやめてネ!

 

柳英一郎

チャラ男。馬鹿。作る音楽がつまらん。以上。

 

服部道知

株式会社グリーンウッド(ブランド名light)の社長。

他色々やっているお方。

オリヒメヨゾラシンパで何かと擁護・支援・調停をする苦労人。

その節は色々とお世話になりました。

※ちなみにスタジオ緑茶も社名がグリーンウッドなので紛らわしい

 

取りあえず主な登場人物は異常です。

すみません誤打しました。以上です。