こんばんは。
孤独な理学療法士ことマトルです。
腰痛を持っている方は本当に悩みが深いです。治ったと思ったらまた悪くなるそういう負の連鎖に陥ってしまい、その人の人生にも大きく関わってきます。決して大袈裟に言っている訳ではありません。腰痛を再発させないためには治った後がとても重要となります。
腰痛を繰り返さないためには
然るべき治療を受けることによって腰痛の原因を取り除き、痛みを取り去ることができたとします。しかし、一時的に原因が取り除かれて腰痛が改善したとしてもそこで満足してはいけません。その時こそ意識を高く持って腰痛を根治させるために行うべきことがあります。それは腰痛の原因となっていた悪い姿勢を再び良い姿勢に戻すことです。それが最大の予防策となります。その原因が取り除かれた状態(原因となっている筋肉の硬さがなくなっている)となっている時こそがチャンスなのです。
最大の予防策は姿勢です
良い姿勢をとることはきついというイメージがあります。それは体のある部分が硬くなっているため良い姿勢をとるのを邪魔しているからです。ですから筋肉が硬くなった状態であれば中々良い姿勢はとれません。逆に筋肉の硬さが取り除かれた後はいい姿勢を楽にとることができます。なぜなら体が柔らかい状態となり今までの悪い(硬い)状態から解放されるからです。そうすれば無理なく自然に良い姿勢をとれるものです。その時に良い姿勢を意識して練習し、それを習慣化できることが腰痛の最大の予防策となります。
悪い姿勢と良い姿勢の決定的な違い
悪い姿勢
悪い姿勢とは筋肉(アウターマッスル)を過剰に使っています。そうなると体はきついし、疲れるし、持続もできないです。そういう状態が続くとせっかく柔らかくなった筋肉が再び硬くなってしまいます。結果その硬くなった筋肉が引っ張られることで痛みが再発します。
良い姿勢
良い姿勢とはインナーマッスルを使うことです。それ以外の筋肉(アウターマッスル)をできるだけ使わないことが大切です。極力インナーマッスルだけを使うことだけを意識して良い姿勢をとることを覚えてしまえば、立ち上がったり、座ったり、歩いたりしても再発の原因となる余計な筋肉の疲労による硬さが起こらずに済みます。また良い姿勢をする過程では痛みを出現させないことが重要となります。無駄な筋肉を使わずにインナーマッスルを中心に使うことが鍵となります。
アウターマッスルとは
体の表面にある大きな筋肉のことです。その収縮で大きな力を発揮し、関節を動かし、なおかつ体が受ける衝撃などからも身を守ることができます。
インナーマッスルとは
体の奥の方にある筋肉のことです。姿勢を保持するのを調節したり、関節を正常な位置に保つ役割があります。アウターマッスルの補助的な役割もあります。
姿勢の違いによる骨とインナーマッスルの状態
写真(かなり下手ですが)を股関節とします。上の図は骨同士が真っ直ぐ向か合っており、赤い矢印(荷重線)も垂直に交わっています。これは骨性支持(骨で体重を支える)となります。前側と後側にある筋肉(青色と緑色)も余計な収縮をせず、正常な長さを保っており良いバランスとなっています。
下の図は体が前傾姿勢となっている股関節の状態です。前側にある筋肉(青色)は縮んだ状態となり、後側にある筋肉(緑色)は伸びた状態になっています。これでは体はアンバランスな状態となってしまいます。このアンバランスが筋肉の疲労を誘発します。前側の筋肉は短縮して硬くなり、後側の筋肉は持続的に引っ張られることで筋肉に硬さが出現します。しかもこの状態では赤い矢印(荷重線)は垂直になっていないので骨性支持は得られません。骨性支持がなければ股関節は安定感を失い、ぐらぐらとなり、それを周囲の筋肉が支えようとして余計な収縮が起こり疲労に繋がります。その疲労が筋肉の硬さを作り、股関節自体の硬さを作り出します。この股関節の硬さ(動かない状態になってしまうこと)をカバーする為に腰の骨が通常より動きすぎるという現象が起こってしまいます。腰の骨の動き過ぎ、これが腰痛の一つのメカニズムとなります。
結論
全ての関節が余計な筋肉を使わずに骨でしっかりと支えれることが良い姿勢をとるということになります。良い姿勢をとるためには筋肉が硬い状態では不可能に近く、とれたとしても体が無理をしている状態となっています。体に無理をさせずに良い姿勢をとるためには筋肉が硬くなっている部分を柔らかくする必要があります。筋肉が柔らかい状態、それは腰痛が改善されている時です。だからこそ、そのチャンスを見逃さずに良い姿勢を習慣付けることを意識する必要があります。それこそが根本的に腰痛を治し、再発を予防することに繋がっていきます。そのためにはまず良い姿勢がどういうものかを知る必要があるのは間違いありません。
ギックリ腰で悩んでいる方へ
慢性腰痛で悩んでいる方へ
ご覧いただきありがとうございました。