高殿円の小説『MESSIAH - 警備局特別公安五係』を原作としたメデイアミックスプロジェクト「メサイア・プロジェクト」。
現実とは異なる日本を舞台に、警察の1セクションに所属する精鋭スパイ、その目指すべき死に様から通称“サクラ”と呼ばれるスパイ候補生たち。
国籍も戸籍も抹消された彼らが唯一心を通わせることを許された唯一の魂の伴侶が『メサイア』
この物語は、そんな「メサイア」を軸に、究極の友情と絆を描いた物語を、ドラマCDや漫画、テレビドラマ、映画、舞台など様々なメディアで作品化し、ファンを魅了し続けているプロジェクトだ。

その最新作となる舞台「メサイア ―悠久乃刻―」が8/31より開幕し、多くの観客が詰めかけ、その感動が話題となっている。

今回はサクラ候補生である有賀涼（井澤勇貴）と加々美いつき（杉江大志）が卒業ミッションを目前に控え、絶対的な信頼で結ばれている2人に非常な運命が襲い掛かる。

舞台7作目となる本作。
映画やドラマも絡め、これまで様々な主演級クラスの俳優たちがシリーズを作り上げてきた。

今回主演を務める井澤と杉江も、同シリーズに数年前より参加し、現在は劇中ではサクラ候補生の中でも、後輩を指導する立ち位置にまで成長したが、以前に行ったインタビューでも今回卒業を迎えるにあたり、これまでシリーズを支えてきた先輩俳優たちの話に触れつつ、「観ている人や後輩に、自分たちの背中を見せて、生きざまを見せて行きたい」と意気込みを見せてくれた。

自身の成長とも重なる、として、役者としても井澤・杉江自身としても、この作品を特に大切にしていた2人は、果たして今回の舞台でどのような姿を見せてくれるのか？

今回iLIPでは、大きな感動を呼んでいる本作が作られた舞台裏として、本番を直前に控えた舞台稽古現場に潜入。

既に開幕している本作だが、大きな感動が作られている裏側で、役者たちがどのような努力を重ねて、この作品を作り上げていたのか。
その稽古の模様を少しだけお伝えしていきたい。

今回は前回登場した日本と敵対する『北方連合』に加え、かつて有賀が所属をしていた闇組織『第三の闇（サード・ニグマ）』も加わり、スパイ・サスペンスとしても目が離せないストーリーが展開され、敵・味方と分かりやすい垣根を超えたドラマもあり、さらに物語に深みが加えられている。

そうしたサスペンス要素にハラハラしつつ、シリーズを観た事がなくとも、見逃せない見どころが多い所も、メサイアの魅力の1つ。

まずビートの効いたカッコいい音楽に、俳優たちが繰り出す迫力あるアクションシーンは、実際のリアルな生の舞台で見ると迫力満点。
ガンアクションはもちろん、恵まれた体躯を駆使した格闘技など、スパイスーツを身にまとって鮮やかに戦うサクラ候補生たちの姿は『美しい』の一言。

そして、『メサイア』という絆が産み出す、信じられないまでの純粋さ、悲しい過去を埋めようとする愚直な愛情など、様々な「相手を想うメサイアとしての想い」が大きく胸を揺さぶってくる。
特に井澤・杉江から発せられる、観ているものを突き刺さすような気迫や想いの凄さは格別で、見ている関係者たちの中には、涙ぐんでしまう者も。
これまで描かれてきた『メサイア』という絆を描いたドラマの中でも、確実に、心に熱い爪痕を残してくることは先日のゲネプロレポートでもお伝えした通り。

【関連記事】
愛も友情も超越。熱くて、美しすぎる「魂の伴侶」の物語に涙が止まらない/舞台「メサイア -悠久乃刻-」
https://ilip.jp/I0002257

最高のものにしようと、前回以上にスタッフ含め切磋琢磨し、魂を削るような思いで稽古に全力で挑んでいる出演者たち。
シリーズ化され、かつ発信側がここまで大きく想いを持つ舞台も、なかなか出会う事ができないもの。
それだけの魅力が、この作品には様々な要素を持って凝縮されている。

「作品に対しての愛が強い」「メサイアに僕の全てが詰まっている」そのように、以前のインタビューで語ってくれた井澤と杉江。
彼らの想いは、有賀と加々美を通して、観ている者へ、痛みさえも感じるような、それは強い強い想いとして、投げかけられてくる。

【関連記事】役を通じて育んだ“メサイア（救世主）”の絆〜舞台「メサイア ―悠久乃刻―」井澤勇貴・杉江大志インタビュー
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是非、この想いを、世界観を、劇場という場で体験して欲しい。
映画やドラマ、そして他の舞台でも、なかなか味わう事のできない、心が大きく揺さぶられるような経験がきっとできるはずだ。

舞台「メサイア-悠久乃刻-」9月10日まで東京・銀河劇場（天王洲）にて公演中。
http://messiah-project.com/yukyu/index.html