──
スポーツ用のシューズは近年、素晴らしく発展した。特にマラソン用のシューズは、記録短縮に大きな効果があった。
のみならず、つい最近では、ものすごく記録短縮効果のあるシューズも開発された。(耐用性がなくて、へたりやすいシューズだが、1回限りの記録用には素晴らしい効果がある。)
→ マラソン界の常識を覆した革命的シューズ - 朝日新聞
→ 記録を伸ばす革命的シューズ「ヴェイパーフライ4%」 ナイキ - 朝日新聞
→ 【研究結果】ナイキのヴェイパーフライ4%で本当に足が速くなった!
→ ナイキがマラソン"新記録"を引き出せたワケ - ニュースパス
これらでは、軽量化とか、厚底とか、特殊素材を使うとか、まあ、ありふれた発想で靴が開発された。
──
さて。本項では、まったく別の見地から、革命的なシューズを提案しよう。それは人間工学的な発想から出る。
普通の靴は、足を外側からすっぽりとくるむ。いわば、袋のようなものである。
すると、前項で示したように、「親指を小指を外側から内側に寄せる」という圧迫が生じる。これは問題だ。
この問題を解決する策として、テレビドラマ「陸王」で話題になった「足袋(たび)みたいなマラソンシューズ」というアイデアもある。
→ ドラマ「陸王」の足袋型シューズ
これにそっくりな(というかモデルになった?)シューズは、市販されている。
https://amzn.to/2As2Edn
わかりやすい画像は、下記に一覧がある。
→ 画像一覧
このような靴(足袋タイプ)なら、前項の問題(親指と小指が内側に寄るという問題)は、解決する。
では、それを私も提案するのか? いや、二番煎じみたいなことはしない。私が提案するのは、別のことだ。
──
まず、足の裏を見よう。足の指(五本)の付け根のあたりには、猫の肉球みたいに、ちょっとふくらんだ箇所がある。特に、親指の付け根の部分は、大きい。
そこで、これらの付け根の部分の少し前のあたり(足の指がアーチ状に湾曲しているあたり)で、靴底を盛り上がった形状にする。
イメージ的に言うと、こんな感じ。
__∧________
この図では、すごくとがった形で盛り上がっているが、現実には、「ほんのちょっとなめらかに盛り上がっている」という程度にする。
で、その目的は? こうだ。
「この盛り上がった部分が、足の付け根の前にあることで、この部分が、靴底のスリップ(足と靴底の摩擦不足)の防止になる」
それの最終的な狙いは、こうだ。
「その部分で摩擦の力を引き受けることで、親指と小指にかかる力が軽減される」
さらに、次のことも行う。
「上のような盛り上がりの部分は、最適化するために、個人ごとに計上をカスタム・メードで作る。3Dプリンタで作ってもいいし、石膏みたいな型どりで作ってもいい。いずれにせよ、個人ごとに作成して、足にピッタリとくっつくような底部にする」
靴の底部(内側)は、通常は、ただの平面だ。それを、個人の足の形に応じて、ピッタリとフィットする形にする。そのような特注の靴にするわけだ。
※ 安価にするには、インソール(中敷き)を特注するのでもいい。それを靴に接着すれば、同じことになる。
こういう特注の靴にすれば、足の付け根の前の部分で、摩擦を引き受けて、靴と足との間のスリップを防止する。つまり、足の親指と小指には、余計な力(外側から内側に寄せる力)が加わらない。そのせいで、足の負担は大幅に軽減する。かくて、マラソンのような長距離走では、タイム短縮の効果が生じる。
これが、私の提案する、画期的なシューズだ。
[ 付記1 ]
足の指の下は、全体として盛り上げることで、「爪先が少し持ち上がる」というタイプの靴底(内側)にしてもいい。ちょっと上り坂のような斜面状の底部にするわけだ。
このようにすると、足の指全体が、スリップを防止する効果を持つ。(足の指でスリップ防止のブレーキをかけるから。)
また、このことで、足で最後に地面を蹴るときの力が加わりやすくなっている。タイム向上の効果も望めそうだ。
なお、この件は、自作することも可能だ。シューズの内側の先端のあたりに、布か何かで詰め物をして、五本指で踏むようにする。つまり、五本指が少し上向きになるようにする。こうすれば、同様の効果が狙える。
[ 付記2 ]
足袋のようなタイプにしてもいい。それはそれで、別の話だ。併用できる。悪くはない。
【 関連項目 】
→ 片足立ちテスト: Open ブログ (前項)